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breath works _ 「 呼吸」

音と感覚と

2016.05.21 09:57

昭和の匂いのする団地に住んで5年。

5階の窓からは夕日射す屋根の群が見える。


夕方。

隣りの棟と棟の下からは、子どもたちの声がして、その上から、そろそろ帰りなさーい。と母らしき人からの声が響く。


縄跳びをする音。バトミントンの羽根を飛ばす風をきるような音。時折烏の鳴き声がし、上空を通り過ぎる飛行機のジェット音がする。


わたしはお風呂に水をためる。


そして、蛇口から流れ出る水の音がそこに起こる。


世界は音に溢れていて。



最近、心地よく聴ける音は、全身で聴くような肌に染み込んでいくような音楽。


Goldmund「Sometimes」


ピアノの音が連なり、穏やかに優しく肌を撫でるような優しい旋律。



寝転び聞き入っていると、久しぶりに自分をほぐしたくなった。


両足の膝から足裏、両腕の二の腕から指先まで。


わたしがマッサージすると、

寄せては返す波のように

流れていく。


その動きを見た人は、

怪しい踊りを踊っているかのような

揺れていて一緒に眠くなるような

そんな気がするかもしれない。

とじぶんでは思う。


無心でほぐすうちに、

連なり押し寄せる波のように

過去のことが浮かんできた。


8年間続けて働いていたリラクゼーションサロンのこと。お客さまとお話したこと。オイルマッサージを覚えた須磨のこと。淡路島の海岸。京都で出逢ったの写真家さんのこと。


浮かんできたものが、消えて残ったもの。




マッサージをする掌が喜んでいる。


その感覚を思い出して、ほんの少しだけ涙が滲んだ。



音のスイッチ

そして

感覚はきづいている。