うそつき
「おめでとう、もう完治と言って良いだろう」
「…完治?」
「あぁ、もう君の心臓は正常に機能している。これからもそうだろう。安心すると良い」
「はぁ…」
検査結果を確認し、心音の聴取をしているやや年老いた医師。
彼は循環器疾患界隈では名を馳せた名医だという。
アルバートがルイスの主治医に指名した彼は定期検診を受けにきたルイスを優しく見て、完治したよと、そう言った。
「本当ですか、先生。本当にもうルイスの心臓は問題ないのでしょうか?」
「えぇ。検査結果も心音も申し分ない。もう通常の生活を送っていただいて構わないでしょう。次は半年先の検診予約で十分ですが、もし心配であればもうしばらく一月に一度は診ていきましょうか?」
「是非お願いします」
「お任せください。よく頑張ったね、ルイスくん」
「はぁ…」
ぼんやりと主治医の言葉を聞き流していたルイスよりも、付き添いで来ていたウィリアムの方が感極まって主治医へ前のめりになっている。
会話に花を咲かせるウィリアムと主治医を横目に、ルイスはボタンを開けたシャツの隙間から見える大きな傷跡に視線を落とした。
胸の中央に位置する、縦に大きな手術痕。
これは目の前の彼がルイスの病を治してくれた証である。
言い換えれば彼を主治医に指名したアルバートにこそ治してもらった、ルイスが過去を懸命に生きてきた証と、これからを自由に生きて良いのだという約束だった。
完治したということは、もう胸が痛いことも苦しいこともないのだろうか。
背筋が凍るような切迫感も、じわりじわりと迫り来る別れに恐怖することも、もうこの身に訪れることはないのだろうか。
「僕は大人になれるのでしょうか」
本人を差し置いて完治を喜んでいるウィリアムと主治医の会話に水を差すように、ルイスはぽつり呟いた。
それは思っていた以上に通る声で診察室に響いており、呆気にとられた主治医はすぐに皺にまみれた笑みを浮かべてルイスを見る。
「あぁ。君はちゃんと、大人になれるよ」
おめでとう、という主治医の返答を聞いて喜んだのはルイスではなくウィリアムだった。
主治医に続いて、おめでとう、と声をかけながら、椅子に腰掛ける弟の小さな頭を抱き寄せては愛おしげに名前を呼んだ。
「おめでとう、ルイス。よく頑張ってきたね、偉いね。ルイス、ルイス」
「兄さん」
「本当におめでとう、ルイス」
せっかく朝ウィリアムが整えてくれた髪を彼自ら乱してしまうように、兄は弟の頭に頬擦りをする。
ふわふわとした感触を心地良く思いながら、ウィリアムは小さな体で止まらない咳を繰り返しては一向に温まらない冷め切った体をしていたルイスを思い出す。
走り出せばすぐに息が上がって座り込んでしまい、季節の変わり目には必ず体調を崩してしまう。
冬に関係なく冷えている体を温めようとしても中々思うように温められず、いつも生気を感じさせない人形のような顔色だった。
一緒に大人になれないと思っていた。
自分だけを頼りにしてくれる小さな小さな弟は、いつだってウィリアムにとって唯一心の支えだったのに、ずっと一緒にはいられないのだと小さな体が突き放すように悲鳴をあげていたのだ。
一緒に眠って、けれど一緒に目覚めることはないのではないかと、そう恐れていたあの日々がもうなくなる。
そう考えればウィリアムの感慨もひとしおで、小さな体に大きな負担を強いて生き長らえる手段を与えてくれた主治医に心の底から感謝した。
「ありがとうございました、先生。先生のおかげです。あなたがルイスの命を救ってくれたおかげで、今日この日を迎えることができました」
「いや何、ルイスくんが頑張ったおかげですよ」
弟思いですなぁウィリアムさん。
そう言った主治医の脳裏には、ルイスがウィリアムとは血の繋がらないモリアーティ家の養子であることなどすっかり頭から抜け落ちているのだろう。
彼の目にはただ仲の良い二人の兄弟が映るだけだ。
「では、次回は来月の第三水曜日にお越しください」
「分かりました。またよろしくお願いします」
「…ありがとう、ございます。先生」
主治医は席を外し、残された兄弟は診察室の中で二人きりになる。
促されるままルイスは開いていたシャツのボタンを止め、外していたタイを結ぼうと首に纏う。
ぼんやり手を動かすルイスからウィリアムはタイを奪い取り、苦しくないよう優しく丁寧に結び直してあげた。
ウィリアムの手により整えられたタイ。
満足気にそれを見て、先ほど頬擦りをしたせいで乱れてしまった髪の毛を整えようと手櫛で梳かしてあげれば、いつも通りのルイスがウィリアムの目の前にいた。
そうしてその細身の体を、誰の目もない空間で今度は遠慮なく抱きしめる。
「ルイス、本当に良かった。もう君の病は完治したんだね」
「兄さん…」
「良かった。生きていてくれて、本当に良かった」
「…はい」
ウィリアムに抱きしめられ、温かい体温を分け与えられるように密着する。
ずっと昔から経験してきたことなのに、どうしてか、今日は特別なことのように感じられた。
祝福する気持ちを表すかの如く強く抱きしめられたまま、ルイスは自分で焼いた頬に淡いキスを落とされる。
綺麗な緋色の瞳と目が合ったと思えばすぐにその視線は胸元へと移動して、その先には薄まってきたけれど赤黒く色を変えた手術痕があるのだろう。
「…一緒に大人になれるんですか?」
「あぁ。一緒に大人になって、一緒に悪い貴族をやっつけよう」
「…はい」
ウィリアムの言葉でようやくルイスは、自分が大人になれるのだ、ということを理解した。
今までずっと、ルイスは大人になれないまま死んでいくのだと思っていた。
思っていたのではない、これは確信だ。
子どものままウィリアムのいない世界へ一人死んでいくのだと確信していた。
死ぬことは怖くない。
病を発症したルイスにとって、死とは一番身近な存在だったのだから、怖がる時期などとうの昔に過ぎてしまっていた。
死んだら苦しいのも痛いのも全部なくなるのだろうか。
それなら嬉しいなと、子ども心にそう思っていたことすらある。
だがそんな中でも唯一、死んだらウィリアムとともにいることが叶わなくなることだけがルイスにとっての恐怖だった。
死ぬことは怖くないけれど、ウィリアムと一緒にいられなくなることは怖い。
ずっと一緒にいたかった。
でもずっと一緒にいることは出来ないのだろう。
そんな恐怖を受け入れきれず、どうしようもない気持ちのまま生きてきたのだ。
ウィリアムとは近いうちに離れてしまう。
自分が死んでしまうから、ウィリアムとはずっと一緒にいられないのだ。
変えられないそんな未来を確信して生きていたはずなのに、アルバートに拾われ、主治医に尽力され、再発の可能性がないかを慎重に観察され、そうして来てしまった今日。
ルイスは大人になることを約束されてしまった。
そうしてルイスよりも浮ついたウィリアムは、屋敷に帰るなりアルバートにルイスの病が完治したことを告げていた。
弟思いのアルバートも大層喜んでくれて、その日はすぐさま贔屓のシェフを呼び寄せて小さな晩餐会が開かれたほどだ。
そんなに大袈裟にしなくても良いのにと思ったルイスは、けれどもそれを口に出すことはしなかった。
二人の気持ちはとても嬉しかったし、何より自分のことで喜んでくれる二人を見ているのが楽しかったのだ。
兄と過ごす賑やかな夕食を終えた後、何故かルイスは一人になりたくてテラスに出た。
冷えた空気が頬を掠め、とくんとくんと動いている心臓がまるで自分のものではないように思える。
ルイスはその場にしゃがみこみ、足元で小さく咲いている白い花を一人で見つめていた。
「ルイス?こんなところでどうしたんだい?」
「アルバート、兄様…」
「ウィリアムが探していたよ」
「…はい」
ルイスは一人ぼっちで花をぼんやり見つめていたのだが、偶然アルバートに見つかってしまったらしい。
彼はテラスに面した部屋にたまたま足を踏み入れ、外にいる小さな金髪を見つけて足を止めてくれたのだ。
ウィリアムにもルイスにも兄らしく優しいこの人は、暗がりでルイスが思い詰めたような表情を浮かべているのが見過ごせなかったのだろう。
ようやく完治を言い渡された患者とは思えないその表情は、アルバートの目にはどうしていいか分からない迷子の子どものように映っていた。
「どうしたんだい?」
「…兄様」
「ゆっくりでいい。話してごらん」
アルバートはスラックスが汚れるのも構わず、ルイスの隣に腰掛ける。
そうして急かすことなくルイスの口が開くのを待ち、時には他愛もない話をして気を紛らわせようとしてくれた。
ルイスは穏やかな長兄の雰囲気に癒され、胸に抱えたわだかまりをぽつりぽつりと吐き出していく。
どうして良いか分からないと、そう呟くルイスの表情はやっぱり迷子のようだった。
「何が分からないんだい?」
「…大人になれると思っていなかったから、これからどうやって生きていけば良いのか、分からないんです」
「…何?」
「ずっとずっと、僕はこのまま死んでいくと思っていたから。…だから、今になって大人になれると言われても、どうして良いか分からないんです」
「ルイス…」
「僕は、どうして生きているのでしょう」
まだ十五にもならない子どもが抱える、途方もない焦燥に満ちた感情。
これはルイス特有のものなのか、それとも孤児は皆こんな感情を抱きながら生きているのだろうか。
アルバートには判断が付かなかったけれど、少なくとも、死ぬと思っていたのに生きられるだなんて想像出来ない、などと言ってのけるのはルイス特有の感情なのだろうと思う。
治療を受けるルイスを懸命に励ましていたウィリアムの気持ちは、ルイスの心には一切響いていなかったらしい。
ウィリアムからあんなにも生きてほしいと切望されていたのに、ルイス本人はその願いを無意識に棄てていたのだ。
いや、ウィリアムの気持ちが響くだけの余裕がルイスの肉体と精神には存在しなかったのだろう。
想い合っているように見えてすれ違っている弟達は、アルバートの目にはとても哀れに見えて仕方がなかった。
「…死にたかったのかい?」
「いえ」
「生きていて良かったとは、思えないのかい?」
「…ウィリアム兄さんと一緒にいられるのは、良かったと思います」
「そうか」
淡々と交わす会話に感情はなく、ただ思うままに繰り返された。
さほど悩まず答えられる質問をするアルバートに、ルイスはまとまらない自分の思考を形にしようと整理していく。
自分は今どう思っているのだろう。
自分はこれからどうすれば良いのだろう。
ウィリアムは喜んでくれたけれど、終わると思っていた人生が延びた現実は、ルイスにとって受け入れることが難しいのだ。
「ウィリアムが望んだから、君は生きているんだろう」
「…え?」
「ウィリアムがルイスに生きてほしいと望んだから、今こうして、君の病は完治したんだ。延びた人生はウィリアムが望んだ結果だよ」
「兄さんが望んだ結果?」
「歪んだ階級社会を正し、美しい英国を作り上げようとするウィリアムのため。君は今を生きているんだ」
「兄さんの、ため…?」
「あぁ。どうして良いか分からないのなら、ウィリアムに延びた人生を預けてしまえば良い。君とウィリアムはずっと一緒にいるんだから」
「……一緒に」
もう一緒にはいられないと思っていたけれど、一緒にいても良いのだろうか。
アルバートが肯定してくれた言葉を反芻し、ルイスはどうしようもなく想像出来なかった自分の未来について思いを馳せる。
ウィリアムの望む未来こそがルイスの未来だ。
ルイスの命はその未来を得るため伸ばされた。
そうか、そうなのかと、アルバートの言葉に納得したように頷いたルイスの心臓は整ったリズムを刻んでいる。
「ルイス?アルバート兄さんも、ここにいたんですか」
「兄さん」
「どうしたんだい、ルイス。冷えてしまうだろう、こちらにおいで」
アルバートの言葉の通り、ウィリアムはルイスを探していたらしい。
しゃがみこむルイスの元に駆け寄って、冷えた肩を抱き寄せては屋敷の中に入るよう手を引いてくれた。
ウィリアムが着ていたガウンで包まれたルイスは、もう大丈夫なのに、と思いながらその温もりを受け入れる。
大人になるということはウィリアムと一緒に成長できるということで、今まで知らなかった兄のことをもっとたくさん知る機会ができるということだろう。
それはとても嬉しいなと、ルイスはふにゃりと頬を緩めてしまう。
迷子みたいだったルイスの顔が幸せそうに甘くなる様子を見たアルバートは、安心したように息をついた。
嘘でもなく偽りでもなく、ルイスはウィリアムが理想とする計画に参加することになった。
美しい英国とは一体どんなものなのだろうか。
意味なく虐げられる人間が減るのは良いことだろう。
だがルイスにとって、ウィリアムが虐げられるのでなければそれだけで十分だった。
ウィリアムが怪我をすることなく、痛い思いをすることもなく、朗らかに笑っていられる世界こそが美しい世界だとルイスは思うのだ。
今の生活はそれが叶っているけれど、ウィリアムが更に他を求めているというのならばルイスも助けになりたい。
ウィリアムが望む理想を作り上げるためならルイスは何だってできる。
世界で唯一、大切な人。
彼が生きる世界は美しく優しい国であるべきだろう。
浄化された英国で生きていくウィリアムを想像するだけで、ルイスはとても強くなれるのだ。
「………っ…」
だからこそ、計画の全てを聞いたときには驚いた。
とても驚いたし、何より怖かった。
罪を償うため、貴族であろうと罪を犯した人間は公平に裁かれるべきだという考えはきっと間違っていない。
貴族と庶民の一致団結を狙うという目的も、あながち的外れだとも思えなかった。
階級制度ゆえに裁くことができない悪を裁くため、自ら地獄に堕ちたことに後悔はないのだろう。
誰かを殺した人間がのうのうと生きていて良いはずがないと、そう考える気持ちも理解できる。
けれど、だからといって、計画の最後に組み込まれている「死」という現実は、ルイスにとってとても恐ろしいものだったのだ。
ウィリアムが死ぬということを、ルイスは今まで一度も考えたことがなかった。
病弱な自分はいつのたれ死んでもおかしくなかったけれど、ウィリアムの体は至って健康だ。
アルバートに拾われずとも日々を慎ましく生きていくことは可能で、きっとその寿命が届くまで彼は生きていくのだろうと、勝手にそう思っていた。
ルイスは無意識にウィリアムよりも自分が先に死ぬと思っていたから、ウィリアムの死を考えたことがなかったのだ。
だが計画の全てを知った今、ウィリアムの死はルイスの身近なものになってしまった。
「兄さんが、死ぬ…」
ウィリアムが死ぬという現実はリアリティがない。
彼が死ぬくらいなら自分が死んだ方がよっぽど納得がいく。
だってルイスはずっと昔のあの貧しい日々の中、とうに死んでいたはずの命なのだから。
「究極の自己犠牲、か…あの人も上手いことを言う」
シャーロック・ホームズの実の兄であるマイクロフト・ホームズの言葉が頭の中を白と黒にチラつかせる。
初めて自分の気持ちをウィリアムに伝えたとき、初めて計画の全容を知ったとき、初めて計画を同志以外の人間に伝えたとき。
そのどれもがルイスにとって衝撃で、安堵したこともあれば受け入れがたいこともあった。
世界を正す役割はきっとウィリアムにしかできないことなのだろう。
彼の類稀なる頭脳と身体能力は選ばれた人間にしか持ち得ないものだ。
きっと彼にしか成し遂げられないことこそが、歪んだ階級社会を正すという役割になるのだろう。
けれどその方法とそれを償う方法を鑑みるに、この行動は自己犠牲にも程があるのではないだろうか。
類稀なる頭脳と身体能力がなければ、ウィリアムは慎ましくも長く長く生きてくれたのかもしれない。
ルイスが彼の死を考えることなく生きてくれたのかもしれない。
「…兄さん」
ウィリアムはきっと、ルイスを連れて行ってはくれない。
彼一人が犯罪卿だと世間に知らしめてしまった以上、彼はきっと一人で全ての始末をつけるつもりなのだろう。
ルイスが生まれて初めてウィリアムの死について考えたとき、一緒に逝けるのならばそれで良いと思った。
生まれたときからウィリアムとともに生きてきたルイスにとって、彼の死を見届けて独りになることは何よりも恐ろしいことだったから。
ウィリアムが死ぬのは嫌だと思う。
けれどそれ以上に、自分より先に死んでしまうウィリアムが嫌だった。
本当なら自分が先に死ぬはずだったのに、自分よりもウィリアムが先に死ぬだなんて、どうしたって納得できないのだ。
なのに、それなのに、ウィリアムは全てを一人で背負おうとしている。
究極の自己犠牲を発揮して、アルバートもモランもフレッドもヘルダーもマネーペニーもジャックもボンドもパターソンもその他全員の罪を一人で被り、そして死のうとしているのだろう。
ずっと一緒だって、言ってくれたのに。
「…嘘つき」
兄さんの嘘つき。
ずっと一緒だって、もう迷わないって、悪い貴族をやっつけようって、言ってくれたのに。
いつから兄さんの世界は広くなってしまったのだろう。
兄さんの住み良い世界にすれば良いのに、どうして国の全員が住み良い世界を目指してしまったのだろう。
どうして世界を変える代わりに命を捧げなければならないんだろう。
「……一人にしないって、言ってくれたのに」
ずっと一緒が良かったのに、どうして僕を一人にしてしまうのだろう。
一緒に死にたかったのに、どうして一緒に背負わせてくれないのだろう。
彼が背負うものを少しでも分け与えてもらいたかったのに、自分では力不足だったのだろうか。
ウィリアムのいない世界で生きていくなんて意味がないのに、ウィリアムはそれをルイスに求めているのだろうか。
せっかく大人になれたのに、これではあんまりだ。
こんなことならあのとき死んでしまった方がずっと良かった。
そうしたらウィリアムの死を考えることも、ウィリアムに置いていかれることも、ウィリアムが一人で死のうとすることもなかったのに。
「僕は、どうして生きているのでしょう」
アルバートに教えられたいつかの答えが揺らいでいく。
ウィリアムのいない世界で、ルイスはどうして生きているのだろうか。
あの日小さな花を見つめていたときのように、ルイスは虚ろな瞳で小さくしゃがみ込んで唇を噛み締めた。
(ルイス。君の病が完治して生きられると知ったとき、本当に嬉しかったよ。本当に、とても嬉しかった)
(けれど僕よりも先に死んでしまうだろうと思っていたから、少しの欲が出てしまった。僕より長く生きてほしい。つらく苦しい思いをした分だけ、少しでも良いから長く生きていてほしい。そう願ってしまったんだ)
(ルイスには生きていてほしい)
(僕の作った美しい世界でルイスが長く生きていてくれることこそ、僕にとって何より眩しい希望だから)