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5G人類コントロール

2020.06.28 14:07

‎Facebook・大重 ゆきこ‎ さん投稿記事― ◆世界の知恵「自然療法」に関する情報交流伝言板 添加物いらずのハーブの知恵など

日本の危機に、ジャンルを超えて拡散します。

https://ameblo.jp/zeusu69/entry-12600468130.html?fbclid=IwAR3Dy3v2HhLPAYCvztmK2nbX1bU_odXczTd0_2D2wX9IGEXkxqGGlHCOWTE

【恐るべし!!5G人類コントロールセンター!!】

人間の脳波は奇しくもシューマン共振の周波数とかぶり、リズムを共有しています。

人類を完全支配下に置く「マザー量子コンピューター」は、 ―・所在地・東京都武蔵野市緑町3-9-11に実在!!

日本国民をコントロールするために設置された「量子コンピューター」が、地下の広大な空間に設置されています。

所在地・神奈川県横須賀市光の丘1-1

所在地・東京都武蔵野市緑町3-9-11

所在地・神奈川県厚木市森の里若宮3-1

所在地・京都府相楽郡精華町光台2-4

所在地・京都府相楽郡精華町光台2-4

所在地・〒108-8019 東京都港区港南1-9-1 品川TWINSオフィス棟11F

所在地・〒108-0023 東京都港区芝浦 3-4-1 グランパークタワー33F

所在地・〒100-8116 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 大手町ファーストスクエア イーストタワー

所在地・1950 University Ave. Suite 600 East Palo Alto, CA 94303

都市にもビルを装った巨大なアンテナがあります!!

人間の脳波は奇しくもシューマン共振の周波数とかぶり、リズムを共有しています。

支配者たちはこの「シューマン共振の周波数」を、8ヘルツから12ヘルツの周波数でコントロールしようとしましたが、あまり効果が上がりませんでした。

そこで「AI(人工知能)」に「5G」をコントロールさせて「シューマン共振の周波数」を乗っ取り、私たち人間を「アンドロイド化」し、完全コントロールしようとしているのです!!

また最終手段として、私たちの脳に「ナノ電子チップ」を埋め込まなくてはなりません!!

この「ナノ電子チップ」をコロナウイルスの「ワクチン」に混入させて、感染者に注入すればすべてが終わります。

インフルエンザ、エボラなどあらゆる「ワクチン」に、混入して全人類を支配します!!

我々も、地上の野生生物が日々同じリズムを維持しているように、自然体でいれば、自ずと地球とリズムを同調して平穏の過ごせたのですが・・・。

だが、現代人は長時間に及んでイヤホンやヘッドフォンを直接身に着け、直接の振動源である電車や自動車の中で過ごす。

そして、パソコンやスマホを至近距離で利用し、人工の照明を浴び、さまざまなノイズを聞く。

ますます本来の地球のリズムとは異なるリズムに自らを合わせようとしている。

そんな現状を考えれば、現代人が原因不明な病気に陥りがちなのは当たり前のようにも思える。裸足で大地に立つと、身体はアースされ、直接的に地球のリズムが身体に伝わり(取り戻し)、他の人工的な要素による影響を少なくできるのです。

これが一つの健康法になりうるほど、ヒトは自然との同調を失ってきたのだ。

5Gの健康被害として指摘されているものは「電磁波」に関する危険性を指したものです。

・電磁波の影響を受けた水は酸性になる

・DNAに損傷を与え、がんを引き起こす

・老化を促進する

・細胞の代謝に異常が生じる

・ストレスタンパク質の生成が促進されさまざまな病気になる

・気分が悪くなる人が増える

・うつ状態なる人が増える

・ガン

・うつ病

・慢性疲労

 我々は多量の電磁波を浴びている。

 我々は日々、さまざまな電磁波を浴びている。

 ピンポイントで、商社脛こともできるようになりました!!

人間の体に影響を与えていると思われる電磁波を発する電子機器ランキング

1. 人工衛星

2. レーダー(兵器)

3. 携帯電話の電波塔

4. 携帯電話

5. 高圧電線

6. 電気配線

7. パソコン・テレビ・ラジオ

8. LED照明

9. 電子レンジ

10. 人間

自然由来の電磁波

・太陽光、雷、シューマン共振。

・可視光線域で認識している太陽光は、我々にとって不可欠な電磁波である。

・雷は、地上における電磁波の源で、雲と地上との間の放電現象によって光と音を発生させる。 

19世紀後半まで、電磁波の源といえば、これらが主だったものだった。

人工的な電磁波

・人工衛星が地球を周回しており、その約2000機が稼働中。

・GPSやテレビ、携帯電話、気象観測、軍事目的等。

・テレビ・ラジオの送信所や携帯電話の基地局からの電波。

・高圧線が発する電磁波。

・職場や家庭において多くの電化製品。

健康への悪影響は数多く報告されています。

基本、抵抗力の弱い一部の人々だけが、電磁波の影響を敏感に受け、体調不良や病気に至ると考えられるが、抵抗力が弱かったのか、特定の電磁波源から影響を受けている事実もあります。

通信インフラ5G普及に潜む健康リスク

だが、我々はますます多くの電磁波をどこからともなく浴びる傾向にある。

電話やインターネットは、有線から無線へと向かい、家電も連携させるIoT(モノのインターネット)の時代を迎えつつあるのだ。

そして、将来的に一部の人々だけでなく、大半の人々が人工的な電磁波の影響で体調不良に至る可能性もゼロとはいいきれない。

例えば、近く携帯電話業界では通信インフラを第五世代移動通信システム、いわゆる5Gに世代交代させる予定になっている。

5Gにおいては、通信速度を高速化させるために、これまでより高い周波数帯(6GHz以上)のマイクロ波が利用される。

5Gの欠陥

・周波数が高くなると、電波を遠くまで伝えることが難しくなり、多数の小型基地局が、およそ100メートルごとに設置する必要がある。

・物理的な障害物にも影響を受けやすく、これまで以上に出力を上げる必要性もある。

そんなことがあるためか、アメリカに限らず、ヨーロッパやオーストラリアでも判定運動が起こっています。

5G電波による体調不良の原因は明確にされていないが、これまで以上に波長の短い電波が高出力で発せられることで、生物体内への侵襲性が高まりますから害は出ます。

5Gにおいては、これまで使用してきた周波数帯に加えて、24~39GHzもの周波数帯が利用されるのです。

39GHzの周波数に対応する波長は約8ミリ、6GHzの場合は5センチ、2GHzの場合は15センチである。

波長15センチの電磁波よりも、波長8ミリの電磁波のほうが物体内部への侵襲性が高まりますから必ず何らかの被害を引き起こします。

例えば、体長2センチの生物に、波長15センチの電磁波を照射すると、外側に影響は与えても、内部にまで影響を与えることは在りませんが、波長2センチ以下の電磁波を照射すれば、内部にまで伝わってしまいます。

実際にミツバチに対して2GHz、6GHz、24GHzという、まさに携帯電波を照射する比較実験が行われているが、その結果、24GHzの電磁波(波長12.5ミリ)を照射した場合、体内までほぼ完全に伝わります。

近い将来「5Gネットワーク」は、全世界に張り巡らされますが生物に対して、他の花粉媒介者たちも影響を受ける可能性があり、農作物の収量低下といったレベルを超えて、生存すら危ぶまれる植物も出てくるでしょう。

これは、生態系を崩し、最終的に食糧危機を引き起こしてしまいます。

電磁波対策

素足で、7日に一回30分程度「土」の上を歩いてください!!


投稿主大重 ゆきこ さんのコメント

【5G】殺人電磁波で、亡くなっているのに、コロナで亡くなった❗️といい、来年1月には、ビルゲイツと商談まとまり!コロナワクチン打たれる!私達。そして❗️アンドロイド化される。脳だけ残し🧠ロボットに。

https://ainow.ai/2018/10/11/148578/?fbclid=IwAR000PlvuFCG2jTkl81CsbuSO1XmVWzVfBB0g38tRANsJJq-es4nPtRptmQ

【カーツワイルの「GNR」に「I」(情報科学・情報工学)が含まれていない理由を考える(1)】 より

レイ・カーツワイルの「GNR」論とは?

人間の頭脳を超えた知的情報処理を担うナノ・サイズの計算機が、人間の体内・脳内から、宇宙空間の全域を満たす世界

どのような光景が出現しうるのか?

人間 vs. 人間の知性レベルを凌駕するAIロボット、という筋書きではない

人間(「生物的な知能」)が「非生物的な知能」を取り込むことで、より強く、より自由になる

バージョン2.0の体では、心臓も肺も赤血球・白血球も血小板も不要になる

感情と深く結びついた「心臓の鼓動のリズム感」は、感情を維持するためだけに残される可能性もあるか・・・

肉体の不老・不死が実現する

肉体の若返りも可能になる

別人の顔・体への変換も可能に。

非生物的な物質の「肉体」への組み替えから、サーバ空間上の意識のアップロードも可能に。

他者との知識・経験の瞬間共有(ダウンロード)

ハードウェア(計算機)とソフトウェア(アルゴリズム)の両面で計算機科学が発展することで、「シンギュラリティ」前後の状況が実現される

生体ニューロンと双方向の通信が可能な(人工)電子デバイスも実現可能と論じている

NGR技術は、そこから先の社会の光景を予見するのが困難である時代の断絶点(=「特異点」。シンギュラリティ)に行き着く

「シンギュラリティ」という言葉の定義

その歴史観:すべては、「生き延びる」力の向上のために

根本にあるテーマ:歴史とは、「生き延びる力の向上」を追い求める「秩序」増大の軌跡である

2045年頃:「人間」的な要素を宿した「人間を超える知性体」の力を借りて、「人間」が「生き延びる」力は、さらに「強化」される

「NGR」のうち、最も重要なのは「R」である

「R」は、「ロボット工学」と「強いAI」という2つの意味内容を含んでいる

「R」と「N」は、相互に相手を高めあいながら進歩していく

しかし、GNR論では、「強いAI」が「ナノテクノロジー」を進化させる道筋が主題的に描かれていない。

(非生物的知能を取り込んだ)人間は、「意思」をもって、宇宙の進化の方向に介入し、物理法則を利用することで、宇宙の発展の道筋を「決定する」存在になる

宇宙には、「知能で満たされた宇宙」へと、必然的に行き着く仕組みが組み込まれている。

カーツワイルの2つの「効用関数」:宇宙進化の内在的衝動と、知能で満たされた宇宙とを架橋する「橋」

最良の「コンピューティング環境」としての「ブラックホール」

リー・スモーリンの多宇宙進化論では、「ブラックホール」を効率よく生成する宇宙が進化の自然選択の中で生き残る

宇宙の目的、そして、人生の目的

(再掲)GNR論では「強いAI」が、「遺伝学」と「ナノテクノロジー」と「ロボット工学」を進化させる道筋が主題的に描かれていない。

「G」・「N」・「R」は3つとも情報パターンを取り扱う「情報技術(I)」である。

であれば、機械学習・深層学習技術(AI)の進歩が、「情報技術」としての「N」・「G」・「R」の進化加速に与えている影響を論じるべきである。

「シンギュラリティ」の負の側面と、政策論としての対処策

2回目の記事に続く。

レイ・カーツワイルの「GNR」論とは?

「G」・「N」・「R」の頭文字を(それぞれ)もつ3つの技術—「遺伝子編集技術」と「ナノテクノロジー」と「ロボット工学技術」—によって、私たちが暮らす社会の構造と、人々の宇宙観・世界観・人生観・社会観は、今後、決定的な飛躍の年である「2045年(頃)」に向けて、根底から地殻変動を起こして、大きく様変わりしていく—。

そのような近未来社会へのロードマップ(展望)を提示している「未来論」があります。

その「未来論」は、カーツワイル氏の「GNR」論・「シンギュラリティ」論として知られているものです。

上記の「GNR」論は、米国の未来学者であり、発明家・起業家であるレイ・カーツワイル氏(Ray Kurzweil, 1948年2月12日~)によって、2005年に提案されました。

人間の頭脳を超えた知的情報処理を担うナノ・サイズの計算機が、人間の体内・脳内から、宇宙空間の全域を満たす世界

この「GNR」論(「シンギュラリティ」論)は、ナノ・サイズの計算機が、人間の「脳」が行っている知的情報処理を遥かに上回る高度な「知的情報処理」を担うことができるようになるだろうという予測を提出しています。

そして、そのような驚異的な能力を秘めた原子スケールのナノ・サイズのスーパーコンピューターは、近未来のナノテクノロジーを駆使することで、自分と同じか、自分よりも優れた能力を持つ「ナノ・サイズのスーパーコンピューター」を、自発的に自己複製していく結果、無限個に近い個数(しかし、有限な数だけ)の極小スーパーコンピューターが、安い経済コストで、人間の体内・脳内から、宇宙空間の全域まで、至るところを埋め尽くして、すべての空間を満たす時代がやってくると述べています。

どのような光景が出現しうるのか?

そのような近未来では、以下のようなことが可能となっている光景が、あたりまえの日常風景として出現しているだろうと、「NGR」論(「シンギュラリティ」論)は論じています。

以下、カーツワイル氏の著書 Singularity is Near (邦訳『ポスト・ヒューマン誕生』NHK出版)第6章「衝撃・・・・・・」冒頭の383〜384ページ目では、次のような文章が掲載されています。(以下、同書より引用。なお、適宜、原文には存在しない改行や太字を加えた)

特異点(シンギュラリティ)が近くにつれて、人間生活の本質について考え直し、社会制度を再設計しなくてはならなくなるだろう。本章では、このような考えや制度のいくつかを探ることとする。

たとえば、G(遺伝学)とN(ナノテクノロジー)とR(ロボット工学)の革命が絡み合って進むことにより、バージョン1.0の虚弱な人体は、遥かに丈夫で有能なバージョン2.0へと変化するだろう。

何十億ものナノボットが血流に乗って体内や脳内をかけめぐるようになる。体内で、それらは病原体を破壊し、DNAエラーを修復し、毒素を排除し、他にも健康増進につながる多くの仕事をやってのける。

その結果、われわれは老化することなく永遠に生きられるようになるはずだ。

脳内では、広範囲に分散したナノボットが生体ニューロンと互いに作用し合うだろう。それはあらゆる感覚を統合し、また神経系をとおしてわれわれの感情も相互作用させ、完全没入型のヴァーチャル・リアリティを作り上げる。さらに重要なのは、生物的思考とわれわれが作りだす非生物的知能がこのように密接につながることによって、人間の知能が大いに拡大することだ。

戦争では電脳兵器と、ナノボット・ベースの兵器が主流を占めるようになる。

学習は、まずはコンピュータとの直結が図られ、いったん脳がオンライン化されると、新しい知識や技術をダウンロードできるようになる。

仕事の意義は、音楽や芸術から数学、科学まで、あらゆる種類の知識の創造に向けられる。

遊びの意義は、こちらも知識を生み出すところにあり、仕事と遊びにはっきりとした区別はなくなるだろう。

地球をとりまく知能は急速に拡大し続け、やがてインテリジェント・コンピューティングを支える物質やエネルギーは限界に達する。

銀河系の片隅でこの限界に近づくと、人間文明の知能は宇宙のより広い世界に向かって、拡大していき、ただちに最高速度に到達するだろう。その速度は、光の速さだと考えられているが、そうした限界もくぐりぬけられるかもしれない(例えば、ワームホールをとおって近道をするなど)。

人間 vs. 人間の知性レベルを凌駕するAIロボット、という筋書きではない

上記の引用箇所で注目しなければならないのは、以下の箇所です。

さらに重要なのは、生物的思考とわれわれが作りだす非生物的知能がこのように密接につながることによって、人間の知能が大いに拡大することだ。

カーツワイル氏が唱える「NGR」論(および「シンギュラリティ」論)では、以下のプロセスが同時並行的にゆっくりと進行していくことで、私たちがもともともっていた「生物的」な「肉体」や「知性」と、私たちがテクノロジーによって人為的に生み出した(人工的・)「非生物的」な「肉体」と「知性」とが融合しあい、両者の垣根が失われていくという展望を提示しています。

人間(「生物的な知能」)が「非生物的な知能」を取り込むことで、より強く、より自由になる

つまり、人間 vs. 人工知能ロボットという構図ではなく、人間が「人工知能機械」を取り込むことで、「サイボーグ化」されていくというシナリオです。

人間自身が、「脳の内部空間」を含む「体内」に秀でた知性を内蔵した極小スケールの「ナノ・ボット」を無数に取り込む

人間の血液や筋肉細胞やニューロンが、人工的な素材でできた代替品と置き換えられる

その結果、人間は以下を獲得すると予想されています。

知能の拡張(強化)

他者との知識・経験の瞬間共有(ダウンロード)

不老不死の獲得(健康寿命の永久化)

肉体の若返りの実現

1つの体への帰属・束縛からの解放: 生物的物質または非生物的物質で構成された(現実空間内の)任意の「肉体」、(仮想空間内の)任意の「バーチャル肉体」に切り替えた、運動・経験・学習を積むことが可能になる

任意の状況・任意の感覚(感情)の経験:任意のバーチャル世界で、(現実と同じ質感の)任意の感覚・感情を体験できるようになる

以下、上記を具体的に見ていきます。

バージョン2.0の体では、心臓も肺も赤血球・白血球も血小板も不要になる

このうち、

人間自身が、「脳の内部空間」を含む「体内」に秀でた知性を内蔵した極小スケールの「ナノ・ボット」を無数に取り込む

という現象の一例として、たとえば393~394ページ目では、次のような未来像が描写されています。

人工心臓への交換も実現し始めているが、もっと有効な方法は、心臓を完全に取り除くことだろう。

フレイタスが設計したもののひとつに、自力運動性のナノロボット血球がある。血液が自動的に流れるのであれば、1点集中のポンプにひじょうに強い圧力が求められるという技術上の問題は解消される。

ナノロボットを血液中に出し入れする方法が完成されるにしたがい、やがてはナノロボットと血液をすっかり取り替えられるようになるだろう。フレイタスは500兆のナノロボットからなる複雑なシステム「ヴァスキュロイド」の設計についても発表したが、それは人間の全血流の代わりになるもので、流動することなく必須の栄養や細胞を体の各所に届けられる。

肉体に必要なエネルギーもまた、超小型の燃料電池により供給される。その際に用いられるのは、水素か人体内の燃料であるATP(アデノシン3リン酸)だ。前章で述べたように、MEMSスケールとナノ・スケールの燃料電池は近年、かなり進歩をとげており、そのいくつかは体内のブドウ糖とATPエネルギー資源を活用するものだ。

レスピロサイトによって酸素運搬能力が大幅に向上し、ナノボットに酸素の供給と二酸化炭素の除去を任せられるようになれば、肺がなくても生きていけるようになるだろう。

(中略)

やがて、血液やその他の代謝経路を流れる化学物質、ホルモン、酵素などを作りだす臓器も不要になる。いまやこれらの物質の多くについて、生体とまったく同じものを合成できるようになっている。10年か20年のうちには生化学的な関連物質の大半を日常的に作りだせるようになるだろう。

すでに人工の内分泌器官は作られている。たとえば、ローレンス・リヴァモア国立研究所とカリフォルニアに拠点を置くメドトロニック・メニメド社は、皮下に埋め込む人工秘蔵の開発を行っている。それはコンピュータ・プログラムを用い、生体の膵島細胞と同じように、血中のブドウ糖濃度をモニターし、正確の量のインシュリンを投与する。

バージョン2.0の人体では、ホルモンと関連物質(まだ必要とされる限りの)は、ナノボット経由で運ばれ、知的なバイオフィードバック・システムによって必要な濃度を維持しバランスを保つようにコントロールされる。とはいえ、われわれの生体器官の大半は除去されることになるので、これらの物質の多くはもはや不要となり、その代わり、ナノロボットシステムにとって必要な物資を体内に流すようになるだろう。

以上が、人体が「バージョン3.0」になる前の「バージョン2.0」で実現されるであろと、NGR論が予想する近未来の光景です。

また、398ページ目では、次のような文章が掲載されています。

バージョン2.0の人体にはさまざまなバリエーションがあり、器官と体のシステムはそれぞれ独自の発展と改良の道をたどることになる。

生物進化がもたらすのは、いわゆる「局所的最適化」だけだ。

つまり、改良できるのは、生物がはるか昔に到達した設計上の「決定」の範囲内に限られるのだ。

たとえば、生物進化では、ひじょうに限られた材料–すなわち、タンパク質からあらゆる部分を作らなくてはらない。 タンパク質は1元的なアミノ酸配列が折りたたまれてできている。

また、思考プロセス(パターン認識、論理分析、技能形成、その他の認知スキル)は、きわめて時間のかかる化学的スイッチングによるしかない。

そして生物の進化そのものはひじょうにゆっくりと進み、これらの基本概念の範囲内でのみ改良を続けていく。

急激な変化、たとえば、組織スがナノチューブベースの論理スイッチングになったりという変化はありえない。

しかし、この逃れようのない制約の中にも道はある。 生物の進化は、思考し環境を操作できる種を生みだしたのだ。

その種は今やみずからのデザインにアクセスすること-ひいては改良すること–に成功しつつあり、生物の根本教義を再考し作り替えることを可能にしている。

こうした光景は、今後急速に進歩する「G」(遺伝子編集技術、遺伝子工学)と「N」(ナノ・テクノロジー)の技術によって、可能になると述べられています。

感情と深く結びついた「心臓の鼓動のリズム感」は、感情を維持するためだけに残される可能性もあるか・・・

他方で、臓器感覚がなくなったら、わたしたちの感情の体感内容にどのような影響が現れのかが、小野寺には気がかりです。

それというのも、心臓は、「胸のときめき」や、怒りに震えたときや驚いたときにぐっと強まる心臓の拍動など、私たちが日々の暮らしのなかで体感する様々な感情と、(私たちの意識のなかで)、深く結びついているからです。

カーツワイル氏は、上記の引用部分(394ページ目)で、「レスピロサイトによって酸素運搬応力が大幅に向上し、(中略)肺がなくても生きていけるようになる」ため、生命活動を維持するためには「呼吸」をする必要がなくなった場合でも、「もしも呼吸自体が快感だというのであれば、その感覚を再現するヴァーチャルな方法を開発すればいい」と述べています。

ここでいう「ヴァーチャル」とは、(脳内にいる)ナノボットが脳内神経を刺激したり、「量子ドット」技術を用いた「光伝導性(光に反応する)半導体材料である結晶を含む小型チップ」(396ページ目)を用いて「特定のニューロン」を「活性化させる際、(中略)適正な波長の光を宛てて遠隔操作できるようになる」ことによって、バーチャル・リアリティのような主観的な体感(経験)を生じさせる方法を指しています。

心臓についても、「胸のときめき」や、怒りに震えたときや驚いたときにぐっと強まる心臓の拍動を、(赤血球ナノボットが脳神経の電磁パルスの怒りパターンをセンサでとらえた瞬間に)バーチャルな体験として生じさせることで、私たち人類がその長い歴史のなかで親しんできた「感情」と「心臓の鼓動の感覚」との結びつきを断ち切らずに維持するという方策が、必要となるのかもしれません。

肉体の不老・不死が実現する

『ポスト・ヒューマン誕生』の416~418ページは、次のように綴られています。

本書の読者の多くは、生きているうちに特異点を迎えることになりそうだ。

先の章で見てきたように、バイオテクノロジーの進歩は加速しつつあり、遺伝子や代謝プロセスをプログラムし直して病気や老化を克服できるようになるだろう。

この進歩には、ゲノミクス(遺伝子操作)、プロテオミクス(タンパク質の役割の理解と操作)、遺伝子治療(RNA干渉などのテクノロジーによる遺伝子発現の抑制、新しい遺伝子の細胞核への導入)、合理的な薬の設計(病気や老化による体変化そのものに狙いを絞った薬物設計)、細胞や組織、器官を若返らせる治療的クローニング(細胞分裂を継続させるテロメアの寿命の伸長とDNA修復)およびその関連分野の急速な進歩が含まれる。

バイオテクノロジーは生物学の範囲を広げ、生物的過程の明らかな欠陥を正すだろう。それに重なるナノテクノロジー革命は、けっして超えられなかった生物的限界の超越を可能にしてくれる。

テリー·グロスマンとわたしが「素晴らしい未来への航海』で明記したように、われわれは、体や脳と呼んでいるこの「家」を無期限に維持し拡張していく知識と道具を急速に手に入れつつある。

不幸なことに、わたしと同じベビーブーマーの大半は疑うことなく、病気や死を、先人も歩んできた「あたりまえの」人生の経過として受け入れようとしている–もしも積極的に行動を起こし、基本的な健康的生活様式についての既成概念を超越すれば、それは避けられるのだが。

歴史上、人間が寿命という限界を超えて生き続ける唯一の手だては、その価値観や信仰や知識を将来の世代に伝えることだった。

今、われわれは存在の基盤となるパターンのストックが保存できるようになるという意味で、パラダイム·シフトを迎えつつある。

人間の平均寿命は着実に伸びており,やがてその伸長はさらに加速するだろう。

現在,生命と病の根底にある情報プロセスのリバースエジニアリングが始まったところだ。

ロバート·フレイタスは、老化や病気のうち、医学的 予防可能な症状の50パーセントを実際に予防すれば、平均寿命は150年を超えるだろうと予測する。さらに、そういった

問題の90パーセントを予防すれば、平均寿命は500年を超える。99パーセントならば、1000年以上生きることになるだろう。

バイオテクノロジーとナノテクノロジーの革命が完全に現実のものになれば、実質的にはあらゆる医学的原因による死をなくすことができると予想される。

肉体の若返りも可能になる

324ページでは、以下のやりとりの形式で、「肉体の若返り」が可能となることが綴られています。

レイ ナノボットは血液中を移動できる。だから細胞の内部や周辺まで行っていろんな仕事をこなせるんだ。

毒物を除去したり、老廃物を一掃したり、DNAエラーを修正したり、細胞膜を修復·再生したり、アテローム性動脈硬化を治したり、ホルモンや神経伝達物質などの代謝性化学物質のレベルを調整したり、ありとあらゆる仕事をしてくれる。

老化のそれぞれのプロセスは、ナノボットを用いて個々の細胞から、細胞の構成要素、そして分子へと下って作用させれば逆転できる。

モリー2007 じゃあ、わたしは永遠に若いままなのね。

レイ そういうこと。

この肉体の「若返り」、すなわち、「老化の逆転」を実現を可能にするであろう(とカーツワイル氏が見ている)技術については、268ぺージ以降で取り上げられています。

そこでは、まず老化現象とその逆転の可能性について、「老化は単独のプロセスではなく、複数の変化によるものだ。デ・グレイは老化を促す以下の6つのプロセスをあげ、それぞれに対抗する戦略を述べている。」(268ぺージ)と述べています。

以下にその「6つのプロセス」を列挙します。なお、それぞれの「老化を促すプロセス」の横に括弧書きで、「対抗する戦略」を記載しました。

DNAの変異(問題となる遺伝子の除去または抑制)

毒性細胞(「自殺遺伝子」を送り込むなどの方法で、細胞を殺す)

ミトコンドリアの変異(変異発生前の遺伝子をバックアップとしてコピーし、細胞核に挿入する)

細胞内凝集体(危険物質を破壊するタンパク質を生み出す遺伝子を導入する。ワクチンを用いる)

細胞外凝集体(ALT-711という薬によって、問題を引き起こすAGEを分解する)

細胞喪失・萎縮(消耗した細胞を、クローン技術で複製した新しい細胞と取り替える)

なお、ここで引用されているデ・グレイ氏とは、「ケンブリッジ大学遺伝学科の科学者、オーブリー・デ・グレイ」(258ぺージ)です。同氏には、以下の著作があります。以下はその邦訳書です。

Aubrey De Greyほか著『老化を止める7つの科学―エンド・エイジング宣言』日本放送出版協会, 2008年刊行

また、Wired誌の記事(日本語版、2018年8月2日付け) 『数学の60年来の難問を、「不老不死研究」の生物医学者がこうして解き明かした』や ismediaの2012年の記事『世界中で話題になっている画期的研究 20年後、人類は「不老不死」になる』などでも取り上げられている人物です。

後者のismediaの記事は、同氏を以下のように紹介しています。

英ケンブリッジ大学研究員で老年医学を専門とするオーブリー・デグレイ博士は、こう断言する。いくつかの条件を克服すれば、わずか20年後に、人類は不老不死になるというのだ。

デグレイ博士は、不老不死の研究に本気で挑んできた、世界でただ一人の科学者といっても過言ではない。彼は’09年にSENS(老化防止のための工学的戦略)とよばれる国際的な基金を創設し、ハーバード大学をはじめ、世界の名だたる研究機関と老化克服のための共同研究を進めている。また、老化に関する国際学会のみならず、グーグルなどの革新的な企業にも迎えられ、持論を語ってきた。

上の記事の中で言及されているSENSとは、SENS Research Foundationになります。

別人の顔・体への変換も可能に。

326ページの対談形式の挿話の中で、「高速の分子ナノ·マニュファククチャリング技術」を用いて、若い頃の昔の自分の肉体にも、別人の(任意の年齢の)肉体にも、歴史上存在したことのない新しい人の(任意の年齢の)肉体にも、瞬時に自分の(いまある体を)取り替えることができるという展望が語られています。

モリ-2007 それでは、将来のミス·モリーさん、 あなたはこの体と脳をいつ捨てるの?

モリー2107 将来のことは知らないほうがいいんじゃないの? それに、その質問はちょっと的外れね。

モリー2007どうして?

モリー2107 2040年代に、わたしたちの体の部位を生物的なものも非生物的なものも、すぐに作れる手段が開発されたの。わたしたちの本質は情報パターンだとわかったけれど、それでもまだなにか物理的な形で存在する必要があったわ。でも、その 物理的な形もすぐ変えることができたけれど。

モリー2007 どうやって?

モリー2107 新しい高速の分子ナノ·マニュファククチャリング技術を使うのよ。それでわたしたちの物理的な形態は,簡単にさっと再設計できるようになった。 だから、生身の体をもったりもたなかったりできるし、変更も簡単になったわ。

モリー2007 わかった気がする。

モリー2107 つまり,生身の脳や体はあってもなくても同じということ。でも、脳や体を捨てるわけじゃないのよ。捨てたってすぐに取り戻せるんだか

モリー2007 じゃあ、あなたは今もそうしているの?

モリー2107 まだしている人もいるけど、2107年ではちょっと時代遅れね。生物をシミュレーションしたものが本物の生物とまったく区別がつかないのなら、物理的な存在にこだわらななくていいでしょう?

非生物的な物質の「肉体」への組み替えから、サーバ空間上の意識のアップロードも可能に。

419ページでは、サーバ空間への脳と神経系のアップロードが現実になるという展望が示されています。

脳のアップロードについては第四章で記した。

脳のポーティング〔性能を向上させるためにいろいろ変更すること]の簡単なシナリオでは、人間の脳をスキャニングし(おそらく内部から)、顕著なディテールを全て捉え、脳の状態 を異なる–おそらくより強力なコンピューテイング基板に移し替えることになる。

これは実現可能な処置であり、おそらく2030年代の終わりには現実のものとなっているだろう。

このシナリオは、420ページで、より踏み込んで論じられています。

今のところ、われわれ人間というハードウェアが壊れると、生命というソフトウェア-個々の「精神のファイル」-も一緒に消える。

しかし、われわれが脳(および神経系、内分泌系、その他精神ファイルを構成する組織)と呼ぶパターンに収められた数兆バイトもの情報を保存し、 復元する方法が分かれば、事情は違ってくる。

そのとき、精神のファイルの寿命は、個別のハードウェア媒体の永続性(たとえば、生物としての体や脳が生き残るかどうか、など)には依存しなくなるだろう。

最終的に、ソフトウェアをベースとする人間は、今日われわれが知っている人間の厳しい限界を超えるものになる。

彼らはウェブ上で生きてゆき、必要なときや、そうしたいと思ったときには体を映し出す。

その形態は多様で、バーチャル・リアリティのさまざまな世界を舞台とするヴァーチャルな体、ホログラフィで投影された体、フォグレットが作りだす体、ナノボットの大群やその他のナノテクノロジーの形態で組織された物理的な体などがある。

“あらたな形態の「からだ」”と結びついた”知性(意識)体”

ところで、「知能」を持った行為主体(「自己意識」を具備するかどうかには関わりなく)が発生する過程では「からだ」が不可欠であると、小野寺は考えます。

それというのも、「外部」環境と「自分」という「外と内」を隔てる境界面なくしては、「自己」と「環境」の存在と状況認識を「認識」することができる「知能」や「知性」は発生しえないと考えるからです。

ここで、「自己」と「環境」の存在と状況認識を「認識」するというとき、「それを認識しているのは、いま・ここにいる『わたし』である」という「自己意識」・「自我」を伴う場合も、伴わない場合の両者を含むものとします。

「自己」と「環境」の存在と状況認識を「認識」するためには、自・他を分かつ「境界面」(=からだの「皮膚」)と、外界の状態(と内臓感覚などの「自分」の内部の状態)を感じるための「感覚器官」を備えたなんらかの身体が必要である、と小野寺はみています。

そして、その「からだ」は、カーツワイルが「生物的な」という形容詞をつけて表現する「からだ」としての、アミノ酸・タンパク質で組成された「生物的な」体である必要性はありません。

そうではなく、カーツワイルが「非生物的」と形容するような、ナノテクノロジーで作られた人工的な物質の筋繊維や、感覚デバイスでも支障がないと考えています。「生物的」であれ、「非生物的」であれ、ともかく「なんらかの」体が必要である、というのが小野寺の考えです。

先ほど引用した箇所では、カーツワイル氏は、人間は物理的な世界の中でも、バーチャル世界の中でも、任意の自由な材料(アミノ酸由来の生命組織、金属などの非有機物質(無機物)、ホログラフィ、ヴァーチャル数理モデル)で編み上げられた任意の肉体(ハードウェア)に、「自らの精神ソフトウェア」を、瞬時にスイッチできることが述べられていました。

その形態は多様で、バーチャル・リアリティのさまざまな世界を舞台とするヴァーチャルな体、ホログラフィで投影された体、フォグレットが作りだす体、ナノボットの大群やその他のナノテクノロジーの形態で組織された物理的な体などがある。

なお、「精神のソフトウェア」と(そのソフトウェア・プログラムが走る)「ハードウェアとしての肉体」は切り離すことができないと小野寺は考えます(人文科学・哲学の領域における「心身論」の考え方)

そのため、この”肉体のスイッチ”が、精神のアイデンティティ(自己同一性)にどう関わっているかが、大きな問題になってくると考えられます。

このあたりは、カーツワイル氏も明瞭に意識しているようです。以下は、421ページからの引用です。

しかし、わたしの精神のファイルをベースとする人物、すなわちいくつものコンピューテイング基板 に転々と移り住み、どの思考媒体よりも長生きするその人は、本当にわたしなのだろうか。

これを突き 詰めていくと、プラトンの「対話篇」の時代から議論されてきた意識とアイデンティティという問題に立ち返ることになる(これについては次章で考察する)。

21世紀の間に、これらは高尚な哲学論争の議 題としてではなく、実際的で、政治的で、法的な、きわめて重要な問題として対処しなくてはならなくなるだろう。

サーバ空間にアップロードされた「意識」は、「からだ」をもつか?

ここで、サーバ空間上に「アップロード」された「意識」体(当事者、行為主体)にとって、その「体」は、サーバ空間の中からアクセス可能な、電子機器デバイスや(ナノ・テクノロジーとバイオ・テクノロジーで人為的に組成・構築した)人工肉体になるのだと解釈することができます。

サーバ空間からは、世界・宇宙の任意の座標地点にある電子デバイスにアクセスすることができるでしょうし、同様に、世界・宇宙の任意の座標地点に、分子を織り上げて「任意」の肉体を瞬時に作り出すことができるのだと思います。

これら「電子デバイス」や「分子を織り上げて作り出した任意の肉体」が持つ「感覚センサー」が、(サーバー空間の中から)それらにアクセスしている「意識」にとっての「感覚器官」になると考えることができる、というのが小野寺の捉え方です。

このあたりの認識について、カーツワイル氏は、412-413ページ目に掲載された対話形式の「挿話」の形を借りて、次のように述べています。

なお、以下は、サーバー空間にアップロードされた「知能」(「意識」)を論じたものではなく、(生物的な)人間の脳の内部で稼働中のナノボットが(当の人物に)見せている「ヴァーチャル・リアリティ」について述べたものです。

しかし、なんらかの感覚器官から発信されるなんらかの神経信号されあれば、-たとえそれが、(ナノボットによって)人工的に作られた神経信号であっても-その神経信号を、人間の脳が(自然が生み出した「生物的な」(本来の)神経信号と同列に扱うであろう、という見方を論じています。

この見方は、サーバー空間にアップロードされた「知能」(「意識」)が、サーバー空間からアクセスした電子デバイスや(人工的に作られた)肉体に埋め込まれた感覚器官から受信した「神経信号」に、読み替えても、そのまま成立すると小野寺は考えます。

レイ きみはヴァーチャル·ボディを使っている。シミュレートされた体だ。

神経系の中や周辺にいるナノボットが適切にコード化された信号を作りだして、あらゆる感覚を送受する。それには視覚、聴覚、触覚はもちろんのこと、嗅覚も含まれる。

きみの脳からすると、その感覚は本物だ。信号は本当の体験から生まれたかのようにリアルに感じられるからね。

ヴァーチャル·リアリティのシミュレーションはたいてい物理的法則に従っているけれど、それはきみが選んだ環境次第だろう。

もし他のひとりか数人の人と一緒にそこへ行くとしたら、それが本物の人間であれ、非生物的人間であれ、その人の知能はヴァーチャル環境の中で体をもつ。

ヴァーチャル·リアリティの中のきみの体は、現実世界のものに見合ったものである必要はない。実際、ヴァーチャル·リアリティできみが選んだ体は、パートナーがきみのために選んだ体とは違っているかもしれない。

ヴァーチャルな環境と体を作りだしているコンピュータと、関連する神経信号がともに働いて、きみの行動が他の人たちのヴァーチャル環境に影響を及ぽすようにするだろうし、逆もまた然りだ。

他者との知識・経験の瞬間共有(ダウンロード)

これについては、439ぺージ目に記述があります。

教育の本質は、われわれが非生物的知能と溶けあうとき、ふたたび変化することになる。

そのときにわれわれは、知識や技能を、少なくとも知能の非生物的な部分については、脳内に直接ダウンロードする能力をもつことになるだろう。

今日、われわれが使う機械は日常的にそれを行っている。

もし自分自身のラップトップ·コンピュータをスピーチや文字認識、翻訳、インターネット検索、いずれかの分野で最高水準にしたいと思ったら、コンピュータに正しいパターン (ソフトウェア) を,すばやくダウンロードするだけでよい。

われわれの生体の脳にはまだ、学習の成果物であるニューロン間結合や神経伝達物質をすばやくダウンロードするためのCOMポートに相当するものはない。

それは現在われわれが思考に用いている生物的パラダイムの数ある重大な制限のひとつであり、特異点を過ぎればそれも克服されるだろう。

ハードウェア(計算機)とソフトウェア(アルゴリズム)の両面で計算機科学が発展することで、「シンギュラリティ」前後の状況が実現される

上記に引用したような原子サイズのスーパー・コンピュータが、21世紀の中葉には実現するだろうと、カーツワイル氏が予測する際に拠り所としているのは、「ムーアの法則」の継続的な進行です。

「ムーアの法則」として知られている半導体技術(計算基盤技術)の進歩の「加」速度が、これまでの「指数関数的」な「加速度」をこのまま維持して、今後も続いた場合、2045年頃には、人間の脳と同じだけの演算処理能力(単位時間あたりの演算数で見た能力)を持つか、それを上回る計算能力を持った計算機が、ハードウェアとして実現するという結論にたどり着く、というのです。

ここで、カーツワイル氏は、人間1人の脳を、ニューロン間の結合パターンからシナプス内の化学物質の濃度の細部に至るまで、計算機上で「完全に」模倣するためには、毎秒およそ$$10^{19}$$回の演算を行うことができるコンピュータが必要になるという前提から出発しています。

カーツワイル氏は、それぞれ異なる状況証拠に基づいて、人間の脳が(1秒あたりに)行う知的情報処理の演算量を推定した、複数の異なる研究が、上記の$$10^{19}$$cpsという数値にたどり着いたと主張しています。

ここで、カーツワイル氏が依拠している「複数の異なる研究」は、著書『ポスト・ヒューマン誕生』の巻末の引用文献リストに掲載されており、参照されている研究が、それぞれどのようなアプローチで、人間ひとりの脳が1秒あたりに行う演算回数を推定しているのかについては、同書のpp.130-134で、説明されています。

同書では、人間の脳を、”ニューロンやシナプスに至るまで忠実に、計算機上で「完全に」模倣する”のではなく、人間一人の脳が行う知的な思考作業と、「機能」面で同等な情報処理を(思考する仕組みは人間と異なっていても)模倣することだけを目指すのであれば、必要とされる演算回数は、毎秒およそ$$10^{16}$$回($$10^{16}$$cps)にまで、3桁減らすことができるであろうとも、分析しています。

その上で、カーツワイル氏は、計算基盤のコンピュータ技術(ハードウェア面でのコンピュータ技術)がこのまま「指数関数的」に進歩していくと、2025年には、毎秒$$10^{16}$$回($$10^{16}$$cps)の演算速度をもつコンピュータが登場するだろうと見てるのです(同書、p.134)。

そして、いくつかの技術的なシナリオによって、2020年あたりまで、このスケジュールは前倒しされる可能性も十分にあることをあわせて言い添えています。

また、同書 p.149では、物体(がもつ膨大な数の原子それぞれがもつ特徴の数である「量子数」–物質の「量子状態」を区別するために必要となる条件の数–を、演算を行うための物理的な手段(=「ビット状態」を見分ける手段)として最大限に利用すると、1kgの質量をもつ物体を用いて、「過去1万年間の全ての人間の思考(1万年の間の100億人の脳の働きに想定される)に相当する計算を、10マイクロ秒で実行することができる」「究極のポータブルコンピュータ」が、2080年には「1000ドルで買えるようになっていると推測されている」という、ある研究の結論を紹介しています。

以上は、「演算量」で見た「人間一人の脳」の能力(パフォーマンス)を、「ハードウェア」としてのコンピュータ(計算機)技術が、達成するための条件と、その達成年について、NGR論の中で提示されている将来見通しです。

他方で、「ソフトウェア」である「アルゴリズム」(知的情報処理を行う「手順」。考える「手順」)の面でも、21世紀のなかば頃には、人間一人の脳が行っている知的情報処理と同等の能力を持つコンピュータ・アルゴリズムが開発されるであろうと予想しています。

これは、2045年頃までに、人間が物事を考え、判断し、創造的な思考を行う仕組み(原理・アルゴリズム)が解き明かされることによって、実現されると論じられています。

そこで、この将来見通しを支えているのは、fMRIなどの観測機器による「脳」の「スキャンニング」技術と、ナノテクノロジーによって出現する「ナノ・ボット」が、人間の脳の中に入り込むことで、人間の脳が知的情報処理を行うメカニズムが、脳内から直接的に「観測」されるようになるというシナリオです。

そして、解明された人間の「思考の仕組み」を「機能的」に模倣することができるコンピュータ・アルゴリズム(=数理モデル)を設計する方法も、人工知能の研究者たちが「カオス・ニューラルネットワークモデル」を磨き、進歩させていくことによって、誕生するだろうと論じています。「

このように、ハードウェア(計算基盤)の面でみても、ソフトウェア(計算アルゴリズム)の面でみても、21世紀の半ばごろには、人間と同等か、それを上回る能力を持つ知的情報処理が計算機上で行われるようになるという見立てを提出しているのです。

そして、この「予測」がもたらす帰結として、人工知能(AI)の知性が人類の知性を凌駕するようになり、人類は、生物学的な知力の限界を、テクノロジーによって克服することができるようになるという結論(未来像)を、提出しています。

生体ニューロンと双方向の通信が可能な(人工)電子デバイスも実現可能と論じている

396ページ目では、「さまざまな技術が、生体情報処理という生身のアナログ世界とデジタルな電子工学との架け橋になるべく開発されている」という認識が示されています。この「開発」のとりくみの文脈で、「ドイツのマックス・プランク研究所の研究員は、ニューロンと双方向の伝達が可能な、非侵襲性デバイスを開発した」としたことを紹介しています。そして、以下のように続けています。

彼らはその「ニューロン・トランジスタ」の性能を示すために、生きているヒルの動きをパソコンでコントロールしてみせた。同様の技術でヒルのニューロンをつなぎ換えて単純な論理や算数の問題を解かせようという実験が行われている。

なお、上記の箇所は、以下の論文が注(第6章の訳注22)として、付されています。

Gunther Zeck and Peter Fromherz, “Noninvasive Neuroelectronic Interfacing with Synaptically Connected Snail Neurons Immobilized on a Semiconductor Chip”, Proceedings of the National Academy of Science 98.18 (August 28, 2001)