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外反母趾の痛み

2020.06.12 21:37

普通は外反母趾がある人は靴が悪いとよく言われます。しかし、ほとんど長靴しか履いたことがないような人でも、通常の外反母趾よりもひどい曲がり方をしている人を見たことがあります。


一例でもそういう例外があったら、何か他の原因を疑わなければなりません。つまり外反母趾=靴のせいではないということです。 

長時間、長靴ははくけど・・・と言っていました。農家さんなので間違いなくそうだろうと思います。また、オシャレを凄くするタイプではありませんでした。


生まれつき扁平足気味であったりすることが外反母趾になりやすいというような説明をしたりもしますが、その方は極端な扁平足ではありませんでした。

足には縦のアーチと横のアーチがありますが、外反母趾になっている人は、確かに足の裏が緊張してるのですが、アーチが潰れている人が外反母趾になるというものではありません。  

アーチの一部分の弱りであって、全体につぶれている人だけがなる訳ではありません。特に痛みが強い人の場合、あまりアーチが潰れていないことが多いように思います。


このことから考えても他の原因があると考えた方が良いと思います。 整形外科に行くと足を問題にし、足の異常であると認識するはずですが、私はそのような認識をすることはありません。 

痛みを伴う外反母趾とそうでない外反母趾があります。かなり極端に曲がっていても全く痛みのない人もいれば、あまり曲がっていないのに強烈な痛みを訴える人もいます。


痛みを訴える人の場合、ほとんどの場合は、身体のどこかに炎症反応があって、痛みを起こしやすい状態になっているはずです。 

その典型的な例は、咽頭 や鼻腔だろうと思います。もちろん咽頭や鼻腔が慢性的な炎症起こしてるから外反母趾になって痛むとは限りませんが、ヘバーデン結節のように末端の関節が腫れやすい人の場合、咽頭や鼻腔が慢性的な炎症を起こしている人がほとんどだと思います。


また、中年期で起こりやすいことから、肥満が加わって余計ひどくなるというような話もありますが、やせ型の人でも外反母指は多いです。

体重がかかると扁平足になるみたいに考えている人がいるかも分かりませんが、痩せ型の人でも外反母指になりますから、それも全く関係ないと言えるでしょう。


総合的に考えても、外反母趾で痛みがある場合、咽頭や鼻腔が慢性的な炎症を起こしている可能性があり、本人は気づいていなくても、首や肩のコリが併発する場合もあります。

外反母趾の痛みと共に、首や肩のコリがなくなっていくことも普通にあります。 このような場合、鼻の周囲に手を当てると首や肩の緊張がなくなり、外反母趾の痛みがひいてきます。

手をかざすだけで、そういう変化が起こります。


また、足首が内反位になって、外反することが困難になります。つまり腓骨筋や前脛骨筋の作用が落ちているというふうにも考えられます。もちろんそれが原因ではありません。そうなったのは結果です。


鼻腔や咽頭からどのように炎症が伝わっていくのかというのは疑問に思うかはわかりませんが、ほとんどの場合は、リンパ管を通って炎症が伝わるようです。

リンパ管というより、いわゆる組織間のリンパ流の悪さから、深層と浅層を行き来しながら、関節に問題を起こして、最終的に足の痛みとして出るのが殆どです。


あくまでも予想ですが、咽の周囲から伝わっていく身体の反応をみていくと鎖骨付近から胸部の中央を通って、乳頭から乳腺にも影響しながら体表を通って、股関節に入り、大腿前外側から下腿前内側を通って、足の母指周囲に影響するようです。 

また、上肢にも影響しながら、手の振り方を変えたりして、歩行時のアンバランスを作りながら生活している人がほとんどだと思います。 これらのどこかに痛みを起こす主要な異常が存在し、それを順番に調整していくと自然に痛みがなくなっていきます。


あくまでもこれは一例であり、様々なパターンがありますが、このような例は多くの方にみられます。外反母趾だけではなく、ヘバーデン結節や、手首の腱鞘炎などの 症状にも同様の変化が見られることがあるので、水の流れというのは、臨床的には非常に重要な観察です。

これを観察し、調整していくと、症状が一気に改善することがあるので、参考になればと思って書いてみました。