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やさしい野口整体

背骨で呼吸する(脊髄行気) 〜野口晴哉先生語録〜

2020.05.11 02:03

《野口晴哉語録より》

背骨で呼吸する(脊髄行気) 


だるいとき、疲れたとき、身体に異常があるとき、心が不安定なとき、気がまとまらぬとき、

静かに背骨で息をする。


腰まで吸い込んで、吐くはただ吐く、特別に意識しない。


この背骨で息することを、五回繰り返せば心機一転、身体整然とすることが、直ちに判るであろう

背骨で呼吸するといっても、捉え処がないという人が多いが、それを捉えた人は、みんな活き活きしてくる。


顔がそれ以前と全く異なってくる。

腰が伸びる。

なぜだろう。


平素バラバラになってる心が一つになるからかもしれない。

脊髄に行気されて、その生理的な働きが亢まるからかもしれない。


ともかく、人間はこういう訳の判らぬことを、一日のうちに何秒間か行う必要がある。

頭で判ろうとしてつとめ、判ってから判ったことだけ行うということだけでは、いけないものがある。


自分の心が静かになったとき、

自分の心に聞いてみるがよい。


広い天体のうちの一塵である地球の上の人間が、判ったことだけやろうとしている寂しさが判るであろう。


頭で判らなくとも、背骨で呼吸することが、宇宙の心に通う道筋になるかもしれない。


荒唐無稽にあこがれる心は、

潜在意識の裡には誰も持ってる。


そのため、詩があり、お伽噺があり、宗教がある。


疲れたまま眠るより、

乱れたまま心を抑えるより、

まず背骨で息をしよう。


その後でどうなるか、

そういうことは考えないでやることが脊髄行気の方法である。


写真

by H.M. スマホ