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ベビーウェアリングとそのメリットについて

2020.07.03 02:10

最近、ベビーウェアリングってよく聞きますね。意味が分からない人も少なくないと思います。最初は私もそうでした。では、説明から行きましょう。


ベビーウェアリング(Babywearing)は英語で赤ちゃんを身につけることを示す表現です。簡単に言うと、赤ちゃんを抱っこ、おんぶすることです。しかし、人類の文化を見てみると、本来は赤ちゃんをただ短時間抱っこすることではなく、比較的長時間や日常的に行うことでした。

表現としては新しく感じますが、ベビーウェアリング自体は昔から人類の文化の一部でした。赤ちゃんが生まれたら、世界のどこでも抱っこやおんぶをして赤ちゃんをあやしたり、寝かしたり、運んだりします。それは自然の流れです。

海外では赤ちゃんと保護者にとって最も快適で、さらに赤ちゃんの成長や発達に合わせた抱っこやおんぶについて研究する専門家が多くいます。現在のベビーウェアリングは人類の古い習慣だけではなく、現代の医学とも深いつながりがあります。私たち、ベビーウェアリング・コンサルタントはこれらの研究結果に基づいて、赤ちゃんの発達や様々な抱っこ紐の種類に関する知識と経験を生かしてお客さんに様々なアドバイスを行います。


抱っことおんぶのメリット


上で述べたように、ベビーウェアリングは赤ちゃんを単純にAからBまで運ぶことだけではありません。もちろん、運ぶことにも大変役に立ちますが、それだけではありません。


赤ちゃんが泣く時間が減る

親として一番悩むのは赤ちゃんが泣くことですね。昼夜問わずに泣いている赤ちゃんも疲れ、その状態を経験しているママやパパも身体的、精神的にも疲れます。さらに泣いている理由がよくわからなくてストレスがたまる方もいるかもしれません。赤ちゃんは親の疲れやイライラを感じ取り、さらに寝れなくなります。まさに悪循環。泣く時間を減らして、平和な日常を取り戻すことが重要です。

1986年に行った研究*によると、長時間抱っこされた生後6週の赤ちゃんの泣く時間が平均的に43%減り、さらに夜泣きも約50%減少したと報告されています。


赤ちゃんの寝る時間が増える

抱っこされている赤ちゃんの多くが安心、安全を感じて眠ります。赤ちゃんの寝ている時間が増えると、ママも安心して色々できますね。家事、料理作り、上の子と遊ぶのも楽々。赤ちゃんを抱きながら自分の時間ができ本を読んだり、買い物などに出かけたりすることもできます。


赤ちゃんとの絆の強化、分かり合い

赤ちゃんの親に対する信頼性が高まり、自分のニーズに必ず答えてくれる人がいると覚えていきます。

赤ちゃんと親の間のコミュニケーションが簡単になる。赤ちゃんは大人と同じ目線から世界が見えて、親の顔、反応を見て勉強します。抱っこの時間が多いと、保護者も赤ちゃんのことをより理解できるようになります(なぜ泣いているのか、どのタイミングでおなかがすき始めるかなど)。


赤ちゃんの成長や発達にもメリット

抱っこは赤ちゃんの発達、成長にも有利だと言われています**。特に未熟児の場合は、親との触れ合い、肌合わせのカンガルーケアも場合によって推奨されています。

長期間、正しく抱っこされている赤ちゃんの発達、成長も早くなるというデータがあります。その理由の一つは、現在授乳可能なスリングや抱っこ紐があることです。このように、赤ちゃんの要求に合わせて授乳することは赤ちゃんの成長に良い効果があります。親の会話などを常に身近に観察できる赤ちゃんの言語発達も早くなる可能性があるといわれています。


産後うつ病の予防

他のメリットと合わせて、お母さんにかかる負担の軽減や赤ちゃんとの絆の強化により産後のうつ病になるリスクも減ることが分かっています。


発達性股関節脱臼のリスクを減らす

赤ちゃんの股関節の発達に最も適しているM字ポジションでの抱き方によって、股関節脱臼のリスクが減らされると報告されています***。M字ポジションでの抱き方、おんぶの仕方を使っている民族の中で、股関節脱臼などがほとんど見られないデータがあります。


もちろん、ベビーウェアリングのメリットはここで述べた以外にも多くあり、抱っこの知識は赤ちゃんとの日常生活の中で大変役に立っています。

さあ、我が子を抱っこしましょう!


*https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3517799/

**https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28320495/

***https://hipdysplasia.org/developmental-dysplasia-of-the-hip/baby-wearing/