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初心者のための壁紙張替リフォームの現場調査 Point4

2020.06.12 03:00

既存の壁と天井が壁紙以外の仕上げ材の場合、どのように壁紙下地を作るかの判断で工期や金額に大きな差が生じる。どの施工法が良いかは、既存の壁仕上げ材の傷み具合の違いや消防法上の問題を確認しながら判断し、慎重に現状確認をする必要がある。



Point4 直接壁紙を張れない仕上げ材

1 壁紙を張る前の下地づくり

張り替え

古い壁や天井の仕上げ材を剥がしてからボードを張り、壁紙を張る方法。リビングと和室の一体化工事では和室天井の天井高を、リビングに合わせて高くすることもできる。


重ね張り

天井や壁の既存仕上げ材の上にベニヤやボードを重ね張りする方法。壁の場合、ドア枠のチリなどより出ないよう厚みに注意。スイッチボックスなどの嵩上げも必要。


パテ仕上げ

既存の仕上げ材の溝をパテで埋めて、壁紙下地を作る方法。既存仕上げ材がたわんでいるなど状態が悪いと施工は困難。既存の汚れをしっかり落とさないと壁紙に不具合が生じる。



2 塗り壁を壁紙に変更する

塗り壁の場合、古くなると表面の砂などが落ちてくるのがいやで壁紙にしたいという希望が多い。また壁の構造が昔ながらの土壁の場合は施工スタッフに施工法を相談するなど慎重に。比較的新しい住宅や住宅メーカーの建物では、一見塗り壁のように見えて壁紙だったということもあるので触って確認しよう。

▲洋室の場合、ボードを張って大壁にするのか確認を



主な塗り壁

●じゅらく

●砂壁

●しっくい

●繊維壁



3 壁紙変更工事が多い仕上げ材

化粧合板

合板の表面に塗装した「塗装合板」、木目の柄を印刷した薄葉紙を合板の上に接着した「プリント合板」などが、壁の仕上げ材としてよく使われている。年数が経ったプリント合板は貼り換えになることが多い。


ジプトーン

押型加工によるトラバーチン模様が特長の吉野石膏(株)の化粧石膏ボード。洋室やキッチンなどの直貼り化粧天井材として使用されている。増し張りやパテ処理で壁紙下地を作るケースが多い。


目透かし天井(敷目天井)

板と板の間に隙間がある和室天井。ラミネート天井やプリント合板が多い。無垢材と違い雨シミが表に出にくく、基材の状態を見る際は注意を。和室とリビングの一体化工事では貼替で天井高を揃えるときれいだ。


竿縁天井

廻り縁に竿縁を通し、上に天井板を置いた和室天井。板がたわみ、埃が落ちるため壁紙変更の希望も多い。作り替えが一番だが、コスト削減で廻り縁をもう一段まわして竿に板を増し張りする方法もとられる。