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今週はイギリスWeek。

2020.05.31 14:45

初夏を迎え、私のヘアースタイルも夏仕様。十数年ぶりにクルンクルンのパーマにしてみました。天然パーマに悩む私は、エリック・ロメール監督の「満月の夜」を観て、いっそのことパーマをかけて主人公ルイーズのようにポンパドールにカチューシャなんて良いのではないかとしらと思ったのです。ルイーズとは元が違うので似ても似つかぬ風貌ですが、かまいません。

ところで、先週私は「白い暴動」を観に行きました。「白い暴動」は1970年代後半のイギリスで人種差別への抗議活動を行ったロック・アゲインスト・レイシズムの活動を追ったドキュメンタリー作品です。ネット配信もやっていたようですが、この映画は映画館で観たいと思いました。映画館はまだ人も疎らで密になることはないだろうという思いもありました。案の定、場内は私を含め二人だけ。密にならずに済んで安心した気持ちと、二人しかいなくて寂しい気持ちとで複雑でした。作品自体は良かったです。不景気で失業率が高まるとわき起こる不安や不満などから有色人種を排除しようとするのは、いつの時代も変わりませんね。40年以上前のことなのに現在起きていることと変わりません。今作品に登場するパンクやレゲエだけでなく同年代のソウルやロックにも、人種差別や戦争、政治批判などについて歌っている曲が多くあります。作品のタイトルにもなっているザ・クラッシュの「白い暴動」。インタビューで、こんな時代に愛だの恋だのと恋愛について歌う気になれないと言っていたのが印象的でした。今の時代だったらどんな曲が生まれるのでしょう。ぜひ世界中の人びとが心を一つにするような曲が生まれて欲しいです。

今日は長岡市の新潟県立近代美術館へ「ウィリアム・モリスと英国の壁紙展」を観に行ってきました。移動手段として利用するバスや美術館内が混んでないか心配でしたが、この展示もどうしても観に行きたかったので最終日に意を決して行ってきました。幸いバスは空いており、美術館内もさほど混んではいませんでした。私はウィリアム・モリスが好きで、以前住んでいた家の壁は一部にモリスの壁紙を用いていました。BLUE BIRD vol.01ではモリスの「小鳥とアネモネ」の作品を巻頭ページに用いています。実物の作品を見ると、自然を愛し、手仕事の美にこだわったモリスらしく、とても手の込んだ美しい作品ばかりでした。浮世絵のように見る角度によって立体的に見えるように刷られている作品もありました。

モリスの作品を見て何かを得られたかはわかりませんが、BLUE BIRDの原点について考えました。コロナの影響で自粛生活を送っていたおかげで、身の回りではIT化が進みつつも、家では手作りのお料理やお菓子が食卓に上り、庭では植物を育てたりと、シンプルで丁寧な暮らしに戻っていきました。不要不急の外出は控えるようにと言われていた頃は(今も言われていますが)、私の家の近所にはスーパーかコンビニくらいしかなく、好きなお店がある中央区へは、ちょっとそこまでというレベルの距離ではないので、何か理由を見つけないと行きづらく、結局あまり外出できませんでした。外出できなくても気になります。あのお店はどうしているだろう、大丈夫かなと気になってしまいます。私は心配性の伯母さんなのです。BLUE BIRDを発行しようと思ったのも、三越がなくなっても古町は大丈夫かな、新潟市は大丈夫かなと心配になったからです。

美術館の帰りに長岡駅近くにあるGOOD LUCK COFFEEとその数軒隣にあるJAMES NAGAOKAに立ち寄りました。どちらのお店も私にとって心地良い空気が流れていました。つまりは良いお店だな、好きだなということです。帰りのバスの中で私は、この気持ちを大切にしていこうと思いました。