area045『建築材料』編纂チーム
area045『建築材料』編纂チームが執筆した本が、先月発売された。タイトルは『 世界で一番やさしい建築材料ー110のキーワードで学ぶ 08 』という。110の項目すべてと5つのコラムをarea045の建築家有志が書き下ろした本である。
建築知識という月刊誌の50周年記念出版の一つで、エクスナレッジから出版されている。
昨年春、エクスナレッジの編集者からアーキキャラバン建築設計事務所にこの本の執筆依頼があった。当初の仮タイトルは材料・工法ガイド。以前、1年半に渡って月刊建築知識に「材料・工法取材ノート」という連載を書いたので、その評価をいただいたということもあってありがたくお引き受けした。
当初のスケジュールでは11月に発行、逆算すると夏に執筆の予定だった。よくあることで、様々な事情で予定は遅れ、編集者もこちらも忙しく過ごした。9月には110の項目とその項目ごとの用語のピックアップを行ったが、その後、しばらく編集者との連絡は途絶え、この話は無くなったか他へ行ったのだろうと思っていた。
ところが、秋が深まったころ突然連絡が入り打ち合わせが再開した。きけば、すでに周囲の体制は2月発行予定で進んでいて、年内に原稿アップに待ったなし、とのこと。しばらく設計の合間に書き進めたが、このままでは締め切りに間に合わないということが見えてきた。たとえ他の仕事をすべて放ったとしても、間に合わない。
服部と思案して、これはarea045の仲間に応援を頼むしかないと決め、まず編集者の承諾を取り付け、area045のメンバー全員にSOSメールを打った。締め切りに少し猶予をもらっても年末年始の執筆となる仕事だ。この執筆のための経験と知識を持ち、突然のお願いの事情を察し、気持ちよく協力してくれる建築家たちがすぐに返信をくれた。皆だって忙しいのに、本当にありがたいと思った。気持ちはあっても諸事情で今回は執筆に加われなかったメンバーからも電話やメールでたくさんの応答があった。
曖昧な二次情報があふれる昨今、できるだけ正確な新しい情報を持って書き下ろした内容となった。現場の工程順にまとめられていて、材料だけでなく工法についてもわかりやすくまとめられている。現在書店で平積みされているので、ぜひご覧いただければうれしい。
(神田雅子)