今より未来を大事に。今週末に始まる較差の加速
【社会論説】 今週にG7が開催される。先進七ヶ国が、世界について様々な情報共有と指針を示す。世界には百九十六ヶ国(日本承認)あるが、内、上位七ヶ国で大方が決まる世界だ。GDPの比率は全世界の五割。現在は、新興国の台頭によりG20も重視される。GDPの比率は九割。どちらにせよ、上位の一割の国々で世界の取り決めや流れが変わる。
パナマ文書で光が当たった、「タックスヘイブン」。主に金融機関がシェアを占める。日本の金融機関も例外でなく、締めて最大で二千五百兆円ともいわれており、日米のGDP合算を超える。
<較差は決して是正されない>
経済較差は止まらない。以前より早く、較差は開いていく。日本はG7に入っている時点で、世界の国々からみて最上位ランクだ。国民に自覚は乏しい。「世界で較差を是正する」という事は、「下位の百七十ヶ国に合わせる」という事になるのか。国内の較差は是正すべきだろうか。自身が上位であるならば、下位に合わせるだろうか。世界の視点でみれば、否であろう。
故に較差は是正されない。日本国等の様に圧倒的に下位を突き離す。普通は、決して追いつけない。しかしBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)は、差を縮めた。中国に至っては日本を抜いた。これからはメキシコ等の焦点が当たっていない国々にも機会がある。ともすれば、日本は抜かれる可能性も大いにある。
やる気なき者は堕ち、やる気ある者は昇る
超富裕国と超富裕金融機関、そして超富裕層の三者が世界を動かす。庶民との差は、更に拡がる。より下位にならない方法は、三者が創り出す大きなトレンドから外れない事だ。国内の較差は間違いなく更に拡がる。是正する見込みはない。何故ならば、グローバル社会というものは、国内だけでなく、世界で均一化し始めているからだ。
同一労働 同一賃金制は、正規(正)社員に合わせるのではく、非正規に合わせる事になる。国内ではそれが始まっており、二十代や三十代の非正規率は半数に達する。ここにグローバル賃金が採用される。つまり、より賃金は下がる。
但し、意欲的で勉強家な者、各テクノロジを利用し生産性が高い者、何か世の為になる商品・サービスを創り出す者は、先の三者に認められ上位の方(上流)へと向かう。意欲がない者、怠る者、創り出さない者は下位の方(下流)へ堕ちる。
(了)