よしこ心療内科の連携自粛
諸事情があり、よしこ心療内科院長に相談し了解を得た上で、今後の連携を自粛させていただく運びとなりました。
よしこ心療内科常勤医が急に退職後、初めて院長から電話依頼があり、当院で対応できる範囲を条件に受け入れてまいりました。
地域で長く診療され、退職医は栄養療法で治療を試みられてきた診療所で、できる範囲で協力いたしました。
しかし最近、よしこ心療内科で配られたビラをみてお電話を下さる方とのトラブルが多発するようになってしまいました。
複数の紹介患者からビラが郵送されたという話で確認すると、よしこ心療内科で当院連絡先を記載したビラを配られたと伺います。
しかし、当院では、そのビラを見せていただいておらず、その内容に責任を持ちかねます。そこで連携を自粛いたしました。
「よしこ心療内科ですか? 違うと言われても紙に書いてある。違っても予約キャンセルを伝えて」などの連絡に苦慮しております。
主治医にビラを配られ紹介された方は、お手数ですが、よしこ心療内科か元主治医の開業先診療所にご相談下さい。
他にも諸事情はあります。
まず、医療の方針が大きく違うため、不安を覚えられる転院患者さんが少なくなく、受け入れを自粛しようと考えました。
当院で対応困難な精神病・躁状態を抱える急性期の利用者が、薬物治療を拒否され、長年内服された鉄やタンパクを希望されました。
当院も、栄養指導は治療上大事で、薬を減らしたり、最終的には薬を辞められたりする患者もいると考えております。
ただ幻覚妄想・躁状態の急性期の方が鉄やタンパクだけ飲めば治ると考えておりません。そんな誤解や混乱を多く経験いたしました。
また、採血されず鉄剤を内服されていた方に肝機能障害など副作用が出ている方もおられ、動揺される方もいらっしゃいました。
当院では採血による副作用チェックがほぼ必須で採血無しに鉄剤を処方する、保険診療外の量の蛋白を処方する信念はございません。
保険で認められない処方をご要望で、医学的根拠も乏しい場合、当院が代わりにその処方代金をもつことになり、損失になります。
数ヶ月分の処方を初診から希望されても当院の最大処方日数は30日で、初診では病状により7から14日以内としております。
長年前医について転医を繰り返した方は、1人で25種類近く多剤併用。紹介しないよう先方に予めお伝えしたADHD治療薬内服中の方。
今までの診療を継続できない苛立ちを当院にぶつけられ苦慮する場面も続きましたが、これは当院だけ抱える責任ではないはずです。
さらに、人員体制の課題もございます。
採血が苦手で動いてしまう子供の採血も人員不足で押さえきれず、近医小児科に採血だけ依頼して支援しておりました。
薬を飲まず、栄養療法だけで治療したいという一部の方が迷惑行為を繰り返され、人員体制が少ない対応に非常に苦慮しております。
小規模な人員体制、民家で診療の環境ですから、迷惑行為を繰り返され拒薬される方には大きな医療機関へ紹介状を記載します。
警察対応、家族説明、時間外費用なしの時間外対応が続き、休みなく疲労蓄積し医師1人では通常の診療継続が困難となっております。
警察に相談するレベルの迷惑行為をなさる患者が短期間に多数紹介されてくるという、当初の約束とは違う状況が運悪く続きました。
「不安だった、大したことをしてない、あの人が嘘をついた」と説明されても、法や当院規則を守ることが診療継続の必須条件です。
さらに、当院は心理療法の適応ある方の治療を目的として開業しております。
薬を飲みたくない、検査を全くしない、と幻覚妄想や躁状態で医師や職員を診察後も怒鳴るための長時間診療は行っておりません。
落ち着いて心理精神療法を受けてもらうための時間です。心理精神療法にも、病状が安定していることなど適応がございます。
約束やルールを守り利用される方が安全にご利用いただけるよう願っております。
自分は病でなく栄養療法で治す、と主張され迷惑行為を繰り返されるなら、当院の規模では警備・警察対応とせざるをえません。
法律違反、お酒を飲み来院、職員を他患の前で怒鳴るなど迷惑行為、居座りを繰り返される方では、ご家族を招き、保護を依頼してより大きな医療機関を紹介しております。
家族が責任を持ち保護される場合、当院は診療いたしますが、そうしたご家族を仕事で忙しいと1人受診させられるなら対応困難です。
各自の病状にあった最適な規模の医療機関に通えるよう、支援いたします。ビルではない設備上の限界も、ご理解ください。
このところ、当院も職員が辞めてしまい、人員体制に余裕はございません。
一方、新型コロナで新患受け入れを自粛する医療機関が増えたため、当院の新患が増えており、時間枠を増やしても足りません。
再診患者が1週間で来院できない状況、心理検査の結果返却が滞ることを改善しなければ、良質な医療を保てなくなりつつあります。
当院は地域連携に尽力してまいりました。
ただ、以上の状況で、これ以上の受け入れは困難です。よしこ心療内科からのご紹介受け入れを自粛し、診療の質を改善します。
一部の方々の対応のため、全体を変えるのは残念です。ただ、これを機に、職員も増員・教育し地域に貢献できるよう目指します。