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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

ブルボン朝誕生3-アンリ4世離婚再婚

2020.06.04 11:27

国内、国際問題共におちついた仏王アンリ4世の次の課題が離婚というのはどういうことだろう。実に王は45歳、後継者があって当たり前だが、正室マルゴとの間にはいないが、庶子は居る。その愛人ガブリエル・デストレには、マルゴだけでなく身分が違うとして側近も反対。

そこでメディチ家よりマリ・ド・メディシスに白羽の矢が立った。アンリはとにかく教皇よりマルゴとの結婚無効を引き出せれば、ガブリエルと結婚しようと本気で考えていたらしい。ガブリエルは才知あふれた美女で、アンリの片腕として困難な時代を助けたようだ。

しかしなんと1599年ガブリエルが急死、関係者一同胸をなでおろし、王はめでたく結婚無効となり、マリと結婚した。だが王はガブリエルの死を悼み、喪服で王妃として王家のサン・ドニ大聖堂に葬られた。なんとその数日後もう次の愛人をつくっている。

しかし新王妃マリともさっそく息子をつくっているので、要は好色男ということなのだろう。別れたマルゴも公然と愛人を連れられるようになった。マルゴとアンリは、自立した男女としてその後も付き合い、マルゴの愛人が死んだときは「オレがもっといい男を見つけてやる」と変な慰めをしている。

下はアンリ4世の再婚右下はオバサンマルゴ