ショッピングモール、転落・・・
連日のように入ってくる倒産のニュースを聞いていると全米のショッピングモールが
大苦戦を強いられているのは、間違いありません。
新型コロナウイルスによる一時閉鎖は、大きな影響を与えていますが、
Moody's Analytics Reisによりますと第一四半期、全米のモールの空室率は9.7%と
ここ10数年の中で最悪な数字だそうです。
Retail Diveによりますと、一部のモール、ノンエッセンシャル店舗は、営業再開をしようと
していますが、目に見えないウイルスの脅威は今もあると同時に「新ルール」も店舗に
とっては脅威になりそうとのことです。
例えば、ショッピングモール、アウトレットモールを運営するサイモンSimon社は、
一部営業を再開し始めていますが、短縮営業時間、来場者の人数を規制、ソーシャル
ディスタンス確保のための店内改装、従業員の健康管理、マスク着用徹底などなどを
「新ルール」に応じるために実施しているようです。
メイシーズMacy'sは、多数のショッピングモールに入っていますが、徐々に営業再開を
しています。一方、ノードストロームNordstromは、接客サービスで他社とは差別化を
図っていましたが、Sternburg氏は、「「新ルール」に関しては、パンデミックな状況下、
常に議題となっていた。テナント、従業員、お客様の健康、安全を確保するためにも
あらゆる予防策を講じていく。」と言っています。
しかしながら、E-commerce payment solutions company Fastによりますと、
・89% > 買い物に出るのはまだまだ心配
・63% > ソーシャルディスタンスを保てるのか心配
・40% > 店舗の清潔さが心配
・34% > 商品などに触れるのが心配
・32% > キャッシュを扱うのが心配
との調査結果が出ています。
また、Monmouth Universityが5月5日に実施した世論調査によりますと
・60% > 規制を緩和させるのが早すぎないかと心配
・29% > 規制を緩和させるのが遅すぎないかと心配
との結果が出ており、1/3は経済活動を再開させたいと思っているようではありますが、
56%の方々は、健康の方がいつまで規制しておくべきかより大事と考えているようです。
そして、ショッピングモールが再開にこぎつけたとしても、
いままで多くの顧客を引き寄せていた一部の百貨店や専門ブランド店が、同様にして
営業再開することはもうありません・・・。
メイシーズMacy'sは、一部営業再開はするものの今後3年で125店舗を閉鎖。
ノードストロームNordstromは、16店舗の閉鎖を発表。
ロード&レイラ―Lord & Taylorは、全店舗の清算に向けて準備中。
JクルーJ.Crew、ニーマンマーカスNieman Marcusは、倒産。
シアーズSearsは、既に何百店舗を閉鎖
ショッピングモールに展開している百貨店の半数以上は、来年2021年末までに閉鎖すると
言われています。そしてその影響を受け、賃貸料は下がり、賃貸解約をして出ていく
テナントが多数現れるだろうとも言われています。
Green Street's Tiboneによりますと、5年から10年かけて起こりえるものだったこのようなシナリオが、コロナパンデミックによって加速し、ここ数年で起きてしまいそうです。
アナリストたちは、Eコマース市場の成長が多店舗展開巨大小売店の崩壊に拍車をかけたと
声を揃えて言います。
「とにかくモールの現状は、よくない」
「大型モールクラスAは、システムそのものに問題があり、これからも大苦戦するだろう」
と、合わせてRetail Dive担当者も言います。
別のアナリスト曰く、
「ディスカウント店ではそうでもないが、特に百貨店、専門店内では、アパレルが大きな
要因になっている。洋服の売上は既に数年前より衰退しているし、お店が多すぎ。
3月は、部分的にしかコロナパンデミックの影響を受けていなくても50%以上の減少。」
とのこと。
専門店は、JクルーJ.CREWが倒産してしまった後をこれから追いかけるかもしれません。「新型コロナウイルスCOVID-19の影響は、小売店だけではなく、ギャップGap、アバクロAbercrombie & Fitch、アメリカンイーグルAmerican Eagle、ビクトリアシークレットVictoria's Secretなどモール展開の多いブランドを数百店舗の閉鎖に追い込むかもしれない」
と、Executive Vice President of Thought Leadership and Marketing at WD Partnersの
Lee Petersonは指摘しています。
更なるモールへの大きな痛手になりそうです。
そして、
「WalmartとDollar Stores以外にとって、500店舗以上の展開は、間違いなく重荷。」
「100店舗くらいがちょうどいい。多くの失業者を出し、痛みを伴うが、次に進むためにも
必要なことであり、変化が始まった」
とも、Retail Diveは付け加えています。
店舗拡大を続けていた企業は、大打撃を受けています。
それを追いかけるようにモールも大打撃を受けており、新型コロナウイルスの影響に
終わりは見えず、消費者が戻ってくるかも分からない状況の中、岐路に立たされてます。
大量消費の時代は終わったように思えます。
Eコマースとは差別化を図り、モールでしか体験できないことは何かを考え、
進化したネオモールのお披露目を楽しみにしたいと思います。