【生きもの解説】まるで空飛ぶ座布団!木の上の住人・ムササビの生態とは?
◼︎ムササビとは?
ムササビはマントのような飛膜を使って木から木に滑空しながら生活する生き物です。
トヨタの森では【生き物と出会える森づくり】をテーマに里山の整備をしており、その一環として「ムササビが暮らせる環境を保全する」も行っています。
また、整備をするだけでなく巣箱を設置したり、そこにビデオカメラを設置して中の様子が見られるようにしたりして、ムササビの普段の様子を見ていいただけるようにもしています。
しかし、その映像を見ていただくためには、トヨタの森まで来ていただくしか方法がありませんでした。
そこで、今回から撮りためている映像を少しずつYouTubeなどで公開していきたいと思います。
まずは1本目ということで、ムササビの特徴について解説してみましたので、ぜひご覧ください!
また、同時にチャンネル登録もよろしくお願いします!
▼ムササビのからだの特徴
ムササビはネズミ目リス科ムササビ属で、国内に棲むリスの仲間としては最も大きな動物です。
体重は約1kg、頭から尻尾までの長さはおよそ70~80cmで、滑空するために飛膜を広げて飛ぶ姿から「空飛ぶ座布団」と呼ばれたりもします。
1回の滑空で飛ぶ距離はおよそ30~50mといわれています。高いところから飛び出して200m以上滑空した例もあるそうです。
トヨタの森でも駐車場を飛び越えて滑空した場面に出会ったことがあり、この距離を測ってみると約50mでした。
(トヨタの森の駐車場)
(ムササビの滑空シーン)
それだけの距離を飛ぶとなると、着地時の衝撃はそれなりに大きくなるため、ムササビの手足は写真のようにガッシリとしたものとなっています。
また、特徴的な長いしっぽは、飛ぶときのバランスをとるのはもちろんのこと、雨が降ったら傘の代わりにしたり、寒いときには布団の代わりにしたりと色んな使い方をしています。
▼ムササビの食べ物
ムササビは基本的には植物食の動物で、食べるものは木の実や芽、葉、花など季節によって様々。
トヨタの森ではムササビが食べた痕跡として、様々な樹木の葉や芽、ヒノキの球果、木の実などが見つかっています。
(アラカシの枝を切り落として葉の先をかじった痕)
(スギの球果をかじった痕)
(ソヨゴの実をかじった痕)
▼おわりに
トヨタの森では、いくつかの巣箱にはカメラを設置し、館内のモニターでリアルタイム映像を見ることができたり、毎年11月下旬〜12月上旬ごろにはムササビの出巣や滑空を観察するイベントも開催しています。
「動画だけじゃなく実際に見てみたい!」
「ムササビが暮らす森ってどんな場所?」
など気になった方は、ぜひトヨタの森に遊びにきてくださいねー!