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脳で感じるダイエット

2020.06.14 23:30

自粛生活が続き、やっと通常の生活に戻れる兆しが見えてきました。

この数ヶ月で運動不足や食べ過ぎにより、体重が増えたという方も多いのではないでしょうか。


食べる量が増えてしまったという方の最も効果的なダイエット方法は、食事の量を少しずつ減らすことですね。

減らした食事量で満腹感を得られるよう、摂食中枢(空腹と感じる神経)と満腹中枢(満腹と感じる神経)をうまく騙しながら、無理せず少しずつ食事の量を減らしていきたいものです。


最初の頃は食べ終わってもなんとなく満足が得られずお腹が空いてしまいます。

それは満腹中枢より、摂食中枢の働きの方がわずかに強くなっているからです。しかし、段々と満腹中枢の方が強く働くようになり、「この量でも満足」と判断するようになります。


ただ、増えてしまった食事の量を減らすのはなかなか大変なことです。


摂食中枢や満腹中枢に働きかけるのは、胃の膨らみの情報だけではありません。

美味しいものを見たり、スウィーツの甘い香りや、お肉の焼けたにおいを感じる、視覚・嗅覚の情報も摂食中枢を刺激します。

逆に言えば、見た目が悪く、経験のないにおいや色は食欲を失いますね。

私達は普段料理を味わう時、味覚の他に視覚・嗅覚の影響を大きく受けています。


どうして空腹感や満腹感を感じるのでしょうか。それは、過不足なく栄養素を体に取り入れるためだからです。 

空腹感は栄養を取ってください!という合図であり、満腹感は栄養を取ったという合図、つまり食べる行動を止めるための信号です。


ではどうやって体内の栄養状態を把握しているのでしょうね。


エネルギーをつくる主な材料は飲食物に含まれる糖質や脂質です。食事を取ると、糖質が小腸で分解されてブドウ糖になり、血液中に吸収されます。ブドウ糖の量が増えてくると、血液中のブドウ糖の量を減らすインスリンというホルモンが膵臓から放出されるようになります。それが血液にのって脳に行き、満腹中枢の神経細胞は食べることを抑えるように脳や体の各部分に信号を送るのです。

うまくできていますね。


ブドウ糖の量が時間と共に少なくなると血液中のブドウ糖の量が少なくなるため、貯金していた脂質が分解され、エネルギーがつくられるのです。


食欲は栄養素を取るためだけのものではありません。ホテルでのバイキングや行きつけのラーメンが食べたいといったように、欲求を満たす楽しみにも繋がります。

このように楽しむための食欲を形成するのは、脳の中でも大脳の前方にある「前頭連合野」という場所です。理性・分析作業の手順だったりと人の精神的、知的な活動を担う場所になります。

昔、年寄りが孫に、良いおでこをしているからこの子は頭が良い子になると言っていたのは、前頭葉の発達がおでこに現れていると思われていたのでしょう。


この前頭連合野が食欲に与える影響は大きく、味、見た目、におい、食感、快・不快感、満腹感をなど、様々な体験の情報や雑誌で読んだりテレビで見たといった学習を加味して総合的な情報として記憶します。

さらに、苦いけど体に良いから食べようとか、脂身は美味しくて食べたいけど太ってしまうから食べるのを控えようなど、体の欲求に逆らって理性的に食べる行動をコントロールするのも前頭連合野の働きです。


ここまでで、脳がコントロールしているのはわかりましたが、ではいったいついつい食べ過ぎてしまう行動はどう抑えられるのかが知りたいですよね。


食べ物をもっと欲しい、と欲求させる脳内物質にドーパミンがあります。快感を得るとドーパミンは放出されます。

ただただ口に頬張りあまり噛まずに飲み込むスタイルは、舌に触れた一瞬の味覚のみを快感として脳に伝えていますよね。


やみつきになる食べ物の多くにはある特徴があり、スナック菓子などのように一口あたりの噛む時間がみじかくて済むものです。

口の中から食べ物がすぐに無くなると、ドーパミンの働きでもつと欲っして、次から次に口に運び、辞められない止まられない現象が起こるのかもしれませんね。


しかし、よく噛んでいる間は、別の物質のはたらきに押されて、ドーパミンのはたらきは弱くなり、やみつき現象は抑えられ、理性的に食べられます。


急激な食事の量を減らしたダイエットは、摂食中枢に反抗した無理な状態を続けるため体は適応出来ず、また元の食事量に戻ってしまうことが多いです。

また、栄養が不足しているにもかかわらず、極端に減らしてしまうと、栄養が取れないかもしれないと未来のために備え、体内に脂肪を蓄えておこうとし、リバウンドを招きやすくなります。

極端なダイエット中は運動も出来ないので、基礎代謝を上げてくれる筋肉の量も減らしてしまい、消費しづらい体になってしまいます。


それよりも、食事の際はしっかりと噛んで、視覚や嗅覚でゆっくりと味わい、季節の旬な食べ物を満喫して食欲の中枢を上手にコントロールしながら、食べ過ぎていたなら少しずつ減らし、


本当に食事制限をして体重を落とす必要があるのか、運動不足により筋肉量が落ちて基礎代謝がしづらくなっているのではないかなど

先ずは現状を見極めて自分の体と対話してみてはいかがでしょうか。


食事は本来人生を楽しむために欠かせないものです。


自然の恵みに感謝して

今日も一日地球と共に