ホタルが舞う住みよい街
2016.05.31 00:50
中学2年生が清少納言の枕草子を暗唱していました。
夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし・・・
夏の夜、月が出ている頃は趣がある。
闇の夜でも蛍が多く飛びかっていることや
ほんの一匹、二匹くらい、わずかに光って飛んでいくのも趣がある。
春夏秋冬それぞれに趣があると記されている中で
夏の自然の様子を表現している部分です。
そんな情景を思い浮かべながら
生徒さんのお母さんから今年も蛍が現れたことを聞き
蛍を見に行ってきました。
森林に小川が流れ、街頭もなくまさに闇の夜
蛍の光だけが輝いています。
静寂な闇に舞っている蛍は神秘的な世界です。
心癒されます。
ホタルは漢字で書くと蛍
旧字では火の虫と書いて螢と書きます。
英語はfire(火)fly(虫)で
fireflyです。
火が舞っているようでもありますね。
昔は普通に見ることができた蛍も
自然が破壊され、野生の蛍を目にすることは困難になっています。
市役所の環境課や自然観察センターに尋ねてみましたが
野生の蛍について聞くことはできませんでした。
どなたかが放流されているのでしょうか?
昔の人たちが四季の移ろいを肌で感じ
美しい言葉で表現した日本。
これからも住みよい街でいられるように
と思えるひと時でした。
イラストはお借りしました