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【生薬の不思議な話 半夏(はんげ)編】

2020.06.25 04:08

夏至(げし)も過ぎ、いよいよ夏が近づいてきました。

実は夏至は、二十四節気では小暑までの期間とも言われており、さらに3つに分けることができます。

これは七十二候(しちじゅうにこう)という考え方で、二十四節気をそれぞれ初候(しょこう)、次候(じこう)、末候(まっこう)に分けたものです。

そのうちのひとつ、末侯は「半夏生(はんげしょうず)」といいます。

夏至から数えて11日目から16日目ごろのことを言い、今年は7月2日から7月7日ごろです。

半夏生は農家にとっては大事な節目の日で、夏至からこの日までに「水稲の田植えを終わらせる」という習わしがあり、それを過ぎると秋の収穫が減るとも伝えられてきました。

また、半夏生は半夏(はんげ)という植物が生える頃という意味もあります。

半夏は烏柄杓(カラスビシャク)のことをいいます。

曲がった葉っぱのようなものは仏炎苞(ぶつえんほう)といい、その姿はとても特徴的です。

塊茎(かいけい)という部位を生薬として使い、咳を鎮め、痰を取り去る効果があります。実際に六君子湯(りっくんしとう)や半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)といった、数多くの漢方薬に配合されています。

また、半夏は日当たりがよい山の端や、畑に生える植物です。

昔の農家の人たちは、畑仕事の合間に半夏を掘り貯めては小遣い稼ぎに薬屋に売っていたそうです。

真ん中がへそのように窪んでいることから、別名「へそくり」とも言われ、内緒で小遣いを貯めることを“へそくり”というようになったのはこの逸話からだといわれています。

ちなみに、「ハンゲショウ」という名前の植物もありますが、これは半夏とは全く別のドクダミ科の植物です。

葉の一部を残して白く変化する様子〈半化粧〉からそう呼ばれるという説があります。

植物の名前にもいろんな意味があって面白いですね!