初心者のための壁紙張替リフォームの現場調査 Point1
まずは施工箇所を確認しながらその家の問題点を把握しよう。機材の設置スペースや、作業スペースの確認も必要だ。
Point1 現場調査のポイント
1 図面との照合
現場調査に入る前に、事前にお客様に図面の準備をしてもらおう。マンションの場合、お客様の手元には大抵パンフレットの図面しかない。断面図や展開図が必要な時は管理センターの図面を閲覧するとよい。次に、お客様にリフォーム歴を確認し、間取り変更などで図面が変わっている場合は図面の修正を。戸建ての場合、確認申請時の図面を渡されることが多い。その後完成までに設計変更で間取りが変わっていることもあるので注意が必要だ。
2 ピアノや固定家具は要注意
ピアノがある場合は、施主に業者を手配して移動することを打診しよう。専門業者を呼ぶ場合は別途費用となる。また壁に固定された後付け家具は要注意。裏の壁も張り替える場合は、家具の取り外し、再取り付けの手間が必要になる。なお壁面収納は建設当初からあるものは裏に壁紙が張られていないことが多い。
3 足場の組み立て
足場業者が組み立てる大掛かりな足場が必要な場所がないかチェックしよう。内部足場には、パイプを組み立てる足場と可動式のローリングタワー、そして“ウマ足場”とも呼ばれる脚立足場がある。
4 クロスの亀裂
下地ボードの継ぎ目に入る壁紙の亀裂はよくある現象で、イラストのように下地の隙間を埋めてから壁紙を張らないとすぐに壁紙に亀裂が入るので注意しよう。亀裂箇所が多かったり、複雑に入っている場合は建物自体に問題があることも考えられる。
5 機材の設置スペース
糊付けの機械を置くスペースを工事前に決めておこう。戸建て住宅では屋外に置くことが多いが、雨の日対策も忘れずに。マンションの場合は室内に置くことになる。糊付けした壁紙を置くスペースも必要なので、一部屋使うことになる。
6 壁紙の張り範囲
部分的な張替えは「入り隅から入り隅まで」が鉄則。施主と一緒に張替え範囲を確認しよう。「入り隅」とは、壁と壁の二面が合わさる角が引っ込んでいる隅。ここで見切ると収まりが良い。対して「出隅」は壁と壁の二面が出っ張っている角の事を言う。