朴木の花
うちの屋号は「朴木竈(ほうのきかまど)」という。
わたしの活動屋号の「たまくさ」ではなく、家の名前である。
うちのあたりでは当たり前のことだけど、家に名前がついているのである。
田舎はご近所さんご親戚、という事もままあるので(うちもそう)
たとえばご近所全部田中さんだとややこしいので、
屋号があったほうが便利だったと思う。
おじいちゃんとおばあちゃんが、分家して、ここに家族で住まいを移して以来、
朴木竈なんである。
竈(かまど)とは、分家のことで
オヤ(うちの地方では本家をオヤという。)の屋号が朴木で
その分家で朴木竈。
なまって略して、「ほのきかんど」と、呼ばれる。
ちなみに「かまどけす」と、使う方言は
=竈を返す=竈をひっくり返す=竈の火が消える、ゆえに、=破産
という意味である。
閑話休題。
その朴木の花が、いま咲いている。
大きな花で、大きさは20~30センチはあるかな。
あっという間にしぼんでしまう、かぐわしい花である。
いつも、手の届かない高いところで花が咲くけれど
時々、手の届くところで咲いてくれる事があり、その大きさと香りに毎回、びっくり。
葉っぱも大きい。
ゲーテが花は葉の変容した姿だ、と言ったというのを最近知り、
花びらの形が葉っぱと似ていて、なるほどな~と思ったのだ。
この葉っぱはお盆のときに、石仏さんにあげ申す料理を載せるお皿として使う。
ほかにうちではお墓にもっていく料理の仕切りにも使う。
外でごはんを食べるのも、いいなぁと思っていて、
その時はこの朴木の葉っぱをお皿に使ってもいいなと最近、おもっているのだ。
そういうお外ごはんがあるイベントでの機会を、
虎視眈々と狙っている。(多分、週末!)