掲示伝道(5月no2)
2020.05.11 00:41
「 波の音 聞かじと思ひ 山籠り
苦は色かえて 松風の音 」
旅に出て海沿いの旅館に泊まった折に、夜半に波の音が耳障りとなりなかなか寝付けないことがあり、それならばと山間の旅館に泊まれば、今度は松風の音が気になって眠れないということがよくあります。
世の中は、一つ叶えばまた二つ
三つ四つ五つ六づかしの世や
と云う狂歌がありますが、社会生活上これさえ得られれば、あとは何の不足もないと思いながら、その願いが成就すると何の不足もないとの思いは何処へやら。不足不満が次々と起こります。不足不満の種は我が内にあり。その種を内に懐く限り、不足不満は尽きないものと思われます。