【メイキング】イラストCG彩色・配色やブラシ、ショートカット入力デバイスについて
超光栄なことにメイキングのリクエストを頂きましたので、カラーイラストの作業工程をざっくり書き出しました😊 我流の部分もある上にややこしいこともしていますが、なにかの参考になりましたら幸いです! なるべく具体的に言えることを書こうとしたら技法メインの話になりました、流し読みして興味ある部分だけ拾う、くらいの気持ちでどうぞ👌 おそらくCG彩色初心者~中級者くらいの内容です。
また、支援頂くと「使用しているペンや実際の作業データ」がダウンロードできるシステムもご用意しました。 詳しくは記事下部にて!
作画スライドショー▼
「湯けむり連続ラッキースケベ事件~赤マントは棺桶の予感~」の表紙です。 気合い入れて描いたものの中で、描きはじめのレイヤーが残っていたので選んでみました。 完成データからレイヤー表示をいじって作ったので、厳密にはこんな単純に進行しておらず工程を行ったり来たりして作画しています。 次項の作画工程と併せて見ると何をやっているのかがわかりやすいかもしれません。 GIFアニメなのでちょっと画質は荒いです。
【キャラクターメインのイラストの作画工程】
(後日にでも各工程のスクショを挿入していきます…文字だけだと難しく見えるネ)
1_構図決め、ラフ(修正しながら進めるので配置メモ程度に留める。 文字などが入る予定のものは最初からそれを含めて考えると後が楽)
2_下描き(物体の形を決めていく)
3_ペン入れ(パーツごとに分けると修正が楽なので最低でも顔だけはレイヤーを分けることが多い。 アナログの場合はライトボックスで下描きを透かしながらコピー用紙数枚に分ける→スキャンしてPC上で合成する)
《以降彩色は最近ほぼPC(ソフトはクリップスタジオ)・同人誌の表紙など気合い入れた絵の場合の工程》
4_彩色ベース塗り(パーツや色ごとにレイヤー分け)
5_ざっくり影アタリ(一番上に作った乗算レイヤー1枚に描く)
6_4のそれぞれのレイヤーの上にクリッピングしながら1枚ずつ新規レイヤーを作る
7_5の描画範囲を選択した状態で、6のレイヤーに影色を塗り潰しで置いていく
8_影(7のレイヤー)の形を整える(この作業が一番時間かかる)
9_髪など光沢あるものにハイライト(彩色ベースレイヤーと影レイヤーの間に作った新規クリッピングレイヤーに描くと影部分と混ざらないので楽)
10_面積が広い等、締め色が必要そうな部分に2段階目の影を入れる(影レイヤーの描画範囲を選択する→影レイヤーの上に2段階目の影のための新規クリッピングレイヤーを作る→レイヤーマスクをかけて影部分以外に描画できないようにすると楽)
11_肌のなめらかな部分など、柔らかくしたい部分の影のキワをぼかす
12_線画レイヤーの上にクリッピングレイヤーを作り、線の色を変えたい部分に色を乗せる
13_色調整作業レイヤーフォルダを用意(一番上にレイヤーフォルダを作る→線画レイヤーと彩色レイヤーすべての描画範囲を選択してレイヤーマスクを乗せる)
14_13の中にレイヤーモードをオーバーレイにした新規レイヤーを作り、光の当たるところに暖色系・影の部分に寒色系をエアブラシで置いて画面内の色幅を増やす
15_必要であれば13の中にレイヤーモードをスクリーンにした新規レイヤーを作り、奥にしたい部分にエアブラシで薄い青などを乗せて空気遠近感を出す
16_一番上に線画やパーツ分けに影響されない描き込み用のレイヤーを作り、目のハイライトやおくれ毛など欲しい物を自由に描く
17_気に入らない部分を修正しつつ彩度調整やレベル補正をかける
《以上でキャラ部分の完成》
背景のある絵の場合は以上の工程と平行して背景作画します。 クリップスタジオのパース定規がとっても使いやすいのでオススメです。 背景はあまり細かく線画を描くと彩色時に爆死する上に、そんなに注目される所でもないのでシチュエーションを理解してもらえればいいやくらいの気持ちで描くと楽です。 背景とキャラを馴染ませたり、逆にキャラを際立たせたりの最終調整で印象がかなり変わるので気を使います。
私は一発で色を決める技術が無いので、描きながら都度調整できるように色ごとに全部レイヤー分けしています(上記の方法だと影色もレイヤーモード通常で描画できるため、見たままの色を変更するだけで調整できて楽です)。 ただ、これをするにはPCのマシンパワーがかなり必要になってくる(特に印刷用の絵などの高解像度データはハンパなスペックのものだとフリーズしまくる)&自分でレイヤー構造を把握できていないと目的レイヤーを選ぶのに時間がかかる、というデメリットもあります。 後者に関してはレイヤー選択ツールをショートカットで使えば結構どうにかなります。
そう、よく使うツールはキーボードにショートカットを割り当てて作業することがとってもとっても大事です。(大声)
利き手はペン、逆の手はキーボードあるいはショートカット入力ツールが基本です。 私はキーボードあるいはジョイコンでショートカットを入力しています。 ニンテンドーSwitchのジョイコンはBluetoothでPCに接続できるので、キーの割り当ての設定をすればけっこういいかんじに操作できるようになります、タブレットで描く時にオススメ! 自分用の覚え書きなのでかなり読みづらいですが、誰かのヒントになることを祈ってショートカット割当表を載せておきますね▼
(載せたはいいけど思ってた以上に字が汚かった)
青が何も押していないデフォルト状態で、赤・緑・黄はそれぞれ対応する「キリカエ」と書かれているボタンを押している間にのみ機能が切り替わるようにしてあります。 短押しと長押しでも機能を切り替えることで、けっこうな数のショートカットを登録することができます。
《色の選び方》
彩度高くビッカビカに塗るのが好きなので、意図が無い限りは高彩度を保った配色をします。 影やハイライトを塗る際に、ベース色から単純に明度を変更するだけでは彩度が下がってしまうため、色相をずらして影やハイライトの色を作ると良い感じです。 彩度が同じでも、黄色は明るくて青色は暗く見えるという考え方です。
・彩度の低く見える組み合わせ例【図の1】
ベース「緑」、ハイライト「薄い緑」、影「暗い緑」
・彩度の高く見える組み合わせ例【図の2】
ベース「緑」、ハイライト「黄緑~黄色」、影「青緑~青紫」
同じ図をモノクロにしたもの▼
カラーと比べると、影と感じるには明度にこだわらなくても良いことがわかりますね
これを意識するだけでかなり鮮やかになるのでオススメです👍
《使用しているペンやブラシ》
・線画…アナログだと水色シャーペンのラフ&ペン入れはミリペン(0.2ミリ、0.3ミリ、0.8ミリが中心)、デジタルのペン入れだとミリペン風の自作ペン、デジタルらくがきだとシャーペン風の自作ペンです。 自作ペンのシリーズは描きやすさに自信あるので、そのうちCLIP STUDIO ASSETSで出品したいナ~~~と思っているうちに何年か経っちゃいました。 公開したらこのサイトやツイッター等でお知らせしますね。
・彩色…気合い入れた絵にはデフォルトのアニメ塗りペンを自分の筆圧用に調整したものをメインに使っています。 らくがきで最近お気に入りなのはクリップスタジオ公式アカウントがCLIP STUDIO ASSETSで公開している「コンセプト1」というブラシです。 ラフな水彩っぽい感じが、細かいこと考えずにザックリ描くのにとっても良くて使いやすいです。
以上、いつもやっていることを書き出しました。 今、エアブーでのリクエストにお応え週間なのでとりあえず記事を作ってみましたが、我ながら分かりづらいところもたくさんあると思いますので、また改稿したりまとめてピクシブへ投稿したいものです。 ご質問などありましたらお気軽にお寄せくださいネ💞
ご支援頂くと「使用しているペンや実際の作業データ」がDLできます!
この記事と連動して、BOOTHに「なげせん・おひねりシステム」を設置しました。 そちらにご支援頂きますと、返礼品としてクリップスタジオ用のブラシツール1点 & レイヤーが分かれた状態のイラスト作画データ」等がダウンロードできます。 この記事と併せてご覧頂きますと理解が深まるかと存じます、どうぞご活用頂けますと幸いです!
メイキングと関係ないご支援も、勿論受け付けております😊 発生した収益は制作活動費(印刷費、作画PC維持費、即売会イベント参加費…etc.)として大切に大切に使わせて頂きます! 何卒よろしくお願い致します🙏