piano studio FANTASIA 〜大人のためのピアノ教室

フォーム

2020.06.25 10:08

梅雨らしく、ジメジメした日々ですね。でも、このくらいの気温だと過ごしやすいです。


最近、スズメバチとの攻防を繰り返しています。

軒下やベランダのエアコン室外機など10個近く、巣を作られました。。

全部、巣を作り始めの段階で見つけて対処してるので、女王蜂1匹だけがじっと、たくさんの卵の入った巣を守っているのみ…。

何もしてない蜂さんを殺すのは本当に心が痛むのですが、あの卵たちが全部孵ったらと思うとこわすぎる。。

もううちに巣を作るの、本当にやめてほしい😢


さて、前回、スケールとアルペジオの重要性について語りましたが、今回はもっと基本の話をしたいと思います。


というのも、今ちょうど、フォームを見直している生徒さんがいるのです。


きっかけはYouTubeライブ用に自分の演奏を録画して見た時に、弾いている手の形がとても気になったそうです。

そして上達に壁を感じているとの事でした。


ピアノを弾くというのは、芸術の前にスポーツの要素が大きいです。

陸上でもゴルフやテニスなどでも、あらゆるスポーツの一流選手で、姿勢の悪い人はいないと思います。


同様に、ピアノでも、弾く時の姿勢や手のフォームはかなり大事。

ピアノの場合、鍵盤を押せば音は誰にでも出せます。

間違ったフォームで弾いても、ある程度までは弾けます。

かなり難しい曲も、とりあえず音を出す事はできちゃいます。

でも、プロの演奏とは根本的に何か違う…なんだか綺麗に弾きこなせない、という壁にぶつかります。


なぜかと言うと、良くないフォームというのは体のどこかに無駄な力が入っていて、そのために、鍵盤に乗せる腕の重さのコントロールや、指先の微妙なコントロールができないからです。


そうなると響きのある良い音が出ないし、音の粒も揃わないし、手を痛めてしまう事もあります。


代表的な良くないフォームは、


① 指先の関節が内側に凹んだりグニャグニャして不安定。


② 鍵盤に触れる指の面積が広い。

特に親指と小指が伸びて、指先でなく側面で弾いている。


③ 手の甲に力が入り、指の付け根の関節が内側に凹んでいる。指を付け根から上方向に持ち上げて弾いている。


④ 手首の位置が鍵盤や指先より下になる。


⑤ 肩、腕、手首に力が入り、固まっている。


⑥ 指がバタバタして無駄な動きが多い。指先が上を向いてしまう。


どれか一つでも当てはまると、自然で耳に心地よい、良い音が出ません。

小さい音はペラペラスカスカ、大きい音はキツくてうるさくなってしまいがち。


良いフォームとは、体に無駄な力が入らず、最小限の自然な動きで無理なくラクに弾ける姿勢です。

手首から先の指の力ではなく、腕の重さを利用して音を出す。

指先は基本的に下に向けて下におろす。

速い動きは手首に回転をかけて加速して弾く、などなど。


プロのピアニストは、体の使い方がとても上手です。

出したい音色に応じて、全身をコントロールして弾き方を微妙に変えているんです。

重たい音、悲しい音、明るい音、キラキラした音など、多彩な音色を同じ曲の中で絶妙に使い分けています。


FANTASIAは大人向けのピアノ教室なので、初対面の時点でピアノの経験がある方も多いのですが、長年続けてきた良くないフォームがしっかりと身についてしまっている事もよくあります。

これを修正するのは、なかなか気合いが必要です。

とにかく意識し続けて、気づいたら直す!を繰り返して脳に上書きするしかないかと思います。


ちなみに私は、小学生の時にピアノの先生が変わり、それまで③と④だった悪いフォームを全部修正されました。

すぐには無理でしたが、少しずつ、気づいたら直ってた感じでした。


間違ったフォームのままでは、ある時点で壁にぶち当たります。

そのままいくら練習を積んでも、壁は越えられません。

こわい話ですが、真実です。。


長い目で見て、せっかく続けるなら、続けた分だけ上手に弾けるようになりたいと思いますよね。


もし自分のフォームに問題があるなと思ったら、なるべく早い段階で修正をおすすめします。

フォームを修正するのは時間がかかると思いますが、焦らずに、とにかく根気よく注意し続ける事が大事です。


でもこれもまた、高みを目指す人の話です。

長年のフォームを変えるのはやはり根気のいる作業なので…。


初心者の方は、絶対!正しいフォームを意識して身につけてほしいです。

最初が肝心です!

後で立ちはだかる壁は、少ない方が良いので。


ちなみに前回おすすめしたスケールとアルペジオも、間違ったフォームで練習してもあまり意味がないどころか、やりすぎると腕を痛める危険もありますので、気をつけてください。


ちなみにその生徒さんは、てのひらに化粧用の涙型パフをテープで巻いて、包み込むような形で練習したそうで、その1週間でだいぶ改善されていました!アイデア賞をあげたい。

今後が楽しみです😆


ところで、カレンダーを見るとちょうど発表会の4ヶ月前。

あれ??もうそんな?っていう感じです。


来月からは45分レッスンも再開します。

あまりご一緒したくないですが、しばらくは、with コロナで…

免疫力アップして、手洗いマスクして、元気に共存したいところです。

引き続き、よろしくお願いいたします。

シドー♪