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何が問題で何が問題でないか?

2020.06.09 22:23

鍼灸をはじめるとき、大きな問題があります。それは、何が問題で何が問題でないかを明確にしていないということです。私が学生だったころ、なぜそんな当たり前の基準がハッキリしていないのかが大きな疑問でした。

異常と異常でないところを区別しないで、治療ができるのか?

異常でないところを刺激したら害はないのか?

(わざわざ正常と言わないで異常でないところという意味があります)


初心者としては当たり前の疑問ですが、疑問を抱えたまま経験を積むから混乱が起こるのです。混乱が起こったまま、理論を習得しようとするから余計にちぐはぐになるのです。


セミナーをやるとよく言われることがあります。

明日から直ぐ使える技術を教えてくれ!!」

そんなことを言っているうちは、いつまでたっても上手くなるはずがありません。もし、経営者がそんな考えなら、絶対に人は育ちません。それでもそこそこ人が来てくれるかもわかりませんが、奥歯に食べかすが詰まったまま一生を終えることになります。


異常か異常でないかを見分ける能力すらない人間に技術を教えたところで使い物になるはずがない。

車が壊れて動かないと言われても、どこが悪いのかがわからないのに直せるはずがない。

子供が考えてもわかることです。


それなら異常と異常でないところをある程度見極める能力が求められます。そして、それを素早く行う。できれば見ただけで行う。そういう技術を習得することが最初です。

ブログで動画をあげたり、セミナーをやったりするのは、本当にそれができていますか?

と問いかけているのです。

特にベテランと呼ばれている方に問いかけています。人を教える立場にある人にこそ考えて欲しいとすら思ってます。

本当にわかっていますか?


技術や理論は、その後にあります。

順番を間違えない。


これは鉄則です。だから動きを極端に小さく、ゆっくり、綺麗にして、その異常を見極める能力を高める訓練をしていく訳です。

それができれば自然に何をすべきかわかってきます。


何が異常で何が異常でないか?

私もまだまだ、そこが完全にはわかっていない。だからこそ探求する手を休めない。それを確実なものにする為の努力を惜しまないから基本的なことを理解する為のヒントを沢山持っています。


そこに興味のない人は、いくら勉強しても、「絵に描いた餅」です。