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アレチムネボソアリ その2

2020.05.22 13:43

岐阜県以外のアリ

フタフシアリ亜科

ムネボソアリ属

日本には16種が知られており、岐阜県では8種確認されています。


アレチムネボソアリ( Temnthorax mitsukoae ):鹿児島県や大隅諸島の攪乱地で記録されています。それ以外では高知県と愛知県で生息を確認していますが、岐阜県では未確認です。体長:2mm。

 

アレチムネボソアリのオスとメスは形態が似ており、さらに飼育下でオスに大小の二型

が出現しましたのでその様子をご紹介します。


写真①:鹿児島市産のアレチムネボソアリ。中央に有翅女王アリ、左にオスアリ、右に働きアリ。採集時にはこのオスアリは小型女王と思われたが、解剖した結果オスアリと判明した。鹿児島県鹿児島市 19.VI.2015

写真②:このオスアリは働きアリよりやや小型だが、形態的に働きアリ(メス)によく似ている。鹿児島県鹿児島市 19.VI.2015

写真③:働きアリに比べオスアリの頭部はやや丸い。鹿児島県鹿児島市 19.VI.2019

写真④:オスアリを横から。愛知県田原市 飼育

写真⑤:ムネボソアリのオスアリ。一般的にアリのオスは働きアリに比べ小型で弱々しい。小さな頭部に大きな複眼が目立つ。三重県松阪市 8.VII.2019

写真⑥:飼育下で出現した大型オスアリ(右)。左に脱翅女王がいる。愛知県田原市 飼育

写真⑦:大型オスアリと女王アリの識別は難しい。ただ、蛹の段階では腹部末端の交尾器で識別は可能。オスの交尾器(矢印)が右側のメスに比べ大きい。愛知県田原市 飼育

写真⑧:成虫での識別は触角先端の発達した部分(棍棒部と呼ぶ)で可能。女王アリの棍棒部は矢印のように3節ある。愛知県田原市 飼育

写真⑨:オスアリの棍棒部は矢印のように4節ある。愛知県田原市 飼育