【見どころ】直近の3試合で成長した永野、隙をつきたい川崎
9月7日(土)後楽園ホール
日本ウェルター級タイトルマッチ
王者 永野祐樹(帝拳)vs 川崎真琴(RK蒲田)挑戦者
今年4月、相手のホームでもある大阪で矢田良太(グリーンツダ)を7回TKOで下して王座を獲得した永野の初防衛戦。5年間に14連勝(10KO)の勢いだけでなく確かな実力を身に着けたところを見せられるか。
永野はデビュー4戦目までに2敗したが、15年には全日本新人王を獲得するなど以後は順調な歩みをみせてきた。昨年5月には長濱陸(白井・具志堅 ⇒ 角海老宝石)を5回TKOで下し、10月にはアウェーの地で別府優樹(久留米櫛間)に8回判定勝ち。この試合で挑戦権をつかみ、矢田戦に繋げた。これら直近の3試合で大きく成長した。
挑戦者の川崎は28歳になる直前の12年4月にプロデビューしたが、まだ3連勝がないことでも分かるように数々の挫折を経験しながら現在に至る。2年前に日本ウェルター級暫定王座決定戦に出場したことがあるが、そのときは坂本大輔(角海老宝石)に10回判定で敗れた。坂本戦を含め一時は3連敗を喫したが、以後は2連勝を収めている。
右で牽制しながら得意の左ストレートに繋げるサウスポーの永野に対し、川崎は攻める際は左右のフックを振って出ることが多い。勢いだけでなく実力もアップしてきた永野が圧力をかけ、川崎が応戦する展開になりそうだ。パワフルな左を軸に攻撃力のある永野が序盤から主導権を奪うようならば中盤あたりに大きなヤマが訪れる可能性が高い。川崎は相手の圧力を逃がすためにも左右に動きながら相手の隙をつきたい。(原功)
永野=1989年6月27日、熊本県出身の30歳。帝拳ジム所属。左ボクサーファイター型。戦績:18戦16勝(12KO)2敗。
川崎=1984年5月13日、広島県出身の35歳。RK蒲田ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:19戦11勝(2KO)7敗1分。