ニューヨーク発ゲスト参加型エンタメ・スリープノーモアが気づかせてくれた「おもしろいものを作りたいのなら、誰よりもおもしろいものを体感しなければいけない」
どうもこんにちは!ニューヨークでコリビング(Co-living)ビジネスを展開する「Crossover」で、2か月間ニューヨークの起業家支援プログラムに参加している長村伊織です。
起業家支援プログラムついては、プレスリリースをご参照ください。
皆さんは「ショー」と言えばどんなものを想像しますか?
ほとんどの方は「観客席に座り、舞台に体を向けて観るショー」を想像したと思います。
でも、世界には観客席がなく、自分自身も物語の中に入り込むショーがあるのです。
それはゲスト参加型ショー、スリープノーモア。ショーの概念が壊されること間違いなしです。
ぼくは、将来おもしろい作品やサービスなどを作りたいと思っているので、こうした既存の概念を疑う思考が必要だと思っています。
人を感動させる斬新なアイデアは、知識や経験の蓄積によって生み出すことができると思うので、今はこのような異世界を、実際に体験することが大事かなと考えています。
今回は、スリープノーモアで得た体験や学びをレポートします。
舞台側の世界に観客を招待するゲスト参加型シアター「スリープノーモア」
「スリープノーモア」は、ゲストが独自の楽しみ方を編み出し、自由にエンタメを味わえる、新しいショーのかたちです。
ショーなのに観客席はなく、ゲスト自身が舞台に入り込み参加する、ゲスト参加型シアターなのです。
チェルシー地区にあるマッキトリックホテルの地下1階から地上6階の100ほどの部屋が会場となり、ベースとなる物語は、シェークスピアの悲劇「マクベス」です。
ゲストは館内を自由に歩き回り、館内のさまざまな会場で、あらゆるシーンを楽しむことができます。
つまり、自分の進む道によってストーリーが決まる仕様になっているのです。
僕はスリープノーモアの革新的な、今までのエンタメショーの概念をぶち壊した点に魅力を感じました。たとえば下記のような点です。
・舞台側の世界に観客を招待する(観客席がない)
・観客1人ひとりが見たいシーンを選ぶことができる
・現実世界のように、物語が同時進行する
僕がこれまで体験してきたショーでは考えられないできごとが何度も起こる、世界最先端のエンタメだったのです。
舞台側の世界に観客を招待するショーのおもしろさとは!?
そして、スリープノーモアには、3つのルールがあります。
・ゲストはアノニマス(見えざる者)として参加するので、館内で仮面を外してはいけない
・私語・携帯電話・スマホの使用は厳禁
・いつでも途中退出が可能
上記のルールさえ守れば、ゲストは自由にショーを楽しめます。
また1公演は3時間です。1公演の中で1時間のショーが3回行われる構成です。
僕は1回めのショーで、想像していたショーとは違いすぎて戸惑いを隠せず、いちばん人が群がっていたシーンを追いかけて舞台を楽しみました。
2回めのショーでは、1回めと違うシーンを追いかけ、3回めのショーでは慣れてきたこともあり、ゲスト側に焦点を置き、舞台ではなく、ゲストの人間観察を楽しみました。
たとえば、ゲストの様子を見ていると、どんなに目の前のシーンに没頭していても、違う部屋で大きな音がすると、そちらの部屋が気になって、全員で部屋を探しに行といった様子はとても興味深かったです。
このように、スリープノーモアは自分自身で楽しみ方を選べるのです。
おもしろいものを作りたいのなら、だれよりもおもしろいものを体感しなければいけない
スリープノーモアのチケットは、12000円ほどです。
僕は一度のショーに、これほどの金額を使うことはあまりありませんが、これはただの支出ではなく、投資だと考え、購入しました。
なぜなら、ぼくは「世の中の人が感動で、ゾクゾクする作品やサービスをつくりたい」と思っていて、そのためには、自分自身がゾクゾクする作品やサービスを体験し、なにに惹かれたのかを徹底的に分析することが必要不可欠だと思ったからです。
そのために、ぼくはだれよりもおもしろいものを見たり、体験することが必要だと思うのです。
今まで出会ったことのないコト・想像したことのないモノと出会うためには、自分自身への投資だと考えて、どんどん体験することが大事だなと感じました。
なので、ぼくはこれから「おもしろそう!」と少しでも感じたら、なにがあっても、どんなジャンルであっても積極的に試そうと思いました。
ちなみに、スリープノーモアは「ニューヨークでもっとも価値ある100ドルの使い道」に選ばれているので、ぜひ一度行ってみてください。
「アイデアの幅を広げたい!」という方にとっては、今までの常識を覆される、すばらしい機会になると思います。