神奈川県公立高校入試偏差値別入試得点更新!偏差値帯の各層で注意すべき科目や勉強の仕方を説明していきます
先日、全県模試さんのセミナーに参加してきました。いつもながら素敵な情報をいっぱいもらえました。ありがとうございます。
今回は、そこで得られた偏差値別の入試得点に注目していきたいと思います。毎年更新している記事です。早速最新バージョンの数字確認といきましょう。
こちらは全県模試さんの偏差値データと実際の入試得点の平均を使って作られた表です。全県模試さんにおいて各々の偏差値帯の子が、入試で何点取れているのかを平均で示してあります。全県模試さんは神奈川県の模試の中でも母集団が多い模試になるので、非常に参考になるデータですね。
偏差値65以上の子たちが気をつけるべきこと
先程の数字を最新年のみグラフ化したのが上の図です。
まずは各科目のグラフの傾きに注目してみてください。これ、グラフの傾きが大きければ大きいほど、偏差値上位と下位で入試得点の差が開いているということになります。英語とか急な坂道になってますね。
英語は、上位と下位の差が大きく、「偏差値上位ではみんなできる。偏差値下位ではみんなできない」傾向が強い科目ということです。
となると、「上位層では英語ができないと勝負にならない」ということです。みんな英語はバンバン高得点を叩き出します。
入試一発目の英語で差がつかないように、準備を進めておきましょう。ただ、今年の入試では教科書改定があって英語の難易度がグッと増す可能性があります。英単語は読める書けるが当たり前、各文法などの説明はスラスラできるようにしておきましょうね。
続いて国語です。偏差値65以上の子達、国語もみんなできます。その偏差値帯の子は基本的には「読んで勉強が進められる子達」ですから、その力は他の科目でも大いに役立ちますね。高校に入ってからも重要な要素を担う教科です。
このレベル帯の子で、どうしても国語の力がなかなか伸びないという場合は、音読を中心に、読み飛ばしや想像で答える癖を修正していきましょう。小説文や論説文の読み取りの方法は以下の記事を参考にしてみてください。
数学は例年どの層も点数が50点近くに落ち着く傾向で、なかなか差がつかなかったのですが、一昨年辺りから少し難易度が落ちて、大きく差がつくようになりました。上位層はどの問題に時間を使うか、取捨選択ゲームの様相もみられます。特色検査と同じですね。
この偏差値帯の子の数学オススメの勉強方法は、早い時期に中三までの全ての学習範囲を終え、電話帳などの教材を使って総合問題で練習を繰り返すことです。
単元ごとの練習だと「何(例えば三平方の定理や平方根)を使うか」を選択する部分が少しイージーになってしまいますからね。
総合問題で演習を繰り返しながら、弱い部分(平面図形や立体)を串刺しで練習するといった方法が効果的です。
理科と社会は勝負所で、偏差値65以上の層ではここで差がつくことが多いです。昨年の社会は超簡単だったのでイレギュラーでしたが、もうあのようなことは多分ないでしょう。
5教科まとめると、
- 英語みんなできる(差がつかない)
- 国語みんなできる(差がつかない)
- 数学みんなできなかったけどできるようになってきた(差がつく)
- 理科社会(差がつく。2021年度の社会は例外)
みたいな感じです。
そして、その偏差値帯の子たちは、特色検査を受ける子も多いでしょう。そこでも大きな差がつく高校が多いです。ただ、まずは5教科を固めることが特色検査の1番の対策になりますから、焦らずまずじっくり5教科と向き合ってみてください。
その上で、普段から特色検査の対策をしたいという場合は、公立中高一貫校の入試問題や算数ラボ、数学アドベンチャーや5分で論理的思考力ドリルなどの教材が市販ではオススメです。
偏差値50以下の子たちが気をつけるべきこと
改めて図を見てみましょう。
偏差値35帯では点数が高い順に、(社会)国語数学理科英語となっています。社会はイレギュラーなので()で括ってあります。
つまり、その層の子たちは英語でなかなか点が取れないのです。逆に、計算など正答率が高い問題が担保されている数学は点が取りやすいのです。
また、偏差値50以下の高校の多くで定員割れが起こっている現状です。「定員割れしているから勉強しなくていいや」なんて子はおそらくほとんどいないでしょうが、折角だから、合格のための勉強というよりは、その先を見据えた勉強に軸足をおいてみましょう。総復習の大チャンスです。
まずは正答率の高い問題、つまり基礎的な問題をきちんと取れるように練習をすること。数学からがやりやすいですね。そして、このタイミングで高校に入ると授業数の多い英語をなんとか少しでも理解できるようにすることができたら最高です。この2科目は積み重ね科目でもあり、中学内容ができていないと高校内容もできません。
また、全国一とも言われる文章量の問題を読みながら「相手の求めているものを返す力」=国語力を鍛え、まずは好きな分野からでも理科や社会の知識を増やしておけると、高校生活が楽ですね。
具体的な勉強方法については、以下の記事にも載っています。データは古いですが、対策の方法は大きくは変わりません。
理科社会は、満点を狙わなくていいわけですから、「物理・化学・生物・地学」「地理・歴史・公民」の中から、得意なゾーンを絞って、まずはそこから固めていきましょう。
最後に大事なこと。どのレベル帯の子だって、入試のためだけの勉強だなんて思わないでね。あなたの人生はまだまだ続いていきます。
自分の状況と目標・目的に応じて、人生にたった一度しかない高校受験という勉強しやすい時期を活用していただければと思います。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
己と敵を知り、ベストを尽くせば大丈夫。