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天熊竹 Amanokumatake

レース編みをしていたら 涙で滲んで編めなくなった

2020.06.30 12:05





レース編みをしていると

決まって いつも

胸がチクチク痛んだ




あぁ!!


わたしは今

レース編みなんてしている場合じゃあない!!


心の中の声は大きく騒がしくなる




もはや

ゆったりと楽しむことなど不可能だ





子どもの時

花瓶の下に敷いているレース編みのドイリーを見せながら


「これ お母さんが編んだのよ」


母が

何度も

わたしに言った




「へえ~! お母さんすごいね!」


「簡単な模様なのよ。パイナップル編みって言うの」


「いつ編んだの? もう編まないの?」


「直子が生まれる前よ。今は目が疲れて肩が凝るから編めないよ」


「ふーん そうなんだ…」





わたしが生まれる前

父と母は二人で小さなアパートに暮らしていた


わたしを妊娠していて悪阻がひどい頃に

父の兄が薬物依存で亡くなってしまい

父と母は祖母のいる家に暮らすことになった




父と祖母は伯父を亡くした苦しみから抜け出すことができなかったのだろう


わたしが生まれてからは父のアルコール依存性が年々悪化していった


母はレース編みどころではなかった


わたしに満足な食事を与えるために働き始めた






わたしは母の苦労のお陰で育つことができたのだ


そんな母に何も恩返しできていないのに

好きなことをしている場合じゃあないでしょ!!


心の中でいつも叫び声が聴こえてくる





だけど・・


母親が

わが子のしあわせを願わないわけない




ほんとうは

しあわせに生きるのを選ぶことが

一番の恩返しだったんだ



心の奥では

ちゃんとわかっていたんだ




しあわせになるのを遮ろうとするのは

心の中に住む悪魔の声で


母に対する罪悪感を持ち出しているけれど


ほんとうは


しあわせを失うのが怖いから

しあわせでいることから逃げ続けていただけ






母にとってのレース編みは

愛する父とのしあわせな時間の象徴であり



わたしの潜在意識には

しあわせな時間の象徴であると同時に


しあわせな時間は長くは続かない

という恐れになっていた






もしも…


このしあわせを失ってしまったら…


愛する人を失ってしまったら…




子どもの時から

ずっと怯えて生きてきた





諸行無常のこの世では

未来を妄想してしまえば

しあわせって確かに怖いものだよ


だけど


今ここに確かに在るしあわせを

愛する人たちと共に感じていたいんだ




だって

わたしがちゃんと今を生きなければ


必死に生きた父や祖母やご先祖様に対して


ましてや

わたしがどん底だったときに助けてくれた夫に対して


失礼ではないか……………………





レース編みをしていたら

胸がじんじん痛んだ


涙で滲んで編めなくなった


お母さん

ありがとう


育ててくれて

ありがとう


生んでくれて

ありがとうございます


感謝しています




今日もお読みいただいて

ありがとうございます



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糸が編みあがって作品になるって

たのしいなぁ…(*´▽`*)フフフ♪


天熊竹のハンドメイドショップ♪

まゆぱかちゃんの店です


.。 *゚+.* .。 .。+ . . 。 *゚

たのしく

あたたかく

愛に満ちた毎日でありますように. *゚♡

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