神明信仰
2016.05.19 08:05
神明信仰(しんめいしんこう)とは、天照大御神(あまてらすおおみかみ)をおまつりした土地の神社を中心とする信仰のことです。
天照大御神をおまつりする伊勢の神宮が鎮座されたのはおよそ2千年前のことで、大御神のご神意によるものでした。
諸民に神宮への信仰が広がるのは平安末期以降のことです。その背景にはお神札(御祓大麻)を配り歩いて各地との縁を深め、伊勢への信仰を普及させていった御師(おんし)の活動がありました。全国からの尊崇が集まり、各地に神領を持つようになると、そこに天照大御神をまつる「神明社(しんめいしゃ)」が創建されました。これが、神明信仰の始まりです。江戸時代には、村々の神明社を拠点に伊勢講が組織され、お伊勢参りが大流行しました。
神明信仰は、お伊勢さまへの敬神の念が各地に根付き、今に伝承されているものであり、先人がそれぞれの地域で天照大御神を鎮守の神としておまつりし、そのご加護をいただいてきた信仰です。皆さまも地元の神明社に手を合わせることにより、お伊勢さまとのご縁がさらに深まることでしょう。