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東日本ボクシング協会

【見どころ】村田の注意は攻め急ぎのみ!?

2018.04.10 04:39

4月15日(日)横浜アリーナ
WBA世界ミドル級タイトルマッチ
王者 村田諒太(帝拳)vs エマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)挑戦者

 昨年10月、アッサン・エンダム(フランス)との因縁との再戦で7回終了TKO勝ち、WBA世界ミドル級王座を獲得した村田の初防衛戦。相手に合わせた柔軟なボクシングを身上とする「イタリアのカメレオン」、ブランダムラを相手にどんなパフォーマンスをみせるのか注目される。

 いまさら村田に関して多くの説明は必要ないだろう。12年ロンドン五輪金メダリスト、プロでも14戦で世界制覇を果たしたと記すだけでも、このボクサーの特別な存在感は伝わるはずだ。その村田のリング上における最大のセールス・ポイントは、相手に与えるプレッシャーの強さといっていいだろう。ガードを固めて等距離で追いながらじわじわと可動範囲を狭めていき、ここというところで宝刀の右ストレートを叩き込む。左のボディブローも破壊力がある。加えて戦局を見極める冷静な頭脳と判断力も備わっている。プロでの経験の少なさやスピードといった課題を補っておつりがくるだけの戦力を備えているといっていい。

 挑戦者のブランダムラはディフェンス意識の強い右構えのボクサーファイター型だ。29戦27勝(5KO)2敗とKO率は低いものの、それでいて欧州王座を獲得するなどして世界戦線に名を連ねているのだから警戒の必要がある。足で距離を計りながら左ジャブを飛ばし、右ストレートから左フックを返す。そしてクリンチで相手の反撃を断つ。こうして自分のペースに持ち込んでポイントを重ねるのが勝利のパターンだ。

 両者の戦闘スタイルから考えて、村田が圧力をかけブランダムラが守りながら迎撃する展開になりそうだ。村田が正確な左ジャブで相手を正面に立たせておいて右を叩きつけることができれば、あるいは守りに入った挑戦者に左ボディブローをめり込ませることができればKO防衛が濃厚だ。ただし、攻め急いで空回りしてスタミナを失うような状況に陥ると、終盤は苦しくなる可能性もある。

村田=1986年1月12日、奈良県出身の32歳。帝拳ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:14戦13勝(10KO)1敗。

ブランダムラ=1979年12月19日、イタリア出身の38歳。右ボクサーファイター型。戦績:29戦27勝(5KO)2敗。