3日に一度の缶ビールでも、乳がん発症リスクを高める研究結果
ちなみに私はまったくお酒が飲めません。すぐ顔が赤くなり、体質的にも合わないようです。最近では「Zoom飲み」や「LINE飲み」といったオンライン飲み会が広がっていますが、飲めない私からすれば遠い世界です笑
今日はそんなお酒にまつわるお話をいたします。お酒好きな女性には気になるはず。このたび、アルコールにまつわる研究結果が発表されました。それは、
3日に一度、350mlの缶ビール1本程度のアルコール摂取量だけでも、乳がんの発症リスクが増加する。
というものです。
アメリカ・ハーバード大学医学部のWendy Y. Chen博士らがJournal of the American Medical Associatioに発表されました。
これまで、お酒に強いとされるアルコール分解酵素を持つ健康な人なら、一日に缶ビール1本、日本酒1合、ワイン1杯くらいの飲酒なら健康面においてマイナスではなく、循環器系などにプラスだといわれてきましたが。。。
今回、看護師の女性が多数参加して開始された看護師健康研究のデータ105,986人分について、1980年時点より2008年まで辿ってアルコール飲料摂取と乳がん発症の関係を分析されました。そして、この期間中に調査対象者のうち7,690人が浸潤性乳がんと診断されたのことです。
博士らが毎日のアルコール飲料の消費量(アルコール量に換算)と発症リスクの関係を消費量段階別にして計算されました。
その結果、全くアルコール飲料を飲まない人の発症リスクに比べて
・週に缶ビール2本から4本未満を飲む人は15%のリスク増
・週に缶ビール4~16本未満の人は約20%のリスク増
・週に16本以上では約50%もリスクが増加
していました。
これはアルコール摂取量が一日あたり10g増えるごとに10%ずつ、乳がん発症リスクが増加することを示しています。
そしてこれは40歳未満であれ40歳以上であれ、年齢階層にかかわらず同様の結果だったとのこと。
この結果から毎日かなりの量のアルコール飲料を飲む女性のリスク増だけでなく、これまでは健康にあまり悪影響がないと考えられていた程度のアルコール摂取量でも、乳がん発症リスクが統計的にも高まるといえます。
長期的にみてもリスクの増加があることが明らかな今回の研究結果。乳がんの家族歴のある女性は特にアルコール摂取にはご注意下さい。
「Zoom飲み」や「LINE飲み」といったオンライン飲み会も、楽しまれる程度なら良いと思いますが、やはり何事もほどほどに。これが良さそうです。