【楽曲紹介】中原中也のどこか不思議な世界観
こんにちは、だんちょーです。
本日は、以前動画を出した「青空」が載っている曲集から、別な楽曲をご紹介いたします。
楽曲データ
◆無伴奏混声合唱小品集 雲は雲のままに流れ より「逝く夏の歌」
中原中也/詩 信長貴富/曲
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思い出のエピソード
新しい曲に取り組む時、コルカメの練習ではよく「とりあえずゆっくりでいいからみんなで主旋律追ってみようか」という風に始めるんですけれども、最初の1フレーズを歌った時、「あ、この曲好きだなぁ」と思いました。
というのも、だんちょーの脳裏に自然と"リボンが風に乗ってふわふわと空を舞っている様子"が浮かんできたんですね。
多分、音がゆるりと上がってゆるりと下がっていく、ピアノからゆるりとクレッシェンドしてゆるりとデクレッシェンドしていく、そんなフレーズの流れを感じ取ることができたからだと思います。
作曲の信長貴富さんもこの曲集の冒頭で「私自身特に気に入っている曲」とおっしゃっていますが、うちの団員と指揮者もみんな大好きな曲です^^
もうちょっとだけ音楽の話をします
ところで、詩人の中原中也はご存知ですか?「汚れっちまった悲しみに」とか「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」の人、などと言えばもしかしたら小学生さんとかでも聞いたことあるでしょうか。この曲は中原中也の詩なのですが、作曲されている部分ってたった3行なんです。元の詩は15行(4連)から成っており、わたくしは最初の4行が好きだったりします。
合唱曲と呼ばれる曲の多くは、「はじめに詩があり、あとから曲がついてくる」という順序だと思います。詩という形で、既にそこにある程度の世界観が広がっているところへ、作曲家はなぜ曲をつけようと思ったのでしょう。もしかしたら―運慶やミケランジェロが像を彫る時のように―詩集の中に音符が見えていたのかもしれませんね。
最後に一言
詩の解釈のワークショップとかやったことあるけど、受講者さんの思いもよらない感性に出会えることもあってgood☆彡
※次回の更新は7/15(水)13:00を予定しています。