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tayutauao

5月15日、僕のこと

2020.05.14 15:00

きみが悲しんだ傷は、わたしを生きることに留まらせたラナンキュラスの花だ。

死んでしまったうさぎの上に咲いた、その花だ。

生きることは痛いけれど、何故だろう、目をこすると時々世界はうつくしい。

その=花=きれい=だ とあなたが口にする。

わたしは両耳を塞いで泣き出してしまいそうだった。

泣いてもよかったのかもしれない。

だってわたしには、どうしてあなたが笑っているのかわからない。

どうしてあなたが泣いているのかわからない。

いつもわかるのは言葉が役に立ちそうにないことだけだからだ。

どれくらいここに続く階段を降りてゆけば、あなたの心はこたえてくれるのですかと問えない。

口を噤んでしまうのは弱さじゃないって知っている。

きみが優しくキスをした傷は、わたしを殺した。生きていくの。生きていくのよ。