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紺碧の採掘師

第20章 02

2020.06.26 08:30

剣菱達は狭い石階段を降り始める。

剣菱「これ、戻る時、上がって来るのか」

駿河「ですね。」

マゼンタ「有翼種って飛べる割に階段あるのは何でだろ」

透「飛ぶのも疲れるんだよきっと。」

マゼンタ「あー。」

上総「でも階段無かったら俺達すごく困るよ」

マゼンタ「下りるのはいいけど上がれないモンなー」

一同は階段を下りて駿河の先導でカナンの店へ。

木の板に石と妖精の絵が描かれた『カナンの店』の看板が見えて来る。

剣菱「あれか。図書館のすぐ近くなんだな」

駿河「うん」と言うとカナンの店のドアを開けて「こんばんは」

するとターさんが出て来て「おかえり…じゃないや、間違えた!」それを聞いて入り口近くのテーブル席で冊子を見ていた周防とカナンが笑う。

駿河「ただいま」

ターさん「とにかく入って!」

駿河「お邪魔します」

剣菱「お邪魔しまーす」

一同、ゾロゾロと中に入る。

駿河、剣菱達に「とりあえず勝ち組は適当に席について」

カナン、席を立つと「随分いっぱい来たね!何人来たの」

駿河「14人です。」

カナン「あらまぁ」と言いカウンターの裏へ行く

ターさん「あれ?護君とカルさんは?」

駿河「じゃんけんに負けたので採掘船待機組です。」

ターさん「じゃんけん?」

駿河「最初は希望者が20人居たんですよ。じゃんけん勝負で勝った10人と敗者復活の4人が店に来ました。」

ターさん「へぇ!」

周防「なんか面白い事やってるな」と言い笑う

そこへカナンが折り畳みの丸椅子を持ってくると「これ2つ。あと4つ奥から持ってくるよ」

ターさん「手伝います」と言いカナンと共にカウンターの裏の自宅へ続く廊下に入って行く。

マゼンタ、窓際の棚の上で寝ている妖精を見て「わ!置物かと思ったら妖精だった。」と言い妖精の足をつつく。

妖精「~~」

マゼンタ「起きないし。」

そこへ奥からお菓子が入った籠を持ったセフィリアが出てきて「あら凄い人数。満員になっちゃった。こんばんはー」

一同「こんばんはー」と同時にカナンとターさんが折り畳み丸椅子を2つずつ持ってくる。

カナン、セフィリアを指差し「私の奥さん。セフィリア」

セフィリア、丸いお菓子の入った小さな籠を各テーブルに置くと「米粉のボールクッキー、食べてね」

カナン、駿河たちに「私は丸椅子に座るから、誰か席に座っていいよ。」

静流「あ、じゃあ船長が」

駿河「じゃんけんだ」

シトロネラ「また?」

アメジスト「もうメンドイから船長座って!」

駿河「ハイ」と席に着く

カナン「じゃあ今、石茶淹れてあげるからね」

駿河「って、あの、ちなみに代金は」

カナン「石茶をご馳走すると言っただろう?お茶会しようと言ったのは私なんだから、いいの」と言ってカウンターの中に入る

駿河「でもこの人数ですよ?ターさんの家でも石茶頂いたし」

カナン「ご馳走させておくれよ。こんな機会、滅多にない。」

カウンターの中でお湯の準備をしているセフィリア「そうよねぇ」

穣「今後はあるかもしれませんよ、ウチの船、頻繁にイェソド来る予定だから」

カナン「その時は気軽に立ち寄ってくれ。あ、でも昼はランチで混むから皆で来るなら午後がいい」

剣菱「ランチもやってるんですか。なかなか大変では」

カナン「まぁ大変な時もあるけどもね。」と笑って「さてと。」と言い一同をじっと見て「どんな風に出そうかな。人間さん2人は中和石着けてるから…でも味があった方がいいか」と言い後ろの棚からお茶の缶を取り出すと、セフィリアに「これ人間さん用に」

セフィリア「はい」

カナン「あ、今晩は申し訳ないけどデリバリー用の紙コップで出すよ。本当は石茶カップで出したいけどこの時間だと洗う手間がね…。」

剣菱「それはもうお気になさらず」

穣「何でもオッケーです!」

カナン「この間、美味いって言ってたのが…4人か。でもあの子も多分、美味いって言うな」と静流を指差して言うと、後ろの棚から別の缶を取り出して「その人にどんな石茶が合うかなぁと考えて、出してみた時の反応を見るのが楽しいんだ。」

セフィリア「その日の体調や気分によって合う石茶が変わるしね」

マゼンタ「なんか、居酒屋でその人に合うカクテル作るみたいな」

すると剣菱が「お前、居酒屋行ったんか。まだ18の癖に」

マゼンタ「違うよテレビで見たんだよ!」

カナン、ジェッソ達を見つつ「で…石茶がワカランと言ってた人には、これ。」と言い別の缶を取り出し「あとター君と周防さんと我々はこれで行こう」ともう一つ、缶を取り出す

セフィリア、トレーに石茶を淹れた紙コップを乗せるとまず駿河の元へ「どうぞ」

駿河「ありがとうございます」

そして剣菱の元へ「どうぞ」

剣菱「ありがとうございます!初めての石茶です。…じゃあ先にちょっと飲んでもいいかな」

穣「どぞー」

ジェッソ「どうぞどうぞ」

剣菱「では」と言いちょっと口に含んで「おお?」

そこで駿河も「あれ?」

剣菱「…これ、アルコール入ってますか?」

するとカナンとセフィリア、周防、ターさんが笑い出す

カナン「いえ、入っていません。それはエネルギーの感覚です。」と笑いつつ言う

剣菱「え、エネルギー?」

駿河「この間、頂いた石茶とは全然違って、なんか…まるでワインみたいな」

セフィリア「お酒のような感じがするのは最初だけです。飲んでるうちに慣れて変わりますよ。」

剣菱「そうですか。」と言いまた一口飲んで「これ…美味いな。」

カナン「いやぁ…良かった。実はそれを飲んで何も感じないと、相当疲れてるって事になるので」

剣菱「そうなんですか」

カナン「ええ。お酒っぽく感じるって事は、相当元気なんですよ。」

穣「お」

マゼンタ「おおお」

剣菱「ふ…!」

その間にカナンはトレーに別の石茶の紙コップを乗せて上総や穣に配る。

穣「ありがとうございます!」と言い一口飲んで「美味!」

上総「ありがとうございまーす!」と言いカップを受け取り石茶を飲んで「うわぁ…!美味い」と目をキラキラさせる。

静流も「ありがとうございます。頂きます。」と言い一口飲んで「…うわぁ…美味しい。でも不思議だな」と言い石茶をマジマジと見て「これ…お茶ですか?色が無くて白湯に見えるんですけど」

すると周防が「それ、殆どイェソド鉱石水だよ。」

静流「え!」

カナン「それが本当の石茶だから。」

セフィリア「ター君、あの棚の石茶石、彼に見せてあげて」

ターさん「うん」と言うと棚から販売用の石茶石の袋を取って静流に見せると「これを入れて作るんだ」

袋には小さなイェソド鉱石や様々な石が入っている。

静流「イェソド鉱石がこんな所に!」

ターさん「イェソド鉱石も色々あって、それは石茶用。」

思わず静流、駿河に「船長、凄いもの飲んでますね。」

セフィリア「人間さんの石茶にはイェソドエネルギーは入ってないわ。石茶も色々あるの。」

ターさん、静流の石茶を指差し「君の石茶を駿河さんに飲ませちゃダメだけど。」

静流「なるほど!」

その間にカナンは、セフィリアが淹れた別の種類の石茶の紙コップをジェッソ達に配りながら「さて。今度はどうかな?」

ジェッソ、渡された石茶を見て「何だかコーヒーのような」

剣菱たちも、そのカップの中を見て「確かにコーヒーの色してる」

マゼンタ、一口飲むと「…あれ。でもコーヒーじゃない。けど美味しい!」

カナン「美味しいならよかった。」

ジェッソ「これは初めての味だ。美味い」

アメジスト「美味しい。」

シトロネラ「後味スッキリでいいよね。」

カナン「それ、この間新しく仕入れた奴なんだけどね、石と一緒にとある植物の根を焙煎した粉を入れるのでコーヒーみたいな色になる。最近出て来た石茶」

ターさん「これなら護君も美味いって言うかも。…でもなぁ、カルさんが本物志向だから。」

カナン「まぁこれだとカルロス君がちょっと不満だろうねぇ」

ターさん「なんかカルさんって絶対、護君に合わせた石茶作らないんですよ。だから護君いつも『ただのお湯だー』とか騒ぎながらカルさんの石茶飲んでる。」

カナン「ほほう」と言いセフィリアがカウンターに置いた別の種類の石茶が入った紙コップを周防とターさんに渡すと、自分もそれを持って丸椅子に腰掛ける。セフィリアも自分の分を持ってレジ横の丸椅子に腰掛ける。

穣「しかしあの2人、よくくっついたなぁ…」

ターさん「ちなみに護君って野菜が好きじゃん。だから護君が食事を作ると野菜だらけになってカルさんが『またキャベツだらけか!』とか文句言いつつ食べると。…あの2人と暮らすと面白いよ。」

穣「以前の護とカルロスだったら、あり得ないな」

ジェッソ「多分、くっついて化学反応が起きたんだな。」

カナン「ところで、まだ名前を聞いてない方、自己紹介して欲しいな。…貴方から」とボールクッキーを食べようとしていたシトロネラを右手で指し示す。

シトロネラ、クッキーを口に入れ、手で口を隠しつつ「ちょっと待って」と言うと「これ美味しい!」

セフィリア「良かった」

シトロネラ、石茶を飲むと「これと石茶、合うー!」とニコニコしてから「カナンさん、シトロネラって知ってる?」

カナン「え。ああ。よく虫よけに使われる精油の名前だね」

シトロネラ「私はMF SU C170周防シトロネラと申します!人に虫よけの名前付けるって、この製造師、酷いと思いません?」と周防を指差す

周防「まだ言ってるのかー。」

シトロネラ「だってメリッサなんて高級精油の名前だし。作る人数が多くて名前を考えるの面倒だからって適当に付けるのやめてね」

周防「でもお前シトロネラっぽいよな。虫はついたけど」

シトロネラ「人の相方を虫呼ばわりしないで」

周防「ともかく次、行こう次。」とアメジストを指差す

アメジスト「SSF SI F02紫剣アメジストです。黒船の三等操縦士です!」

周防、アメジストを指差し、カナンに「コレ、石の名前シリーズの二番目。」

アメジスト「コレって!」

周防「ところで三番目って誰だっけ」とアメジストに聞く

アメジスト「コーラル君です。」

周防「…コーラルってSIとSUどっちだ?」

アメジスト、周防を指差し「SUです!」

周防「SU?…てっきりSIだと思ってたけど私か!」

シトロネラ「コーラル君かわいそー!」

周防「いや、だって石のシリーズはSIとSU入り混じってるからもうどっちがどっちだか」

アメジスト「次どうぞ静流さん!」

周防「コーラル、あいつアレでSUなのかー…。」

静流「SSF SU SSC02周防静流です。黒船の二等操縦士をしております。次の方どうぞ」

シトロネラ、周防に「アレでSUか、ってどゆこと」

周防「…んん?…SUの人工種って静流みたいに大人しいのが多いから、コーラルみたいにウルサイのはSIの筈なんだが」

静流「私は大人しいのかな」

周防、静流に「お前もうちょっと自己主張しないと、ああいうのに掻き消されるぞ」とシトロネラを指差す。

シトロネラ「…。」ジト目で周防を見る

すると総司が「いや、彼は結構、自己主張しますよ。」

駿河とアメジスト「うん」と頷く

駿河「たまに頑固ですし」

総司「納得しないと動きません!みたいな」

周防「そうなのか」

駿河「はい。操縦士としてはいいけど」

総司「ある意味で操縦士の鑑」

そこへ上総が「曲がった事、嫌いなんだよね静流さん」

静流「…う、うーん?」

穣「黒船向きな奴だわ…。多分、昔の護やカルロスみたいなタイプだな」

剣菱「そんな気がする」

静流「とりあえずSSFで生まれたSSCシリーズの2番目として恥ずかしくないようには」

周防「何だそれ」

静流「え」

穣「どっかの満と同じような事を言いだした」

上総「俺、SSCシリーズの3番目だけどそんなの考えた事ない」

静流「いや上総は下だから」

穣「大体、長男なら分かるけど、何で2番目で?俺も次男なんだけど」

静流「それは、上が長女だからです!」

上総「SSC01は女なの」

穣「あら長男だった。長男ってこういうの多いんかー」と静流を指差す

上総「そうかも。F01のクォーツもこんな感じだし」と静流を指差す

穣「誰だそれ」

上総「石の名前シリーズの長男。」

アメジスト「私の一つ上ですー」と言うと「ちなみに静流さんは石の名前シリーズを全部言えます。」

周防「ええっ!まじか」と驚く

静流「はい。」

周防「あれ言えるの紫剣さんだけだと思っていた。私ですら言えんのに何でお前…」

静流「SSFで生まれた人工種としては」

上総「すんませんSSF生まれだけど言えなくて!」

アメジスト「同じくー」

穣「ちょいそれ聞かせて。石のシリーズの名前」

静流「え。えーと。SI F01クォーツ・SI F02アメジスト・SU F03コーラル・SI F04クリスタル・SU F05エメラルド・SU F06パール・SI F07ルビー・SI F08サードニクス・SU F09サファイア・SI F10オパール・SI F11トパーズ・SU F12ターコイズ・SU F13アクアマリン・SI F14カルサイト・SI F15カーネリアン…」

周防「まぁ、その辺にしとこう。よく覚えたな…」

ターさん「ちなみにそれ全部で何人いるんですか」

静流「33人」

周防「いや現在35人だ」

静流「えっ」

周防「まだ生まれてないけど名前は登録されてる奴が2人いる。」

静流「誰ですか」

周防「SI F34ユーディアライトとSU F35マラカイト」

ターさん「でもあのー、その名前って、フルネームだと周防マラカイトとかになるんですよね。」

シトロネラ「そうなのよ!」

アメジスト「紫剣ユーディアライトとか、合ってないでしょ!」

シトロネラ「せめて名字がレストールだったら!」

静流「すると私が静流レストールになってしまう…」

周防「名前についての苦情は受け付けません!」

シトロネラ&アメジスト「ええー!」

周防「製造師も大変なんです。どこぞの管理が『同じ名前は不可』とかアホな事を言うので、名前を考えるのがメンドクサイ!そこで色んな単語を集めてきてはカードに書いてシャッフルして引いて出た名前を付けるという方法を」

シトロネラ&アメジスト「ひっどーい!」

総司「それ、マジなんですか」

周防「ええマジです。まぁ『周防サンダルウッド』みたいに『これどうしよう』と悩んだ名前もあるが、もうこれが周防一族の特色であると。どんどん個性豊かにしてしまおうって事でそのまま付けた。」

シトロネラ「ウッドさん…」

アメジスト「そして周防一族だけでなく紫剣一族まで」

周防「待て。紫剣さんはな、あの人せっかく昴とか夏樹とかマトモな名前をつけてたのに、なんか石の名前のシリーズが作りたいとか言い出して、それで紫剣アメジストみたいな名前が。逆に私はSSC遺伝子のシリーズには静流とか上総とか」

シトロネラ「いいなー」

ターさん「んでも俺もターメリックっていう名前だけどね。じーさんはガーリックだし。なんか男の子には香辛料の名前を付けるという謎の伝統がある家なんで」

シトロネラ「でも名字と名前が合ってればいいのよ」

周防「とにかく苦情は右から左に聞き流します!自己紹介の続きを」

するとカナンが「あ、貴方のお名前を聞いてなかった。黒船の副長さん」と右手を上げて総司を指し示す。

総司「ALF ETO ALA461江藤総司です。」

周防「あ、江藤さんの子だったか。確かあそこは全部で10人位しかいなかった気が」

総司「9人です。ちなみにアンバーの副長、ネイビーさんはALFの俺の同期です。」

周防「…ネイビーさんは誰の子?」

総司「KUR D13」

周防「ほぉ。ALF出身の同い年2人がアンバーと黒船の副長とは。面白いねぇ」

総司「でしょう」と言い「じゃあ次の方…」

リキテクス「私かな。」と言い「ALF KUR D06リキテクス・レストールと申します。」

周防「あれ。もしかして」

リキテクス「虫です。」

周防「なんと相方さんでしたか。」

リキテクス「はい。彼女と一緒に長い事、黒船の機関士コンビをしております。エンジン好きでくっついてしまいました。」

周防、シトロネラを指差し「アレがいつもお世話になっております」

リキテクス「いえいえこちらこそ」

シトロネラ「次の方どうぞ!」

穣「次は…」と言ってマゼンタを指差す

マゼンタ「はい!アンバーのALF KUR D22マゼンタ・レストールっす!特技は能力がないこと!」

周防「え」

マゼンタ「だって皆、怪力とか爆破とかあるのに俺、何もないんだもん。だから俺は元気に採掘するだけです!」

穣「燃えるマゼンタ君、単に暴れたいだけっていう」

マゼンタ「元気が有り余ってんですよ!」

カナン「素晴らしい」

マゼンタ「じゃあ次の人!」

ジェッソ「終わりだ」

穣「最後に船長も自己紹介しませんか」

剣菱「え。そうかキチンとご挨拶してなかったな。アンバーの船長やってる剣菱夏生と申します。人間です!こんなもんでいいべ。ところであのー…。」と言い「…お代は払うので石茶をもう一杯頂けませんでしょうか…。」と空の紙コップを見せる

カナン「いいですよ!嬉しいですねぇ!」と言いつつ立ち上がり、カウンター裏へ。

昴「俺も欲しいです。」

カナン「他にもお代わり欲しい人は?」

上総や何人かのメンバーが「ハーイ」と言い手を挙げる。

カナン「じゃあポットに作ってしまおう」

セフィリアもカウンター内に入る。

ターさんも「手伝いましょうか?」とカウンター内へ

カナン「ああ、ありがとう。」

上総「このお茶、ケセドの街の石茶屋のよりも美味しい」

セフィリア「あら。街に行ったの?」

上総「はい!昨日、有翼種の採掘船と一緒に採掘して稼いだから今日は遊びに行きました」

周防「もしかして、それで皆、私服なのか」

上総「うん」

周防「着替えて来たのかと思った。」

剣菱「いえ。今日は私服のまま船長業務をこなしました。」

総司「初めて私服で採掘船を操縦しました。管理に怒られますー」

周防、笑って「街で何を?」

剣菱、マゼンタを指差して「この若い連中は食ってばかりで」

マゼンタ「イェソドは美味しいものが沢山」

ジェッソ「私は石屋に」

昴「俺は本屋行った」

シトロネラ「有翼種の服を見たりアクセを見たり」

カナン「皆、色々行ったんだねぇ」

マゼンタ「すごい楽しかった」

上総「うん、すっごい楽しかった。」

透「なんか、いつもと違って解放感があって…。例えるなら、お小遣いを貰ったみたいな感じ。」

夏樹「そうそれ!給料じゃなくて小遣い貰った感じ!」

透「だってイェソドのお金貰っても、護たちとは違って、生活の為に必要な訳でも無いし。貯金する訳でも無いから」

夏樹「とりあえず使える時に使っとこう、みたいな。」

マゼンタ「わかるー!イェソドのお金は自由!」

剣菱「それであんなに食いまくったと」

マゼンタ「うん!」と言い「ターさん、また一緒に採掘しようね!」

ターさん、保温ポットに石茶を淹れつつ「うん!」

カナン、保温ポットを持って剣菱の所へくると、カップに石茶を注いで「どうぞ」

剣菱「ありがとうございます!」

ターさんも昴の所に来てカップに保温ポットの石茶を注いで「ほい」

昴「ありがとう」

ジェッソ「コーヒーみたいな石茶、私にも」

ターさん「ほいさ」

剣菱「これは飲み過ぎるとマズイかな?」

カナン「いや。まぁ3杯以上飲んだらちょっとほろ酔い気分になるかな。」と言いつつ別の色の保温ポットを手にして上総のカップに石茶を注ぐ。

上総「ありがとうです!」

カナン、それぞれのカップに石茶を注ぎ終わるとポットをカウンターに置いて「まだ少し残ってるから飲みたくなったら言ってくれ。」

そこへセフィリアが四角いお菓子を入れた大きめの籠を持ってくると製菓用スコップで各テーブルの籠にお菓子を入れる「今度は四角よ。ビスコッティをどうぞ」

マゼンタ「四角、頂きます!」と言って口に入れるとポリポリと音を立てて食べつつ「美味い!」

透も食べて「美味しい。石茶受けにピッタリ」

上総もビスコッティを食べて「美味しい…」と幸せそうな顔をする。