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服薬指導.com

<剤形共通>点眼薬

2020.05.24 07:33

Q.何滴させばいいの?

A.1滴で目の袋(結膜嚢)にためられる液量に対して余るくらいの液量があるので、1滴で十分です。

{もっと詳しく!}多く使いすぎると目頭にある鼻涙管を通って全身に入り、副作用をおこすことがあります。とくに緑内障の目薬のβ遮断薬といわれる成分は、喘息や心不全の症状を悪化させる可能性があります。それ以外の目薬の場合も、同じように副作用がおきる可能性はあります。


Q.使用期限はいつまで?

A.使用期限は開封後1ヶ月を目安に。ただし、開封後1ヶ月以内であっても、点眼薬内に異常(変色・異物・濁りなど)が見られた場合には使用を中止してください。


Q.毎日使っていたらどのくらいでなくなるの?

A.5mLの点眼薬ならば1日4回両目に使用しても2週間弱もちます。

{もっと詳しく!}

1本あたり5 mL。1日4回両目に使用する。1滴の用量は約50 µLであるため、

5000 µL ÷ 50 µL×2(両目)÷ 4 回/日=12.5 日分が1本あたりの使用可能日数となると概算できる。

1本あたり2週間弱もつため、3本出ていれば、1か月以上はもちます。


Q.複数の点眼薬があった場合のさす間隔は?

A.5分間以上の間隔をあけてご使用ください。

{もっと詳しく!}最初にさした薬が後にさした薬によって目の袋から(結膜嚢)から排出されやすいため。

(例外:「チモプトール®XE点眼液」や「リズモン®TG点眼液」は10分間以上の間隔をあける必要があります。)

{もっと詳しく!}点眼薬の中でも、点眼後に涙液と混ざることでゲル化する「チモプトール®XE点眼液」や、点眼後に眼の表面の熱によってゲル化する「リズモン®TG点眼液」は10分間以上の間隔をあける必要があります。


Q.複数の点眼薬(水溶性点眼液)があった場合のさす順番は?

A.最初にさした薬が後にさした薬によって目の袋から(結膜嚢)から排出されやすいため、効果をより期待する点眼液を最後にさすと良いです。

{もっと詳しく!}pHが異なる薬剤が複数処方された場合、刺激の少ない点眼薬を先に使用する。(涙のpHは7~7.4であるため、中性に近いものを先に点眼した方が刺激が少なく涙も少なくて済む)


Q. 水溶性点眼液と懸濁性点眼液が一緒に出ていた場合はどちらを先に使えばいい?

A.振ってから使用するような濁りのある目薬は、目の中で溶けるのに時間がかかる場合がありますので、懸濁性点眼液をあとからさした方がよいです。

{もっと詳しく!}①水溶性点眼液 ②懸濁性点眼液 ③油性点眼液 ④ゲル化点眼液 ⑤眼軟膏」の順


Q.点眼薬と眼軟膏が一緒に出ていた場合はどちらを先に使えばいい?

A.眼軟膏は脂なので、水をはじきます。なので、目薬を先にさして、その後に眼軟膏使ってください。

{もっと詳しく!}①水溶性点眼液 ②懸濁性点眼液 ③油性点眼液 ④ゲル化点眼液 ⑤眼軟膏」の順


Q.目薬さした後のまばたきって良いの?

A.点眼後すぐにまばたきをすると、まばたきがポンプの作用をして鼻から点眼薬が流れ出してきたり、口の中で苦味を感じたりすることがあります。その結果、点眼薬の効果が弱くなることがあります。そのため、点眼直後はなるべく瞬きはしないで静かにまぶたを閉じると良いです。


Q.子供が目薬を嫌がる場合は?

A.目薬を怖がるようでしたら、目頭に1滴落として、まばたきをして頂ければ、液が流れていきます。また、目薬入れたときに泣いてしまうと、涙で流れていってしまうので、夜や朝など寝てるときに目頭に乗せるだけでも大丈夫ですよ。

また、薬液が流れていってしまって口に入ると、口から薬が吸収されてしまうこともあるので、ティッシュなどでふき取るようにしてください。


Q.コンタクトレンズつけたまま目薬使って良いの?

A.

ハードコントレンズ

…レンズを装着したままで一般にどの目薬をさしてもかまいません。

ワンデータイプのソフトコンタクトレンズ

…1日で使い捨てるため影響が少なく、医師によっては、点眼してもトラブルが少ないと判断している場合もあります。

ソフトコンタクトレンズや酸素透過性ハードコンタクトレンズ

…点眼薬には防腐剤が含まれていることが多く、防腐剤は空気孔をふさぐ為、避けたほうが良いです。そのため、点眼時にはコンタクトレンズを外す必要があります。また、点眼後は5分以上をあけてコンタクトレンズを装着することが望ましいです。

{もっと詳しく!}ソフトコンタクトレンズでは、目薬に含まれる防腐剤がレンズに吸着し、濃度が高まり、角膜との接触時間が長くなることで、角膜障害の原因となることがあります。また、レンズ自体が変性し、レンズの寿命を短くしてしまう可能性があります。

{もっと詳しく!}

ティアバランス点眼液には「クロルヘキシジングルコン酸塩」という防腐剤が含まれているが、ヒアルロン酸Na PF(Preservative Free:防腐剤無添加)点眼液は防腐剤が含まれていない。コンタクトレンズ使用者の点眼薬は後発変更不可の指示がなくても、処方意図をよく確認するべき!

{もっと詳しく!}

主な防腐剤

ベンザルコニウム塩化物(BC):陽イオン性界面活性剤

パラベン類(PB):パラオキシ安息香酸エステル類

クロロブタノール(CB):アルコール類

ベンゾドデシニウム臭化物(BD):陽イオン性界面活性剤

クロルヘキシジングルコン酸塩(CH):陽イオン性界面活性剤

ソルピン酸、デヒドロ酢酸ナトリウム等:有機酸及びその塩類

ホウ酸:等張化剤や緩衝剤。