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退屈と惰性と 改

メガミデバイス × アリス・ギア・アイギス 吾妻 楓【皆伝】 レビュー

2020.07.08 07:02

 今回のレビューは、1/1スケール メガミデバイス ✕ アリス・ギア・アイギス より、

“A1.1 吾妻 楓【皆伝】” です。


 ソーシャルゲーム、“アリス・ギア・アイギス” と

コトブキヤのオリジナルコンテンツ、“メガミデバイス” の

コラボアイテム第1弾、“吾妻 楓” が

エーススーツに身を包んだ新たな姿で、

“吾妻 楓【皆伝】” として

再登場しました。 


 つい最近、「メガミのカラバリは買わない」というようなことを言っていたと思いますが、これはバリエーション・・というか、バージョンアップアイテムなので別腹! であります(笑)。

 まぁ、ゲームのほうはやったことないですし、今後もやる予定はない(これも、ソーシャルゲームには手を出さないという誓約を己に課しています!)ので設定はよく知らないのですが、要は以前の楓さんよりパワーアップしているということですよね。

 ともかくも、ゲーム内での衣装、エーススーツを再現した新規造形ボディに大型武装も追加されてお値段据え置きというお得なキットとなっております。

 もっとも、コラボアイテムということで版権料がかかるのか、通常のメガミよりは若干割高ではあるんですが。


 それでは、レビューしていきます。

 キットは素組みに部分塗装、付属の水転写式デカールと一部トップコートでの仕上げです。


素体モード

 頭部以外はほとんどの部分が新造されています。

 白と黒のツートンカラーにポイントで注連縄のようなデザインがあしらわれ、和のイメージが強かった通常衣装から一転、ほぼ紺一色のスーツに全身を包んだ型は巨大ロボットに乗り込むパイロットのようです。

 胴体部分はとくにプロポーションが見直され、よりオリジナルのイラストやゲーム内キャラのイメージに近くなっているようです。

 なので、肌の露出こそ減っていますが、なんとも生々しい感じで逆に・・コホン。

 加えて、胴体については組み換えを必要としない仕様ということもあり、内部構造もメガミの基本フォーマットはそのままに、より強度を高めたものに変更されています。

 完全新規で独自の調整もされているという点では同じアリス・ギアコラボのシタラと同じではありますが、今回はサイズ的にいくらか余裕があるためか、シタラのようなギチギチ感はありません。

 胸部から腹部にかけての白いラインと腰部の赤、前垂れの縁の白は塗装済みパーツで再現。

 というか、ここまでしたらお尻のラインも塗っておいてほしかった・・というわけでそこと太腿に至るまでの白ラインはマーカーで塗っています。

 ヒップラインがセクシー・・

 なお、本来のデザインはタイトミニのワンピースタイプのスーツになっているのですが、さすがに可動モデルでそれを再現するのは不可能なので、腰前部に前垂れが付いているような格好になっています。シタラも同じ処理でしたね。

 これはこれでデザインとして成立しているので、全然気になりません。

 腕部は、上腕部の色分け以外にとくに変わった要素はないのですが、シタラのように肩間接がギチギチで捻じ切れそう・・ということもなく一安心。

 脚部は太腿、脛とそれぞれの長さや形状が細かく調整されている印象で、とくに脛はわりと内側に反った形状になっており、女性らしさが増しています。

 太腿部分に小豆色が足りないのですが、手許に設定に近い色の塗料がなかったので今回はスルー。まぁ、そこまで気になりませんよね。

 頭部・・髪パーツは通常版から変化なし。今回髪には艶消しトップコートを施しております。

 首のパーツは横スイングと前後スイングの選択式。どうせなら基部ごと交換できるようにパーツを追加してほしかったですね。

 前回通常版では横スイングのほうを選んだので、今回は前後スイングにしてみました。ただ右側にでっぱりがあるのは画的にマイナス・・

 肩の撃墜マーク(?)やエンブレムはデカールです。


 フェイスパーツは3種類が付属。

通常顔


微笑み顔左目線

驚き顔

 パーツ自体は通常版からの流用ですが、アイプリントが変更され、表情が変わっています。

 プリント自体もよりオリジナルイラストに近くなり、凜としつつも可愛らしい楓さんの表情が実に忠実に再現されていると思います。


武装モード

 本体の換装については、通常版では胸部や腰部パーツの交換もありましたが、今回は腕部と脚部の交換のみ。ヘアアクセサリのキツネ耳は任意です。

 上半身用のトップスギアは前腕に装着する手甲と背部の攻撃端末からなり、下半身用のボトムスギアは脚部に装着してメカ脚状態になる機動装備が主体。

 キツネ耳は通信用の装置かな?

 武装パーツはすべて通常版からの流用で、成型色のみ変更。

 通常版では白かった部分が紺やグレーになっているので、けっこうイメージは変わりましたね。

 唯一の新要素として、武装脚部の膝関節が新規パーツとの選択式になっていて、新規間接を組み込んだ場合は脛を前方に少し反らせるようになり、いわゆるS字立ちが可能になります。

 曲げる場合の可動範囲はとくに変わらないので、もう新規間接1択でいい気がします。

 攻撃端末と後部スラスターはクリアブルーのジョイントアームで本体背面(腰の位置)に取り付ける仕様ですが、これはあくまでプラモデル的な事情であって、本来はそれぞれ宙に浮いた状態でアクトレス(本体)に追随する、シューティングゲームでいうところのオプションのようなものです。

 というか、アリス・ギア・アイギスがそもそもバトル部分はシューティングなんでしたっけ?


 ジョイントアームとオプションを外した背面はこの通り。

 ボトムスギア(脚部)にいくつかデカールを貼っています。


付属武装

クロスギア

両手剣 薄緑

 刀剣タイプの近接用武装。

 基本的に通常版に付属のものと同じですが、刀身パーツがクリアブルーからクリアレッドに変更されています。それでも薄緑という名前でいいのだろうか?

 刀身パーツの色変更に伴い、トップスギア用のジョイントパーツ含めたクリアパーツのランナーが2色封入されているんですが、先にも言ったようにジョイントッパーツについてはプラモ的な事情でしかないんだから、べつにそっちも赤くたっていいじゃん、と思うのですが・・謎のこだわりです。

 結果としてジョイントパーツもクリアレッドのものが一式余剰で付いてきます。


ショットギア

ライフル ヤシマ

 これまた通常版と同形状で色が違うだけです。

 相変わらず持ちのみでの保持となるため、若干安定感にはかけます。

  まぁ、それもあって持ち手には手首ジョイント一体型も付属するので、保持力に不安がある場合はそちらの使用を推奨。


※訂正追記

 ハンドパーツでの保持以外に、前腕に固定するためのアタッチメントが付属しるのですが、撮影時にいろいろ弄っているうちに完全に存在を忘れてしまいました。Twitterの返信で指摘されて思い出しました・・


 後部に搭載されているバッテリーは取り外し可能。

 側面の赤いラインはデカールです


トップスギア

浮遊攻撃端末

 2基1組の浮遊攻撃端末・・でいいのかな? 名前はわかりません

 前後のパーツが展開し、射撃形態に変形します。

 後部にはライフルおよび後述のランチャーよりも小型のバッテリーを搭載しており、もちろんこれも着脱可能。

 正面の四角形が4つ並んだマークや、前後の注連縄のような模様はデカールです。


ボトムスギア

脚部スラスター

 スラスター・・なのかどうかわかりませんが、太腿側面のユニットは開閉が可能です。


SP発動武装

千本桜【初音鼓】

 極太のレーザーを発射する大型ランチャー。

 こちらも通常版からの色違いです。

 やはり補助用のジョイントアームなどはなく、持ちのみでの保持となるためさすがに重さで腕がへたります。


※訂正追記

 ライフルと共通のパーツで前腕への固定が可能です。でも、重さで腕がへたるのは避けられません・・


 グリップの下にはライフルと同型のバッテリーを4つ搭載。当然取り外し可。それ以外にとくにギミックはありません。

 側面の赤いライン、注連縄状の白い模様はデカールです。


 千本桜【四の切】

 今回のメガミコラボで新たに設定された新SP用の武装。

 楓さん自身の身長を超える刃渡りを誇る刀剣タイプの武装で、近接武器としてはもちろん、振り下ろす際の衝撃波がそのまま遠距離攻撃になるというまさに切り札のような武器となっています。

 全長150㎜の刀身パーツにはシルバーメッキが施され、そのサイズも手伝って真剣のような迫力があります。

 保持には専用のプラ製ハンドパーツを使用。

 普通のPVC製のハンドパーツでも持てなくはないですが、柄がかなり太いので指が開ききってしまいますし、そもそも安定しません。


 非使用時は専用の鞘に納刀可能。

 鞘にもグリップがあり、こちらも同じ専用ハンドパーツで保持します。鞘側面には3㎜軸もありますが、とくに本体に取り付ける仕様ではありません。

 抜刀時はパーツの追加、グリップパーツのはめ換えで展開状態にすることが可能。

 画像はちょっとわかりにくいですね・・


エフェクトパーツ

 マズルフラッシュ用が2つ、バーニアエフェクト用が4つ付属します。

 形状、成型色ともに通常版から変わらず。各部への取り付けに一部専用ジョイントが必要な点ももちろんそのままです。


比較画像

 通常版と。まずは素体モードで。

 先にも言ったように、頭部以外はほぼ新造。

 プロポーションは、ご覧の通りまったくの別物になっています。

 通常版はあくまでメガミデバイスの汎用ボディのマイナーチェンジでしかなかったのに対し、今回の皆伝版は各部の長さ、形状と細かいところまで調整が施され、かなりオリジナルデザインに近い雰囲気に仕上がっています。


 正面向きだとよりわかりやすいかと。

 靴がヒールタイプになっていることもあり、皆伝版のほうが少し背が高くなっています。

 脚がより長くなり、胴体は若干コンパクトになっているのかな?  肩幅が少し狭くなったような。そのためか、なんとなく通常版よりも幼く見えます。

 腰周りなどもパーツ構成が変わったことで随分と自然なラインになりました。

 ふくらはぎから足首にかけてのくびれ具合なども実に生々しい感じ。


 フェイスパーツ比較。

 すみません・・全身像と位置がテレコになっています。

 左が今回の皆伝版、右が通常版です。

 大きく違うのは瞳のハイライトやチーク。目の全体のかたちも若干変わっています。

 こうして並べてみると、通常版はやけにチークが濃いな・・

 皆伝版のほうがより生き生きとしたキャラクター性が出ているように思いますが、もちろん同じキャラクターなので、併用してもそこまで違和感はないです。


 武装モードでも。

 武装パーツは共通(画像ではあえて別の刀を持たせていますが)。

 皆伝版はほぼ全身が黒(紺)で統一され、エースらしい落ちつきが感じられます。

 シタラと。素体モードで。

 メガミ初のミニサイズ素体として、当然完全新規で設計されたシタラですが、今回の皆伝版楓さんと並ぶと、そのプロポーションには若干の違和感が。

 もともと立体化するに難しい体型だとは思うのですが、なんだろうな? なんか変な感じだな(笑)。

 まぁ、彼女も【天機】として9月にエーススーツ版でリニューアルされますし、そこでまたプロポーションは調整されるのだと思いますが。


 武装モードでも。

 あらためて、カルバチョートのボリュームがすごい・・

 でもこれ、天機では皆伝同様、武装部分はただの色替えなんですよね、確か。

 予約してるけど、これをまた作るのか・・

 シタラはいろいろやらかしてしまったので、リベンジしたい気持ちはあるんですが、それはガネーシャのときだと思ってたんだよなぁ・・

 ならなんで天機も予約したんだよ? って話なんですが(笑)。

以下画像

 可動に関してはとくによく動くというわけではなく、標準的なメガミと同等。つまりは十分動くということですが。

 腰前部の前垂れはシタラと同じく真っ直ぐ降りているものと動きの付いているものが付属。後者に付け替えることで脚部の前方向への可動域が広がります。

 ・・が、どのみち外さないと上の画像のような座りポーズはとれません。

 この驚き顔の追加で、僕のなかでの楓さんの振り幅がぐんと広がりました(笑)。

 通常版の気合い顔からのギャップが面白い。

 プロポーションの調整で、ボディラインで描く曲線が実に自然で美しくなりました。

 一方で通常版からそのまま流用の頭部・・髪パーツが可動に干渉しがちなのは変わらず。とくに横髪は造形が繊細なので気を遣います。

 また、今回は首ジョイントに前後スイングするものを選んだのは先にも言った通りなのですが、これがけっこう簡単に外れるのが地味にストレスでした。

 通常版はすぐに頭部がすっぽ抜ける印象でしたが、今回はむしろ頭部はけっこうがっちりはまって、動かそうとすると首のジョイントごとはずれるという感じ・・

 あと、胸部と腹部の接続部分も外れやすいです。


 武装モードでも。

 武装ではやはり新規の日本刀タイプ武装、四の切の迫力がすごいです。

 納刀状態で持たせておくだけでも様になる。

 そして抜刀。

 シルバーメッキが美しい。


 いろいろと武器を変えて。

 脚部にスラスターエフェクトまで付けると、重さで腰の位置を維持できなったりします。

 通常版ではそんなことなかった気がするんだが・・


 立て膝で初音鼓の狙撃イメージ。

 これだけの大型他武器なので、砲身部分の展開ギミックとかがあってもよかったのに、と思ったり。


 脚部のスラスターの代わりに、四の切の鞘と余剰のジョイントアームを介して初音鼓を取り付けてフル装備っぽく。

 全領域対応型エース、楓さん。


 以上、“メガミデバイス × アリス・ギア・アイギス 吾妻 楓【皆伝】” でした。


 通常版の発売からおよそ1年半、カラバリにオプション追加というありがちなバリエーションではなく、素体部分をほぼ作り替えるという気合いの入れよう、素晴らしいです。

 通常版は汎用メガミボディから脚の長さなどが変更され、長身の楓さんらしさの再現を目指したものの、全体のプロポーションにまでは手が回らず、あくまでメガミデバイス仕様の吾妻 楓でしかなかった印象ですが、今回はしっかり吾妻 楓のプラモデルキットになっていると思います。

 いやぁ、楓さん、劇的に可愛く、美しくなってますね。

 バリエーションとはいえ、普通に完全新作作るくらい手間がかかってるんじゃないですか? これ。

 さすがコトブキヤ、こだわりがエグイ。

 いや、コトブキヤというか、関わってる原型師やデザイナーのこだわりなのかな? そうなるとコトブキヤはある意味被害者か?

 もちろんそんなことはなく、全員共犯者だと思いますが(笑)。


 さて、今月から(たぶん末辺り)相河 愛花、一条 綾花、そして兼志谷 シタラ【天機】と、ロリっ子3人が連続で襲いかかってきます。

 おそらく収拾が付かないから、楓姉さんのリニューアルが成されたのかな? 

 正直、このアリス・ギアコラボでこれだけのアイテムが発売されることになるとは思いませんでした。ゲーム、人気あるんですね。

 武装神姫コラボのほうはいったい・・


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を