長縄に入れなくて泣いてしまう子

2020.05.31 09:05

新しいクラスでの体育の学習。

「いーち、にー、さーん、しー・・・」

どのグループも、元気よく長縄に挑戦しています。

「先生、とべたよ!」

「俺、連続でいけた!!」

歓声が上がるその脇で、

ん?

「・・・・くすん(泣)」

縄には入れず立ち尽くし、涙目になってしまっている子。

いませんか?

 

 

長縄は、縄の動きに合わせて「跳ぶ」運動と、

縄の回しに合わせて「移動する」運動が組み合わさっています。

それぞれの運動におけるつまずきを解消していくことで、

子ども達のできたにつながっていきます。

 

また、学級が始まってはじめの単元。

学級づくりを行っていく上で、

「心へのアプローチ」も重要になります。

 

以下、アプローチを大きく3つにまとめました。

 

①「大波小波」で「できた!」を積み重ねておく

 学年が低い場合は、単元の導入で、「大波小波」に挑戦してみましょう。

 動く縄に合わせてジャンプする感覚を養います。

 なかなか思うようにできない子は、

先生やお友達と手をつないでジャンプ。

縄に合わせて体を動かす経験を増やしていきます。 

 

学年によっては「かんたんだよ!」と子供達から声があがるかもしれません。

「どんなかっこいいジャンプができる?」と、運動の楽しみ方を拡げながら、

みんなの「できた」を増やしていきましょう。

 

 

②回し手がゆっくり回し、「できた」を増やしていく

 回す縄に入れない大きな原因は、「回す縄がはやい」からです。

縄に入れない子は、

「走り込むタイミングをつかむこと」と「縄の中に走り込んでジャンプすること」が、

スムーズにできません。

動き方を丁寧に確認しながら行っている段階なのです。

 

「回す手をバンザイぐらいあげて、ゆっくり回して」と回して手にお願いしたり、

 教師がとてもゆっくり回してあげたりすることで、

走り込むタイミングがつかみやすくなり、

 「できた!」が増えていくことでしょう。

 

 

③「できない!」友達に助けを求められる。

できない時、涙を流した時、そっと近づいて誰かが助けてくれる。

それはとても素敵なクラスです。

しかし、その子の成長を考えた時、何かアドバイスができないでしょうか?

「うまくできないな、教えて」と、

まわりに助けを求められる言い方の選択肢が増えると、

泣いて助けを呼ばなくてもよくなるかもしれません。

あわせて、「助けて」を受け止めてくれるクラスの雰囲気も作っていきたいですね。

 

 

長縄は、「みんなができる」「みんなでできる」素敵な教材です。

「お、友達の「できた」を班のみんなで喜んでいるんだ、素敵だね」

よい雰囲気を、みんなで共有しながら、よいスタートが切れたらいいなと思います。


次回は6月28日にアップ予定です