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日々ノ道具奥田金物

東日本大震災を経験して  出社と片付け三昧

2011.05.20 06:35

3/14月曜日。自宅の片付けもしたいが会社にいかなきゃ。学校も児童館も保育園も閉鎖状態でボウズ等3人連れて会社に。もちろんコンビニも開いていないから飲み物、食べ物を確保して外出しなきゃならない。当然、突然の「おトイレ!!」なんていうボウズの申告も却下するしかできない。
出発前のおトイレ準備含め、下準備はとても大事。

通勤路は大型店の天井が落ちていたり、看板が崩れ落ちたりしていてゴーストタウンの様相。怖い。
普段より随分遅れて会社着。出張組みの社員もみな無事。よかった。
社内は事務所も倉庫も倒れるものは全て倒れている。電気も点かないし真っ暗な中では片付けも難儀この上ない。余震も多いしこの日は午後には全員で引き上げる。
この日もまだリビングで家族全員固まって雑魚寝。
震災以前は無音無灯じゃないと眠れなかったのに、ラジオの小さな音とわずかな灯りがないとなんとも不安で眠れない。                          
食事はお鍋で炊いたご飯とカップスープ。もしくはレトルトのおかずを使ってご飯をお雑炊に。十分とはいえない食卓だけど、家族が揃って自分の家でご飯を食べられることに感謝するばかり。          


3/15火曜日、午後に会社近辺やっと通電して電話FAXが鳴り出す。お取引先様やお得意先様。心配して電話を下さる。片付けも着々と。自分のデスク周り……。どこから手をつけましょう。全て捨てちゃっていいですか?!な勢いで整理整頓していかないと遅々として進まない。
行き先がないボウズ達も会社に連れてきているし、作業が進まない。
夕刻、いつもより随分早くに帰宅。                               
寝室の床、ベットの上の安全確保をしてこの日からいつものベットで寝ることに。ほんの少し、一歩ずつ前に進んでいる感じ。嬉しい。ちなみに二段ベットは倒れていなかった。


3/16水曜日、午後休。自宅片付け総仕上げ。子ども部屋もすごいことに。扉が開かないんですけど。すこしずーつすこしずーつ入り口付近のものを掻き出し扉を開け、何も考えず心を無にして片付ける片付ける。次男三男はリビングで遊ばせ長男とともにせっせとせっせと。

蛇口をひねると水が出るのはとても素晴らしい事とひしひしと実感。
ため水での食器洗いは大変。思い切った量の水がが使えないし、洗剤使うと水量がないと泡がきれない。
なので、スクレパーで食器内部をしっかりとねぐって、電気ケトルで沸かしたお湯につけて、洗剤なしのスポンジであらってすすぐ。このすすぎがまた問題で。流水じゃないからガラスコップは奇麗にならないのが一目瞭然。くもりがとれない。
ビール飲むなら水が出るようになるまでしばし缶のままだわね。

ガスボンベの流通もすっかり途絶えているのでカセットコンロが使えない。
そこで大活躍するのがポータブルのIHコンロ。炊飯、煮込み料理、カレーを厚手のお鍋で。温度調整も細かくでき、厚手のお鍋との相性もいいので、カセットコンロよりも火力調整がラク。
炒め物は深型のホットプレートのほうが効率的かも。
なので、ガスコンロの上にポータブルIHコンロとホットプレートを2台並べて調理。
使う食器をなるべく少なくしたいから、カレーやとん汁みたいに汁物に具沢山が重宝メニュー。山形風芋煮汁は翌日にカレー粉を入れればカレーうどん。じつはかつお節を切らしてしまってお味噌汁がつくれなくて醤油テイストの汁物を多様したのでけど、味噌テイストと違って二次利用の範囲が広くてなかなかGood!
食べ盛りのボウズ達にはおじやでお腹を満たしてもらったり。お餅をいれてお雑煮風にしたり。
レトルトのロールキャベツをいただいたので刻んで残り野菜も刻んでご飯と共に炊いて簡単ピラフも受けがよかった。

にんじんや大根などの根菜はピーラー等で皮をむけばそのまま使えますが、ジャガイモ、ごぼうは皮を向く前になんとしても泥汚れを奇麗におとさないといただけない。
これが思った以上に水量使うんですね。食材もそうだし、それを扱う手を洗うにも。普段はなんともないことが、震災時には負担になるものでした。
無洗米ならぬ無洗じゃがいもや無洗ごぼうがあれば!と何度となく思いました(笑。

そしてお米は無洗米がとても便利だった。なにせ水がでない。汲んできたお水は貴重品。無洗米はお米をとがず、炊飯のためのお水をいれるだけでOKなので、手間も省け、余計なお水も使わずとてもとても重宝。
加えて震災で下水処理施設が機能しなくなった今、お米のとぎ汁を流し捨てるのも控えるべき、という話も。だって汚水がそのまま海に流れ込んでいる状態だもの。