【見どころ】安定王者・寺地のV7戦!中盤にヤマ到来か
12月23日(月)横浜アリーナ
WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ
王者寺地拳四朗(BMB)vs ランディ・ペタルコリン(フィリピン)挑戦者
当初、寺地はIBF王者のフェリックス・アルバラード(ニカラグア)との統一戦を予定していたが、試合発表後にアルバラードが体調不良を理由に対戦を辞退。そのため元WBA暫定王者のペタルコリンが寺地に挑むことになった。
寺地は14年8月のプロデビュー時から「拳四朗」のリングネームで戦ってきたが、今回の試合から本名の「寺地拳四朗」で戦うことになった。海外メディアではSHIROなどと報じられることが少なくなかったことから「もっと世界で認知してもらえるように」との判断だという。寺地は17年5月に現在の王座を獲得し、すでに6度の防衛を果たしている。そのうち4度はKO(TKO)によるもので、いまや安定王者の域に入っているといってもいいだろう。抜群の距離感を生かした右のボクサーファイター型で、自ら攻めるだけでなくカウンターにも光るものがある。ボディ攻撃も巧みだ。
ペタルコリンはサウスポーのボクサーファイター型で、「レーザー(カミソリ)」のニックネームを持つ。柔軟な体を巧みにつかいながら右フック、左ストレートを打ち込んでくるタイプだ。35戦という試合数だけでなく、オーストラリアや中国のリングに上がったこともあり総合的な経験値は高い。1年前にはIBF王座決定戦でアルバラードと拳を交えたが、顔面とボディを攻められて3度のダウンを喫して7回TKOで敗れている。そのあたりに攻略のヒントがありそうだ。
挑戦者を軸に寺地が前後左右に動きながら牽制し、ペタルコリンが左ストレートを狙う展開が予想される。寺地は左ジャブで相手の出足を止め、そのうえで素早く出入りしたいところだ。王者の右のカウンターやボディブローが早い時点で決まるようだと中盤あたりで大きなヤマが訪れるかもしれない。(原功)
寺地=1992年1月6日、京都府出身の27歳。BMBジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:16戦全勝(9KO)。
ペタルコリン=1991年12月31日、フィリピン出身の27歳。左ボクサーファイター型。戦績:35戦31勝(23KO)3敗1分。