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松永紀見子 SINGER

意外とイタリアつながり

2020.06.25 14:50


ブックカバーチャレンジ

4日目

「都の女」 円地文子 著


東京の愛人は元芸者で、しっかり者。

公家出身のおっとりした正妻。

しとやかな京女は一番怖い。


女性は本能的に貞女を疑ってかかるが、

男性は騙されたがっているようでもある。

男は夢を見ていたいし、

貞女を罵る女性こそ鬼のようだ、

と恐ろしく見えてくる。


夢に浸っていた男は、

初めてのヨーロッパ旅行中、

カプリ島で急死。


ラストは奈良の浄瑠璃寺、

吉祥天女が出てくる。

私は家族のすすめで拝観したことがあって、

香り立つふくよかな美しさだった。

東洋の謎めいた美は

クライマックスに相応しい。


円地文子さんと言えば

源氏物語現代訳が有名だが、

この年代の小説が好き。 


1960年〜70年代の日本。

出身地、立場によって言葉遣いが違う。


人々がそれぞれの事情を抱えながら

強く生きていて、

じとっとした湿気も漂っている。

情が絡み合う。


年老いた放蕩息子の哀愁や、艶っぽさも、

この時代ならでは。

今や地味な生活を送る中、

時たま昔日の恋がさんざめく。 




5日目

「世界悪女物語」 澁澤龍彦 著


表紙はルクレツィア・ボルジア。

やはりルクレツィア好きだよね、著者は。


悪女は美貌と権力を駆使して欲望を貪る。

或いは、

一本気で可憐な女性もいたかもしれない。

後世に歪められた情報で

語り継がれる場合もある。

(彼女達が男性だったなら、

    話は違っていたかもしれない。)


 「日本には悪女がいない」と澁澤氏は語る。

西洋・中国とはスケール感が違うらしい。

当時は西洋にばかり目を向けていたからかもしれない、と著者自身が振り返っている。


日本はサポートに徹するのが

女性の美徳とされてきたからか、

システムの問題か。


市井に生きる女性たちは

のびのびと自由な印象もあるけど?

国を揺るがす野望となると、また別か。



著者は確か「快楽主義の哲学」の中でも、

美食を重んじる西洋に比べて、

日本は質素な食事を尊んできた

と書いていたような。


澁澤龍彦を読みたくなる時期が、ある(笑) 



無関係な2冊を選んだつもりで、

実はイタリアつながりだった(笑)


イタリア行きたい(泣)