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上咽頭治療の大家・谷先生の食事に昔の智慧を学ぶ

2020.05.26 02:00

参考:みらいクリニック 今井 一彰先生

第5回日本病巣疾患研究会も終わりました

201/年9月2,3日に東京国際交流会館で行われた「第5回日本病巣疾患研究会」も無事に終わりました。

今回も様々な知見を得ることが出来ました。

事務局が堀田修クリニックに移ったので、作業はずいぶんと楽になり、ありがたい限りです。

さて、写真は懇親会場の席でのもの。

真ん中が谷俊治先生、堀口申作先生(EAT 上咽頭擦過治療を開発)に直接師事され、上咽頭の治療歴56年という超のつくベテランです。

そして、左側が佐々野耳鼻科佐々野先生(長崎市)。私がEATを最初に見学に行かせていただいた先生(佐々野先生も堀口先生の直接指導を受けられたそう)です。

佐々野先生が研究会に出席して下さっていたので、谷先生と3ショットを撮りました。

谷俊治先生と佐々野先生

こちらは堀田修理事長と谷先生、佐々野先生が揃ったので自撮り姿勢で慌てて撮ったもの(^^ゞ

谷俊治先生と堀田修理事長


食事方法に智慧を見た

それは、谷先生と講師控え室で昼食の弁当を広げている時でした。

食事を終えた谷先生がパタリと弁当の箱の蓋を閉め紙パックのお茶にストローを刺しました。

この時点で私はかなり違和感を覚えました。

食事の後に初めてパック飲料にストローを刺された

その時の私と谷先生の会話。

「谷先生、いま初めてストローを刺されましたが、いつもそうなさっているんですか」

「えぇ」

「食事中にお茶や水を飲まないことを徹底しておられるのですか」

「?? 考えたこともありませんでした」

谷先生は、いつでも本当に丁寧に若輩者に向かっても敬語で話されます。

「ということは、いつも食事の時はお茶を摂られないのですか」

「お茶は、食事の後ですからね」

そうなんです、違和感を覚えた私の方がおかしかったんです。

岡崎先生と益子先生の時の話をもう一度ご覧下さい。


谷先生が育ってきた昭和初期には、サザエさんの家庭のように「お茶は食後に飲むもの」だったものが、いつの間にか食事中に飲むものに変化していたのでした。

患者さん方には常々伝えている内容ですが、まさに谷先生と食事を一緒にして実感いたしました。

弁当とお茶はセットで配布されることが多いですね。

何も考えずに、まずお茶に口を付ける、ペットボトルの蓋を開ける、そして何も考えずに食事中に水分を摂取する。

私もやっていました・・・

その後研究会の閉会の辞が私の担当でしたので、壇上から参加者に聞いてみました。

「食事の時に最初からストローを刺していた人」

と。

そうするとかなりの人数が手を挙げました。

もちろん私もそうでした。

ところが谷先生の習慣は違ったのです。

これから弁当などを食べる時も注意して水を摂らないようにしなきゃいけません。習慣になるまで。

これも一種の生活習慣病ですね。

本当に良い勉強をさせていただきました。皆さまもご注意下さい。

温故知新はJFIRのテーマ

第一回の病巣疾患研究会から、一貫して「温故知新」をテーマにしてきました。

EAT(上咽頭擦過治療)そのものが、まさに温故知新ですし、病巣感染症の概念もそうです。

私は、安易なノスタルジーは推奨しませんが、この度の谷先生に染みついた(失礼な表現ですが)「文化」には本当に驚かされました。

安易なノスタルジー:昔は良かった論、あるいは現代は、今の若者はだめだ論など

今の若者達、将来に向けて、未来に向けて頑張っている人多いですよ! 追記でした。