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アレチムネボソアリ その1

2020.05.22 13:35

岐阜県以外のアリ

フタフシアリ亜科

ムネボソアリ属

日本には16種が知られており、岐阜県では8種確認されています。


アレチムネボソアリ( Temnthorax mitsukoae ):鹿児島県や大隅諸島の攪乱地で記録されています。それ以外では高知県と愛知県で生息を確認していますが、岐阜県では未確認です。体長:2mm。


写真①:巣の移動などの際に見られるアダルトトランスポート。運ばれるアリは体を丸めて動かない。愛知県田原市 22.VIII.2019

写真②:同じ場所に生息するムネボソアリのように前伸腹節刺は短いが、腹柄節の丘の盛り上がり(矢印)はムネボソアリより低いのが特徴。ただ、この識別は見慣れないと難しい。フィールドで採集中に線香のような匂いがする方がアレチムネボソアリである。この線香のような匂いはハヤシムネボソアリやヒメムネボソアリにもある。鹿児島県鹿児島市19.VI.2015

写真③:アレチムネボソアリを上から。愛知県田原市 13.XII.2018

写真④:巣内の様子。中央左(矢印)に脱翅女王アリ。愛知県田原市 13.XII.2018

写真⑤:枯れたススキ内の初期巣。愛知県田原市 2015 29.V.2015

写真⑥:産卵中の女王アリ。愛知県田原市 飼育 2019

写真⑦:食卵中の初令幼虫。卵には大小あり、小型卵は主に初令幼虫に与えられる。この小型卵はワーカー産卵によるものと思われる。愛知県田原市 飼育 2019

写真⑧-1:幼虫は成熟すると腹部内の老廃物(矢印)を一気に排出する。愛知県田原市 飼育 2019

写真⑧-2:ワーカーは幼虫が排出した老廃物を受け取り巣外に捨てる。愛知県田原市 飼育2019

写真⑨:幼虫は脱糞後、黄白色の前蛹になり蛹へと変化する。黄色い矢印はオス、白い矢印は女王アリの蛹。愛知県田原市 飼育 2019

写真⑩:脱翅女王アリを上から。愛知県田原市 飼育 2019

写真⑪:アレチムネボソアリの生息が確認された海岸。この海岸沿いの枯れたススキ内にムネボソアリと混生していた。愛知県田原市 2019