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「のみ込む力」鍛えよう 注目集める「のどトレ」

2020.05.26 01:17

参考:2018年4月24日 (火)配信 神戸新聞

 高齢化の進行に伴って誤嚥(ごえん)性肺炎の患者が増える中、物をのみ込む力をつける重要性に注目が集まっています。正しい喉の鍛え方を普及させようと「嚥下トレーニング協会」(事務局・東京都三鷹市)が設立され、各地で「のどトレーニング(のどトレ)教室」を始めた。同協会長の神鋼記念病院(神戸市中央区)耳鼻咽喉科の浦長瀬昌宏(うらながせあつひろ)科長(45)は「トレーニングを継続すれば確実に機能向上が見込める。高齢になっても楽しく食事をするため、気軽に参加してほしい」と呼び掛けます。(片岡達美)

 同協会の理事にはボイストレーナーらも名を連ね、医学的な知識を基に独自のトレーニング方法を考案。同協会規定の講座や実習を受けた認定トレーナーが、トレーニングの講師を務めます。

 兵庫県内では4月、神戸新聞文化センター三宮教室(神戸市中央区雲井通7)の講座として「のどトレ教室」が開講。月2回、1回1時間で、柔軟体操や呼吸法、発声法などを通してのみ込む力を高めます。

 女性(72)=同市西区=は、食事の際、喉が詰まることが増え、錠剤の薬が飲みにくくなりました。耳鼻咽喉科を受診したところ、嚥下(えんげ)力が落ちていると診断されましたが、「自分ではどのようにしてのみ込む力をつけるのか分からなかった」と受講しました。嚥下力を高めるには、喉仏周辺の喉頭をスムーズに上下できるかが鍵となり、「直接、指導してもらい、のみ込むことをはっきりイメージできるようになった」と手応えを感じています。

 浦長瀬さんは「喉の老化は自身の力でしか食い止めることができないので、自分に合う正しいトレーニングを続けてほしい」と話します。

 同文化センターの三宮教室は毎月第2、4金曜の午後1~2時に開講中。同センターの加古川教室が5月7日から毎月第1、3月曜の午前11時~正午に開講する。いずれも1カ月3240円、3カ月8640円。三宮教室TEL078・265・1100、加古川教室TEL079・454・8110

 のみ込む仕組みやのどトレの方法などを解説する浦長瀬さんの著書「誤嚥性肺炎が怖かったら『のど上げ体操』をしなさい」(時事通信社刊、1188円)も販売しています。