「Was it a Good Trade ?」Beatrice Schenk de Regniers Irene Haas
当店でも度々紹介しているアメリカの絵本作家、アイリーン・ハース。
この未翻訳の絵本「Was it a good trade ?」はベアトリス・シェンク・ド・レーニエと作った楽しく可愛らしい絵本です。
レーニエは自分はすぐに思い出すのは、ベニ・モントレソールとの「ともだちつれてよろしいですか」ですが、センダックとの「くつがあったらなにをする?」の作者のイメージという方も多いかもしれません。
ハースとは、この絵本以外にも日本語にもなっている「あなただけのちいさないえ」でコンビを組んでいますね。
さてこの「Was it a good trade ?」は古い童謡がもとになった絵本です。
ひとりの男の人がいて
"I had a little knife, I traded for a wife."
(私はナイフを持っていました、私はワイフと交換をしました)
と言う節から始まります。
可愛らしく描かれた、ちいさな男の人と、その奥さん。
男の人は、奥さんが焼いたケーキを、その節回しで、どんどんど色々なものに交換をしていきます。
くつ、ねこ、ぶた、ポニー、くじら(!)、最後にはまたナイフと交換し、そして男の人は奥さんとナイフを、もうずっと大切に持っていました、と終わるのですね。
韻を踏んだ楽しい節回しも心地よいのですが、やはりこの絵本の魅力はハースの可愛らしいキャラクターたちだと思います。まるまるとした三頭身ほどで描かれた男の人と奥様を中心に巡っていく、様々な人や物や動物たち。この本の表紙からだけでも、その楽しさが伺えるのではないでしょうか。
ハースはこの絵本を一番最初は1956年に出版しているんです。
昔の版は、もう少しシンプルで、動きも抑えた表現になっていましたが、この2002年に描かれた版は(おおよそ50年越しで描き直したというのもすごいですね)、絵本の喜び、ただそれだけを純粋に求めた表現で溢れているように感じます。この絵本は、子どもにもすごく好きなって貰えると思います。
英語の絵本の読み聞かせをしたい、という方にもぴったりの絵本かと。
現在はアイリーン・ハースの絵本は当店では、この絵本の他に「CARRIE HEPPLE'S GARDEN」(ペーパーバック版)もございますので、どうぞご一緒に御覧ください。
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