【有料メルマガのご案内】「宇田川敬介の日本の裏側の見えない話」 第38話 コロナウイルス一色の報道になった陰で暗躍する中国と世界情勢 11 アフターコロナの激動の国際関係1~~とりあえずEUと中東
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第38話 コロナウイルス一色の報道になった陰で暗躍する中国と世界情勢
11 アフターコロナの激動の国際関係1~~とりあえずEUと中東
アフターコロナの世界情勢について、二つに分けて考えたいと思います。
実際には米中関係が最も大きな焦点になりますが、それはメインなので、後に回しまして、簡単な方から見てゆきましょう。
まずは中東情勢です。
アフターコロナ禍における中東情勢は、「リセット」されたのではないかという気がします。
つまり、コロナウイルスがあったからといって、何かが変わったのではなく、そのもう一つ前の段階に戻ったのではないかという気がするのです。
全体像を俯瞰してみれば、今まではスンニ派のサウジアラビアと、シーア派のイランが対立しながらもなんとなく二つがうまくバランスを保っていたのです。
ユダヤ教のイスラエルはサウジアラビアに、そして、ヒズボラやISは、本来はシーア派ではないのに、テロという意味でシーア派に近い感じがしていました。
そのことからISは、トルコから攻撃され、シーア派のアサド政権に近く、そして最終的には昨年10月にアメリカによってバグダディが殺害されるということになったのです。
これで、2019年の終わりは、ISもなんとなく治まり、アメリカとタリバンの和解交渉などということが出てきたのです。
しかしコロナウイルス禍直前の段階は、イランの孤立化が激しくアメリカ=イラン関係の悪化が大きくなっていました。
ISとかタリバンが弱体化したことによって、シーア派側の、というか反米側の陣営が癪紹介してしまいました。
そのことは、そのまま、シーア派の反発w招くことになります。
そのような環境からイスラエルとイランの対立も大きくなり、問題が国際社会化し、日本はホルムズ海峡に護衛艦を派遣するなどの対応をせざるを得なくなってきたのです。
これに対し、イランやイラクのテロリスト集団であるカダイブ・ヒズボラは2019年年末にアメリカ大使館を襲撃しました。
大使館を攻撃するということに関して、アメリカは、過去に何度も煮え湯を飲まされているのでかなり大きな問題になります。
これに対して報復攻撃を行ったアメリカは、イランのゴドス軍(秘密工作や情報を行う特殊軍)の司令長官であるスレイマニ将軍を暗殺してしまうのです。
このことからアメリカイラン戦争が始まるのではないかという懸念がありましたが、様々な状況から、イラン側において戦争は回避されました。
しかし、2月に行われたイランの議会選挙では、対アメリカ強硬派が多数派を占める状況になり、戦争回避の決断を行ったロウハニ大統領の政治的な発言力が下がっていったのです。
この状態において、コロナウイルスが蔓延します。
コロナウイルスは、中国人が1月から2月にかけて多く訪れたところに蔓延します。
日本、アメリカ、イタリア、ブラジルは、それぞれ「観光客」「ビジネス客」「キリスト教信者(ローマ法王訪問)」「リオのカーニバル」などによって感染が広がっていました。
この中にイランも入り、イランでは政府首脳などが次々感染し、イスラム革命防衛隊将軍もコロナウイルスに感染して死亡するなどの状況になっています。
このコロナウイルスにおいても反米首相は変わらず「コロナウイルスはアメリカがばらまいた生物兵器である」という主張が2月中旬からイラン国内で流れるようになります。
中国政府が主張するのは3月10日前後であることを考えると、イランの方が早くアメリカ起源説を主張していることがわかりますね。
もちろん、中国人がそのようにイランの人々に言わせたのかもしれませんが、その辺は何の証拠もない状況です。
さて、このようにアメリカ=イランの関係悪化と同時に、中東におけるもう一つの変化は「原油価格の暴落」です。
当然に「運送業」「製造業」が稼働しなくなり経済活動自粛が世界各国で行われるようになると、石油の需要が少なくなることになります。
その結果、石油は余るようになり、・・・・
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