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コピーライター(フリーランス)・中本タカシ/横浜・東京/コトバミッケ

「カワイイはつくれる」のスゴさ。

2020.05.10 10:11

僕の好きなコピーである花王・エッセンシャルの

「カワイイはつくれる」。前回のブログでは、

「なんで好きか?」について語ったが、

今回はそのスゴさについて触れてみたいと思う。

てか、検索で見つけたマーケティング情報誌の要約なんですけどね笑。

※「カワイイはつくれる」で検索すると、1ページ目に出てきます。

☆まず広告を作った背景として

エッセンシャルは花王の1976年発売のロングセラーブランドであったが、

コア顧客の年齢が上がり、「おばさんブランド」のイメージがつき、

若い世代の新規顧客獲得が難しくなっていた。

そこで20代前半女性をターゲットに商品のリニューアルを施したという。

新たに打ち出した特徴・機能は、「ダメージケア」「傷んだ髪の補修」だ。

※ターゲットはカラーリングなどで毛先が痛んでいることが多い。

ただ当時(2006年)は、機能訴求だけでユーザーを振り向かせることが難しくなっていた。

「ダメージケア」しかり、メリットの有名な「フケ・かゆみを防ぐ」しかり。

☆ここで登場したのが「カワイイはつくれる」を基軸としたコミニケーション戦略なのだ。

機能ではなく、ブランドの情緒性を謳うことで、まずはターゲットの興味を引き、

世界観やイメージを共有→製品の良さを知ってもらい、購入を促そうという戦略だ。


製品の持つ機能

「ダメージケア」

消費者が得られる利便・メリット

「思い通りのヘアスタイルをつくれる」

ブランドが提供する価値

「カワイイはつくれる」


という設計・構造により、「カワイイはつくれる」は作られ、機能しているという。


これって、詰まる所、コピー制作の基本である

「What to Say」「How to Say」じゃんとハッとした。


僕が勝手に師と崇めているコピーライターの渡辺潤平さんは、

広告コピーとは「人を振り向かせる武器だ」と言っている。


「カワイイはつくれる」のコピーを基軸にしたテレビCMは話題になり、

その後、Webや雑誌でも情報展開がされ、ちょっとしたブームになっていたことは、

僕も頭の片隅になんとなーく覚えている。やっぱりたくさんの人を振り向かせたのだ。


ただ、「カワイイはつくれる」のコピーが

こんなに良く考え、練られて作られらものだとは思わなかった。

メジャー商品のキャンペーンコピーって、どこか情緒的だし、

なんだかフワッとしているものが多いな〜と感じていたこともあるから。


とにかく改めて「カワイイはつくれる」はスゴイと思った。

誰にでも使えそうな言葉で、ムーブメントを起こす、

でもその背景にはやっぱり考えに考え抜かれた思考があるんだなと。

僕も負けてらんない。


※だいぶ雑に要約してますので、詳しく理解したい方は本誌を見てみてください。