ホイホイさん NEW EDITION レビュー 2020.05.23 05:20 今回のレビューは、1/1スケール 一撃殺虫!! ホイホイさん NEW EDITION より、“ホイホイさん NEW EDITION” です。今やプラモデル界における一大勢力となったガール系キット。その筆頭メーカーであるコトブキヤのガール系における原点といっても過言ではない、ホイホイさんシリーズ。 田中久仁彦氏によるコミック、“一撃殺虫!! ホイホイさん” に登場する害虫駆除用の半自立型人型ロボット、インターセプタードール(ID)たちを1/1スケールでキット化したシリーズは大ヒットしましたが、2015年12月発売の “ウサギア” を最期に、シリーズ展開は途絶えていました。 それがこの度、第1弾アイテムであるホイホイさんがおよそ10年の時を経て装いも新たにNEW EDITIONとして再降臨。 パーツ構成などは10年前のオリジナルから変更はなく、追加パーツなどもありませんが、肌、および衣装パーツに現在のFAGやメガミデバイスなどでは当たり前になっている梨地加工を追加し、質感を向上。 さらに別売だった専用クレイドルをセットにした豪華仕様となっています。 加えて、旧シリーズ “LEGACY” の最終アイテムだったウサギアの再販も決定。 にわかにホイホイさんブーム再燃か? と思われましたが、同日発売のメガミ 九尾の勢いがすご過ぎてイマイチ話題にならないという・・ でも、重戦闘Ver.のリニューアルも決まったし、一発屋では終わらないよ! レビューしていきます。 まずは本体全身像。 ウサ耳メカメイド。 おおよそ4頭身くらいなので、デフォルメ具合でいうとデスクトップアーミーなどと同じ感覚ですが、1/1スケールということで設定通りにウサ耳を含めて12㎝ほどありますから、思いのほかでかいです。 先にも言ったようにパーツ構成は10年前のオリジナルキットから変わっていません。 要は、組み易さとかはあまり考えていない頃のコトブキヤの仕事です(笑)。 フリル部分に先に通してから、その干渉を避けつつ挟み込む肩間接とか、髪や裸足タイプの足パーツでけっこう隙間の開く合わせめとか、しっかり綺麗に作ろうと思うとかなり厄介なキットだと思います。 各部のはめ込みも緩い部分が多く、弄っている間にあちこち分解してしまうことも。合わせめ消しなど考えなくても、基本可動に支障のない部分は接着してしまったほうがいいかもしれません。 僕は今回パチ組みに部分塗装で済ませましたが、このレビュー用の画像撮影のときに後悔しました(笑) NEW EDITIONにおける改良点として、一部パーツに梨地加工が追加されており、そのおかげでオリジナルでは普通に艶のあったパーツが半艶状態になってパチ組みでも問題ない質感になっているのはありがたいです。 実際に加工が入っているパーツは、ファイスパーツも含めた肌色パーツのほか、エプロンやグローブなどの白色成型のランナー。そして黒色成型ランナーについては、なんとスカートやリボンなどは加工あり、ウサ耳などのメカ部分には加工なしとになっています。 同一ランナー上で加工する部分としない部分を分けるって、けっこう面倒なことのように思うけど、どうなんだろ? よくわからないので単純にすごい! と思ったんですが。 エプロンの文字はプリント済み。ここはオリジナルでもプリントされてましたね。なお、同デザイン、さらに型式の違うパターンのデカールも付属します。 FAGやメガミでは必須要素である表情変更ですが、ホイホイさんでは目線のみの変更に留まっています。 その目線は、正面向き、 右向き、 左向きの3種類。 シリーズの後発キットでは表情も変更できたりするようですが。 原作でも、表情の変更はパーツ自体を交換する仕様だそうで、なにもオプションがない状態だとこの無表情のままのようです。 目線の変更は、目の部分が開いたフェイスパーツを外して内部のパーツを交換するという、なんとなくバンダイっぽい方式。 そして内部パーツが怖い・・(笑) きっと原作のデザインの通りなんでしょう。 髪は後ろと左右の束、それにアホ毛がそれぞれボールジョイント接続である程度可動します。 なお、後ろ髪がけっこうな質量なので、重心は後ろに傾きがち。 アホ毛は予備が1本付属します。 ウサ耳もボールジョイントでフレキシブルに可動。 カチューシャ状の基部ごと取り外すことが可能で、コネクタピンもしっかり造形されています。 ピンと耳の内側のネジディティールをゴールドで塗りました。 基本的に髪で隠れてしまいますが、背中にはUSBコネクタがあり、蓋(オレンジで塗装してます)は取り外し可能。 さすがにコネクタに本物のUSBは挿せませんでした。付属品ハンドガン 可愛らしいデザインの中距離用武装。たぶん、殺虫剤がなにかを発射できるんでしょう。 とくにギミックはなし。 ネジのディティールだけゴールドで塗りました。 保持には持ち手を使用。左右どちらでも持てます。十六夜 日本刀ですね。鞘は付属しません。 頭身はけっこう厚みがあり、むしろ鈍器っぽい感じがしたのでそこはもう成型色のまま、鍔と柄の末端のみゴールドで塗りました。 これも持ち手で保持します。 しかし、これでGなどを一刀両断したりするのかと思うと・・ほうき ほうきですね。 ハンドガンや十六夜で殲滅した敵の残骸を片付けるのに使うのでしょう。ちりとりも欲しい・・ 柄が非常に細く、持ち手でしっかり保持することはできないので、ポージングが限られのが玉に瑕。 十六夜とほうきは、“ホイホイさんミニ With ホイホイキャリー” に付属の(というかむしろこっちが本体)ホイホイキャリー側面のラックにマウント可能です。 まぁ、ただ懸けるだけなんですが。なのでほうきはすぐ落ちる・・専用クレイドル オリジナルではオプションアイテムとして後年別売りされた、ホイホイさん専用クレイドルが(充電器)同梱。 ある意味、こっちが本体(笑)。 形状はまさしく充電器。 後ろにはUSBのコネクタがありますが、やはり本物は挿せません。 ホイホイさんは充電が切れそうになると自らこのクレイドルの下まで戻り、靴(靴下?)を脱いでこの上に立つとのことです。 このように。 ウサ耳を下げたのはなんとなくです。 しかしこうなると、目を瞑ってるフェイスパーツも欲しい。 ときには狭い家具の間などに引っかかり、辿り着けずに充電切れを起こして停止してしまうこともあるそうな。 ルンバとかと一緒ですな。 もちろん、設定通りに素足パーツも付属。 しかも指の爪のディティールのあるものとないもの、2種類が付属します(画像ではかなりわかりづらいですが、右が爪ありです)。これも原作通りなのかな? また、靴(靴下? どっちだ?)の内側は黒で塗装済みになっています。 接続軸が脚のほうにあれば、脱いだあと感があったんですが、普通に肌色の軸が生えてる状態でそこだけ黒くても・・ なお、素足パーツにはマグネット、クレイドル内側には金属プレートが仕込まれており、 乗せたときに、実際のデバイスと充電器のそれ同様、カチッと吸い付くような感触が味わえます。 こだわりですなぁ。 ただ、このマグネットが思いのほか強力で、普通に本体ごとクレイドルが持ち上がるという・・ なんか、無表情とも相まって妙なツワモノ感がある(笑)。 さらに、充電ランプは底部のピンをスライドさせることで、赤(充電中) 緑(充電完了) 無色(電源オフ)の状態をそれぞれ再現できます。 ランプ表面は無色クリアパーツ。内部パーツは赤と緑の部分が塗装済みです。比較画像 1年か・・もう少し前だったか、密か(?)に購入していたホイホイさんMini、コンバットさんRookieと。 過去に購入したことのあるホイホイさんシリーズはこの2つのみです。 メインキャラを差し置いてサポートキャラの小さいコだけ買うという・・ しかも粗いながら合わせめ消しとか塗装とか、僕にしてはけっこう手をかけてる。今回の主役はパチ組みなのに(笑)。 と、それはさておき、基本サイズとなるホイホイさんに対し、そのサポートマシンであるホイホイさんMini、そしてライバル社製のコンバットさんRookieはおよそ2/3くらいのさいずです。 ただ、ホイホイさんよりMiniのほうがちょっと顔がでかい気がする・・ FAGやメガミとのサイズ感はこの通り。 なんとなく、耳のあるコと並べて見ましたが。 頭身的には、ドラえもんと人・・くらいのイメージですかね。 意外と違和感なかった。以下、画像 基本的な可動は一通りこなしますが、デフォルメ体型にボリュームのある後ろ髪、形状固定のスカートなど干渉物が多く、ポージングの幅はあまり広くありません。 かつ、髪も含めるとボディとほぼ同等、あるいはそれ以上の質量がある頭部のせいで重心バランスも悪いです。 まぁ、そもそも体型がまったく違うのでFAGやメガミほどの可動を求めるのは酷な話。 逆に、このデザインとして考えれば十分動きますし、このシリーズで培われた技術、経験がのちのFAGやメガミ開発に大きく寄与しているのだろうと思うと感慨深いものがあります。 しかいそういう意味では、今の技術でフルリメイクされたホイホイさんというのも見てみたい気もしますが・・ ハンドガンで。 これ、一応膝立ちしてます(笑)。 ちなみに、肩のフリルやスカートはとくに固定されていないので、なにかというとくるくる回ってしまいます。 十六夜で。 常に抜き身なのが怖い・・ ほうきでお掃除。 こういうポーズで置いておくだけでも癒やされますな。 素足で、ちょっとあざとい感じに。 なお、スタンドデスプレイなどにも一切対応しておりませんので、これはただひっかけているだけです。 先日NEW EDITION化が決定した重戦闘Ver.には、スタンド対応のアタッチメントが付くようですが。 ちなみに、スカートをキャストオフすることでここまでアクティブになります。 パンツじゃないので恥ずかしくありません! 小隊イメージで。 コンバットさんRookieは、本来敵対勢力(?)ですけどね。 この画像でホイホイさんが構えているマシンガンはホイホイさんMiniに付属するホイホイさん用の追加オプションです。 我が家には地域柄ゴキブリは出ないのですが、それ以外の害虫はけっこう出る・・ということで、いつでも実戦投入できるよう、訓練は怠りません。 今日もグソックとスパイデスを仮想敵に、張りきってどうぞ。 殲滅! 後始末までがお仕事です。 以上、“ホイホイさん NEW EDITION” でした。 過去キットにいくらか手を加えたリニューアルキットという意味では、HMMのマーキングプラスVer.と似たようなものですね。 まぁ、こちらはパーツにも加工が加わっているわけですが。 単なる再生産ではなく、多少なりとも要素を追加してあらためて発売してくれるサービス精神が嬉しいです。 まぁ、キット自体の精度はおよそ10年前のオリジナとほとんど変わらず、今にしてみると残念な部分持ったありますが、それを補って余りあるキャラクター性、癒やしがある。 クレイドルに乗せて机の端に置いておくだけで十分ですよ(笑)。 そう、そんな専用クレイドルが同梱するなんて、非常にありがたいです。 欲を言えば、重戦闘Ver.に付属する武装やフェイスパーツもセットしたフルパッケージならなおよかったんですが、重戦闘Ver.もリニューアルされることですし、まぁよしとしましょう(偉そう)。 実は、ホイホイさんMiniやコンバットさんRookieを購入したこと、当然ホイホイさんの購入も考えたんですが、クレイドルが手に入りそうになかったので諦めたということがあったんですよね。 同じように、ペストXさん本体はそれなりの価格で見かけるけど、オボロが高騰してるとかいうこともあって、結局小さいコ2つだけの購入に留まっていたわけです。 コンバットさんは・・すみません、あまり惹かれなかった(笑)。 そんなことがあったので、今回のリニューアルには飛びつきました。 当初、4月発売のガール系キットではこのホイホイさん NEW EDITIONとハンドスケール轟雷 with メカトロウィーゴしか買う予定はなかったくらい(結果として後者は6月に延期となり、代わりにいろいろ重なってえらいことになったんですが・・)。 ただ、おそらくは10周年記念でシリーズ再始動・・みたいな感じだったと思うのですが、メガミ九尾ショックで完全に霞んでしまった印象です。 ひょっとして、NEW EDITIONこれ1回で終わるんじゃない? と思ったりもしたので、重戦闘Ver.の発表にはホッと胸を撫で下ろしました。 以降も、当然コンバットさん、ペストXさんとリニューアルしていってくれることでしょう。 でもだとすると、なんでウサギアは普通の再販なのか・・? 最終アイテムだし、リニューアルする余地がなかったいうことなのかな? といったところで、今回は終了。 またのご訪問を