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マヤ

『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(新生54)

2020.06.18 13:35

隆二と廉はアトラクションの入口付近でスタッフに呼び止められた。




「入場券はお持ちですか?」




「いや、どこで売ってんの?」




「あちらです」




「…モタモタしてたら見つかるし」




隆二は辺りをキョロキョロと見渡した。




「廉、やっぱこっち行こう」




「入らないんですか?アトラクション…」




「よく考えてみたら怖いの苦手だった」




「はぁ…」




「早く!こっちだよ」




廉は臣の方を気にしながら、隆二についていった。




導かれるままベンチに座った。




急ぎ足で移動したので息が乱れた。




ふわっ…




いきなり隆二の両腕に包まれた。




「あ…」




ベンチに腰掛けたまま強く抱きしめられ、無意識に声が出た。




「しっ!…こうやってると恋人同士に見えるかな」




廉の鼓動が早くなる。




憧れてやまない人の、甘い香りに包まれている。




「…臣さんに見られたら💦」




「俺の事、想ってくれてんだろ?」




「隆二さん…」




廉の手が自然と隆二の背中に回った。




「チューもしてみるか?」




廉は何も答えずにとろける表情を浮かべ、ゆっくり目を閉じた。




隆二の吐息が顔にかかる。




甘すぎる突然のシチュエーションで、忍び寄る足音も耳に入ってこない。




少し時間が過ぎた。




何分くらい目を閉じていたろう?




一向に自分の唇に触れてこない隆二にもどかしさを感じて、うっすら目を開けてみた。




隆二は険しい顔で斜め上を見つめている。




「パーパ‼️みっけた♪」




隆臣の声に驚き、廉は咄嗟に隆二から飛び退いた。




全てが遅かった。




ベンチのすぐ近くに、隆臣を抱いた臣が立っている。




暗くて表情がよく見えない。




少し低いトーンで臣が切り出した。




「…仕事の後で地元のツレと飲みに行くって言わなかったっけ?」




「LINEもよこさないで…隆二!これ、どういうことか説明してくれる?」




つづく