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TRAVEL GUIDE ジェーン・バーキンのお気にいりJAPAN

2020.05.18 14:25

今回は弊社が約9年前に発行したTRAVEL GUIDE TO AID JAPANの記事をご紹介。


こちらは、2011年3月11日の東日本大震災後に、日本への風評被害を払拭すべく発刊されたチャリティブック。日本を愛する世界のセレブや文化人によって寄せられたこのメッセージ集には、日本のおすすめの場所や建物、お店、行事などが紹介されています。

寄稿者は女優のジェーン・バーキン氏や、ファッションデザイナーのポール・スミス氏など著名人41名。世界各界で一流と名高い人々の日本への視点を知ることで、自国の魅力を再発見できます。


今回は寄稿者の一人、ジェーン・バーキン氏のお気に入りJAPANをご紹介。

ジェーン・バーキン(イギリス/フランス)

女優・シンガー

訪日回数 40年以上にわたり多数

推薦:日本中の景観


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日本にはもう40年以上も訪れているわね!最初の訪問は、夫のセルジュ・ゲンスブールと一緒で、私は娘のシャーロットを身ごもって7か月の時だった。それ以来映画祭や音楽祭などで、東京だけでなく日本全国数えきれないほど行ったわ。私が日本で有名になったのは、私の曲「無造作紳士(L'aquoiboniste)」が日本のテレビドラマの主題歌に選ばれて、外国人歌手として6か月間ナンバー1の売り上げを出したためで、これってエルトン・ジョンよりすごいのよと母に自慢したものよ。このおかげで、私とセルジュは日本に来ることができたの。


日本には友人のサチコがいて、彼女がいろいろ連れて行ってくれたの。そのおかげで、私の「日本の素晴らしいところリスト」がいっぱいになったわ。一度は母と、娘のルー、養子、それから元の夫のドワイヨンをつれて、母が30年以上も前にアメリカの「Life」誌の表紙になっていたのを見て行きたがっていた地獄谷温泉へも行ったわね。ニホンザルが温泉につかるなんて、日本しかない素晴らしいところで、忘れられないわ。


京都ではルーと小さな木造の旅館に泊まって、床に寝たのもいい思い出ね。夜には芸者のいるレストランにも行ったわ。奈良では大仏をみて、公園のシカが私のポケットに入っていたお金を食べちゃったのよ。お墓では、タバコとお酒のグラスが供えられているのを見て、なんだかセルジュが亡霊となってそこにいるような気がしたわ。鎌倉の大仏も見たし、サチコのお母さんが用意してくれた美味しい豆腐も忘れられない!


東京も当然お勧めね。大好きなアグネスホテルのある神楽坂は、とてもかわいらしいフランスの雰囲気のある地区で、日本のエスプリが詰まった小さなブティックやカフェが沢山あってまるでパリのサンジェルマンかロンドンのチェルシーのよう。表参道はファッションの中心。一度ブティックの可愛い店員さんが着ていたジャケットを褒めたら、恩に着せることもなく、何も言わずにそのジャケットを私にくれたの!なんて日本人って謙虚なのかと感動したわ。他のどの国でもありえないわね。日本橋の高島屋では、日本の専門的な台所用品をいっぱい揃えたし、風呂敷もスカーフ代わりに活用しているわ。新宿のゴールデン街をみたときは、狭い店がたくさん並んでいてどれも流行っているのにびっくり。まるで古い映画の1シーンみたいで・・・・朝まで飲んだら、4時には魚市場!


ああ、なんだか沢山書きすぎてしまったけど、日本について一番いいたいのは、人の優しさとおもてなしが素晴らしいってこと。それが私の心にもっとも深く染み込んでいるの。すべてのレストラン、お店が人に優しく、暖かく迎えてくれる。小さな娘と過ごした京都の小さな古いホテルで用意してくれた、布団や木のお風呂、庭での瞑想、神社のおみくじ、可愛いセーラー服や男の子の制服のボタン・・・どれもこれもがとても繊細で、謙虚で、感情が胸に沁みわたるよう。今こそ日本を訪れるときじゃないかしら。

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かの有名なジェーン・バーキン氏にここまで日本を誉められると、嬉しいものですね。

地獄谷温泉や、奈良の大仏、新宿のゴールデン街など多くの観光地を訪れたバーキン氏。

そんな彼女の訪日理由の根幹に、日本人の人の優しさとおもてなしがあります。

外国人を呼び込むための観光地化、大切です。

外国人を受け入れるための多言語化、それも大切です。

しかし何よりも大切なのは、相手の立場になって、相手に寄り添って考え、どうしたら喜んでくれるだろうか、来てよかったと思ってもらえるかを考えることなのかもしれません。

震災後、彼女は記事を寄稿しただけではなく、単身で来日し、募金活動やライブコンサートなどの支援活動を行っています。

彼女は、日本人の優しさとおもてなしが素晴らしいと語ってくれましたが、

彼女の献身的なサポートこそが、私たちを思い、行動に移した真の優しさとおもてなしなんだなと心が温かくなりました。

JAPAN TRAVEL GUIDE TO AID JAPANでは、他にも著名人らによる「お気に入りJAPAN」が集約されています。他にも気になる方は、JAPAN TRAVELのカテゴリからチェックしてみてください!