「宇田川源流」<現代陰謀説> 6月4日は天安門事件記念日ということを忘れさせない台湾とアメリカの目指す中国民主化への道
「宇田川源流」<現代陰謀説> 6月4日は天安門事件記念日ということを忘れさせない台湾とアメリカの目指す中国民主化への道
陰謀論の中で、双方が陰謀をもって発生しているということがある。
そもそも天安門事件ということに関して、多くの人が忘れ去ろうとしているので、あえてここで書いておこう。ただし正確を期すために、百科事典マイペディアの記事をそのまま引用する。
<以下記事の抜粋>
今から31年前、1989年4月17日,天安門広場で胡耀邦(こようほう)を追悼する学生集会に端を発し,その後市民も参加し,天安門広場を中心に非暴力による民主化要求運動が展開された。しかし,6月3日~4日,人民解放軍の戒厳部隊が戦車と銃で学生・市民を制圧。これによる死者は2000人,負傷者は3万人に達したといわれる(〈血の日曜日〉事件)。民主化を求める学生・市民に対する当局の制圧は国際的な非難を受けたが,李鵬(りほう)首相の主導により事件後もデモ参加者の摘発・裁判が続けられた。また,この事件に関連して趙紫陽総書記が解任され,代わって江沢民が選出された。(百科事典マイペディアより抜粋)
この事件に関して、天安門事件の死者は2000名と書いてあるが、実際に現場にいた人々に聞けば10000人とも20000人ともいわれる。実際に遺体が山のように積み上げられていた写真など様々なものを見せられることが少なくない。
その中で、多くの人が、当時の中国共産党の残虐さと人民解放軍が「中国共産党の私軍であり、中国の国民(人民)を守る軍隊ではない」ということをよくわかった事例である。まさに、言論に対して軍隊で圧する国、これが中国共産党の正体なのである。
その後も中国で民主化を求める人は次々と逮捕され、そして拘束されてゆく。
中国国内では現在天安門事件を検索すことはできず、また、その関連のネット上の書き込みもできない状態になっているのである。まさに言論の圧殺は現在も行われている中国の大きな問題点なのである。
"謝罪せよ"台湾が中国に要求
台湾は中国に対して、天安門民主化デモ隊に犯した流血鎮圧を謝罪することをもとめた。
3日(現地時間)ロイター通信によると、台湾政府は天安門事件31周年を迎え、声明を出し「中国は、天安門民主化デモに対して犯した弾圧を謝罪し、政治改革を断行しなければならない」と主張した。
1989年6月4日、学生たちは中国の民主化を求めて天安門広場に出たが、中国政府の鎮圧によって残酷に命を落とした。台湾は中国に、これに対する謝罪をもとめている。
台湾は「中国政府は6.4事件(天安門事件)に対する歴史的事実をきちんと正し、心から謝罪しなければならない」とし「また、政治改革を通して国民に権力を返さなければならない」ともとめた。
これに対し、趙立堅 中国外務省報道官はすぐさま「台湾の要求は全く話にならないものだ」と一蹴した。また「天安門事態は、政府に反旗を翻した政治的騒動に過ぎず、これに対する中国の立場は変わらない」と語った。
2020年06月04日 08時06分 WoW!Korea
https://news.nifty.com/article/world/korea/12211-682838/
米「天安門は人類史の悲劇」
米国のホワイトハウスは4日(現地時間)天安門事件31周年を迎え、声明を出し「中国共産党が非武装の民間人を虐殺したことは、忘れることのできない悲劇だ」として、中国政府を糾弾した。
ロイター通信によると、ホワイトハウスはこの日の声明で、中国政府にとって敏感な事柄である香港とウイグル族問題などをあげ、迫害の中断をもとめた。
ホワイトハウスは「米国民は1989年6月4日の天安門事件で命を失った人々を追悼し、死亡と拘禁、失踪者に対する透明な対処を中国に要求する」と伝えた。
また「中国政府に世界人権宣言と香港返還協定による約束を履行し、中国憲法にしたがって全ての中国国民に保障された権利と自由を守ることをもとめる」と語った。
2020年06月05日 12時32分 WoW!Korea
https://news.nifty.com/article/world/korea/12211-684307/
さて、台湾とアメリカは、この天安門事件に関して、毎年6月4日になると何らかのイベントを行う。台湾では、今年や中国共産党政府への謝罪を求めるというような状況になっているし、アメリカでは当時の亡命者をポンぺを国務長官が面会して中国共産党の悪劣さをアピールする機会になっているのである。
さて、ではなぜこれが大きな意味を持つことになるのであろうか。
それは香港の問題があるから、という答えをする人がいる。しかし、それでは「完全な正解」とは言えない。もちろん香港の問題があり国家安全法や一国二制度の問題での香港のデモそのものの支援ということは十分に考えられる。しかし、そのようなものではなく、本来の内容は、全く異なり、もっと奥にある。例えば、ここで香港と言い切ってしまえば、ウイグルやチベット、内モンゴルを見捨てることになるし、また、中国内部の民主派も完全に要らないというようなことになってしまう。
では「正解」は「中国共産党が天安門事件の時と本質的に何も変わっていない」ということであり、その「共産党の体質を見破り、その危険性を世界に知らしめること」が目的であるとすべきであり、その中国共産党の支配体制を排除すれば、実は香港も、ウイグルも、チベットも、内モンゴルも、そして中国国内の民主派もすべて解決するのである。
そのように考えれば「共産党の本丸を討つ」ということが十分な目的であり、資金の一つの課題だけで終わるようなものではないのである。
そのように考えた場合、この天安門事件の問題提起は「中国の問題をどのように考えるのか」という基本問題であり「民主主義」や「人権」を重視するかということの踏み絵でもあるのだ。
まさにこの問題は、中国では「中国支配のために民主派の動きを封じ込める陰謀」であり、その延長線上に現在の民主派の弾圧や言論の風圧がある。まあ、それはそれだけ中国は民衆の反乱や革命に対して脆い共産党政権ということが挙げられるのである。
一方、アメリカからすれば市場経済を採用しまさに投資先、または、技術などの収集を行っている現在の習近平に対して、過去の事件をもとにそれを明らかにし、そのうえで、反中国共産党の動向を見ているということになろう。
まさにその「陰謀説」の内容こそ、今後の大きな動きの一つの内容になる。